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番外編2 閨講義と猥談と
第三話 弟の知らない兄姉の顔
初めて知る次兄夫婦の痴情に、バルドゥールは唖然とした。
いくらなんでも、これが第二王子夫婦の実態だとは信じがたい。
国民がこれを知れば、暴動が起きるのではないか。王室の尊厳とは。
バルドゥールは声が震えそうになるのを、己を叱咤することで耐え、なんとか喉を振り絞る。
「コーエン兄上! こちらにはエーベル姉上もいらっしゃるのですよ! もう少し……もう少しご配慮を!」
するとコーエンは目を眇めてバルドゥールに胡乱な眼差しを向ける。
「ええ~。だってそもそもバルが猥談し始めたんじゃん? 俺のせいじゃねーし」
バルドゥールは息を呑む。
性についてこれでもかと露骨にあげ連ね、女性であるエーベルを不快にさせ侮蔑するつもりなど、バルドゥールにはなかった。だが結果としてエーベルの前で女性への気遣いなく、とんでもない猥談が繰り広げられている。
ぐっと押し黙るバルドゥールの肩をリヒャードとエーベルがポンポン、と優しく叩く。
「いや、バルドゥール。お前は何も間違っていない」
「そうそう。バルはアーニャちゃんとの仲を真剣に悩んで相談したかっただけだよね? 同じ女性であるあたしの意見を聞きたかっただけなんでしょ?」
「リヒャード兄上……エーベル姉上……」
罪悪感に苛まれ自己嫌悪に陥る可愛い弟王子バルドゥールに、兄王子リヒャードと姉王女エーベルは慈悲深い微笑みを向けた。
それを見たコーエンが拗ねる。
なんか自分を悪役に仕立て上げて三人で結託してやがる。ひどい。
「ええ~。なにそれなにそれ。俺だけ悪者なの? 兄貴もエーベルも冷たい……」
泣いちゃうもん、と唇を尖らせるコーエンに、リヒャードが遂に拳骨を食らわせた。
「ぐえっ!」
「いい加減にしろ! バルドゥールが真剣に悩んでいるのが、お前にはわからんのか!」
リヒャードは頑固で真面目で融通の利かない王太子である。厳めしく柔和さなど欠片もなく、人当たりのいいタイプでもないし、とっつきづらい。
リヒャードに慈悲や優しさを求める者は一見命知らずのようにも思える。
だがリヒャードの険しい顔には面倒見のよい兄貴分の顔が隠れている。おそらくゲルプ王国の四兄弟妹で、最も優しいのがこの男だ。
頭頂部を両手で抱えて蹲るコーエンを横目にリヒャードは嘆息した。
「うるさいのは黙らせた。バルドゥール、お前が私達に問いたかったこととはなんだ」
バルドゥールは「いてえ。クソ兄貴!」と呻いているコーエンをちらりと一瞥するも、リヒャードが顎をしゃくって先を促すので、リヒャードに甘えることにした。
「はい。僕は王族の義務である閨の講義について、これまで実技について拒否しておりました」
「……なるほど?」
リヒャードは特別驚くわけでもなく否定するでもなく、バルドゥールの言葉を受け入れる。
エーベルは満足げにうんうん、と頷いている。二人の後ろでいじけているコーエンは「バッカじゃねーの」と小声で罵った。
それをエーベルが鋭く睨みつける。
「僕は、愛する女性とのみ、そういった行為に及びたいと考えておりました」
手に顎をのせ、肘をついて不貞腐れるコーエンへとバルドゥールは向き直る。
「コーエン兄上のお考えを否定するつもりはございません。僕も男ですから。アーニャがいなければ、閨講義に励んでいたでしょうし、騎士達に連れられて娼館へ足を運んだ折も、それなりに遊んだでしょう」
コーエンはバルドゥールを嘲るように鼻で笑う。
「ふうん? それだと俺がヘクセを愛してないみたいだな?」
挑発的なコーエンにリヒャードが顔を顰めた。
「お前達は異常だ。夫婦で納得しているのなら外野の言うことではないが……。いや、誰の子か知れぬ子を宿す可能性のある行為は即刻やめてほしいが……」
「いや、だから挿れてねーって」
コーエンが否定を意味して、鼻先で手首を振ってパタパタと煽ぐ。
リヒャードは眼光鋭くコーエンを睥睨する。
「女性の意志で避妊せんとしたところで、男がそれを拒めば手籠めにされてしまうだろう」
リヒャードが強い口調で咎めると、コーエンは「でもヘクセが相手にするのは、あの侍従だけだし……。アイツ、俺にも忠誠誓ってるし……」と小声で反論している。
リヒャードの言い分の方が理に適っていることくらい、コーエンだってわかっているからだ。
ただしヘクセのお気に入りの侍従は異国民で褐色の肌をしているため、もし本当にヘクセと侍従が交わって子を為したのなら、高確率でその吾子の父親は暴かれるだろう。
「ともかく、愛する女を他の男と共有することなど、大抵の男は許容できん」
「女だってそうなんだけどね」
エーベルが冷めた声で割り込んでくる。
「女だって好きな男がアッチコッチで下半身晒してるなんて、不愉快極まりないんだよね」
「……エーベル、お前好いた男がいたのか?」
リヒャードが驚きに目を見開くと、エーベルはバツが悪そうにふいっと目を逸らした。
「いや……いないけど……」
「そうか。もしいるのなら、あちらに嫁ぐのは辛いかと思ったんだが……」
「何言ってんの? 王女の義務くらい果たすよ」
声を低くしてエーベルを気遣うリヒャードにエーベルは眉を顰める。
「そうか」
複雑な思いで妹王女エーベルを見下ろすリヒャード。
その眼差しに気まずくなったエーベルは、ぶっきらぼうに「それはどうでもいいんだけど!」と話の切っ先を変えた。
「男が妾だの愛人だの囲うのはステイタスで、女が愛人囲うとグチグチ言われるの、あれ納得いかないんだよね。確かに生まれてくる子供が誰の子かわからないんじゃ、王侯貴族にとっちゃ致命的だけどさ」
リヒャードは苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「……それは仕方がない。貴族なぞ政略結婚がほとんどだ。愛する者と添い遂げられる者などそうはいまい。家の存続のために伴侶を尊重することは重要であるが、恋慕を家の外に求めることを否定はできぬ」
エーベルはキッと睨み上げる。
「だから! そんなのは女だって同じだっての! それなのに女ばっかり貞淑を求められてさ。こっそり愛人を囲っても、バレたら散々。離縁されることだってあるじゃない? 男は家の外で子供作って許されたりするのに!」
「許されはしない。庶子は我が国で嫡出子と同等には扱われまい」
「それも納得いかないけどね! 子供に罪はないのに。そんなの、あっちこっちで種ばら撒く男が悪いのに!」
どうにも話が脱線しているように感じる。
男代表リヒャード、女代表エーベルのような構図になっていて、リヒャードはエーベルに圧されてタジタジだ。
そもそもリヒャードは浮気性ではなく、妻一筋の男なのだから、自身とは異なる種類の男の声を代弁しているに過ぎない。
コーエンはまるで他人事だという顔をして、二人の言い争いを面白そうに眺めている。
「ぐっ……。それは……いや、男が不実なのはわかっている……。しかしだ!」
リヒャードが遂にキレた。
「そもそも私はバチルダしか愛しておらん! 体制含め、改善を促してはいる! だが、慣習や人々の意識は、すぐには変わらん!」
いくらなんでも、これが第二王子夫婦の実態だとは信じがたい。
国民がこれを知れば、暴動が起きるのではないか。王室の尊厳とは。
バルドゥールは声が震えそうになるのを、己を叱咤することで耐え、なんとか喉を振り絞る。
「コーエン兄上! こちらにはエーベル姉上もいらっしゃるのですよ! もう少し……もう少しご配慮を!」
するとコーエンは目を眇めてバルドゥールに胡乱な眼差しを向ける。
「ええ~。だってそもそもバルが猥談し始めたんじゃん? 俺のせいじゃねーし」
バルドゥールは息を呑む。
性についてこれでもかと露骨にあげ連ね、女性であるエーベルを不快にさせ侮蔑するつもりなど、バルドゥールにはなかった。だが結果としてエーベルの前で女性への気遣いなく、とんでもない猥談が繰り広げられている。
ぐっと押し黙るバルドゥールの肩をリヒャードとエーベルがポンポン、と優しく叩く。
「いや、バルドゥール。お前は何も間違っていない」
「そうそう。バルはアーニャちゃんとの仲を真剣に悩んで相談したかっただけだよね? 同じ女性であるあたしの意見を聞きたかっただけなんでしょ?」
「リヒャード兄上……エーベル姉上……」
罪悪感に苛まれ自己嫌悪に陥る可愛い弟王子バルドゥールに、兄王子リヒャードと姉王女エーベルは慈悲深い微笑みを向けた。
それを見たコーエンが拗ねる。
なんか自分を悪役に仕立て上げて三人で結託してやがる。ひどい。
「ええ~。なにそれなにそれ。俺だけ悪者なの? 兄貴もエーベルも冷たい……」
泣いちゃうもん、と唇を尖らせるコーエンに、リヒャードが遂に拳骨を食らわせた。
「ぐえっ!」
「いい加減にしろ! バルドゥールが真剣に悩んでいるのが、お前にはわからんのか!」
リヒャードは頑固で真面目で融通の利かない王太子である。厳めしく柔和さなど欠片もなく、人当たりのいいタイプでもないし、とっつきづらい。
リヒャードに慈悲や優しさを求める者は一見命知らずのようにも思える。
だがリヒャードの険しい顔には面倒見のよい兄貴分の顔が隠れている。おそらくゲルプ王国の四兄弟妹で、最も優しいのがこの男だ。
頭頂部を両手で抱えて蹲るコーエンを横目にリヒャードは嘆息した。
「うるさいのは黙らせた。バルドゥール、お前が私達に問いたかったこととはなんだ」
バルドゥールは「いてえ。クソ兄貴!」と呻いているコーエンをちらりと一瞥するも、リヒャードが顎をしゃくって先を促すので、リヒャードに甘えることにした。
「はい。僕は王族の義務である閨の講義について、これまで実技について拒否しておりました」
「……なるほど?」
リヒャードは特別驚くわけでもなく否定するでもなく、バルドゥールの言葉を受け入れる。
エーベルは満足げにうんうん、と頷いている。二人の後ろでいじけているコーエンは「バッカじゃねーの」と小声で罵った。
それをエーベルが鋭く睨みつける。
「僕は、愛する女性とのみ、そういった行為に及びたいと考えておりました」
手に顎をのせ、肘をついて不貞腐れるコーエンへとバルドゥールは向き直る。
「コーエン兄上のお考えを否定するつもりはございません。僕も男ですから。アーニャがいなければ、閨講義に励んでいたでしょうし、騎士達に連れられて娼館へ足を運んだ折も、それなりに遊んだでしょう」
コーエンはバルドゥールを嘲るように鼻で笑う。
「ふうん? それだと俺がヘクセを愛してないみたいだな?」
挑発的なコーエンにリヒャードが顔を顰めた。
「お前達は異常だ。夫婦で納得しているのなら外野の言うことではないが……。いや、誰の子か知れぬ子を宿す可能性のある行為は即刻やめてほしいが……」
「いや、だから挿れてねーって」
コーエンが否定を意味して、鼻先で手首を振ってパタパタと煽ぐ。
リヒャードは眼光鋭くコーエンを睥睨する。
「女性の意志で避妊せんとしたところで、男がそれを拒めば手籠めにされてしまうだろう」
リヒャードが強い口調で咎めると、コーエンは「でもヘクセが相手にするのは、あの侍従だけだし……。アイツ、俺にも忠誠誓ってるし……」と小声で反論している。
リヒャードの言い分の方が理に適っていることくらい、コーエンだってわかっているからだ。
ただしヘクセのお気に入りの侍従は異国民で褐色の肌をしているため、もし本当にヘクセと侍従が交わって子を為したのなら、高確率でその吾子の父親は暴かれるだろう。
「ともかく、愛する女を他の男と共有することなど、大抵の男は許容できん」
「女だってそうなんだけどね」
エーベルが冷めた声で割り込んでくる。
「女だって好きな男がアッチコッチで下半身晒してるなんて、不愉快極まりないんだよね」
「……エーベル、お前好いた男がいたのか?」
リヒャードが驚きに目を見開くと、エーベルはバツが悪そうにふいっと目を逸らした。
「いや……いないけど……」
「そうか。もしいるのなら、あちらに嫁ぐのは辛いかと思ったんだが……」
「何言ってんの? 王女の義務くらい果たすよ」
声を低くしてエーベルを気遣うリヒャードにエーベルは眉を顰める。
「そうか」
複雑な思いで妹王女エーベルを見下ろすリヒャード。
その眼差しに気まずくなったエーベルは、ぶっきらぼうに「それはどうでもいいんだけど!」と話の切っ先を変えた。
「男が妾だの愛人だの囲うのはステイタスで、女が愛人囲うとグチグチ言われるの、あれ納得いかないんだよね。確かに生まれてくる子供が誰の子かわからないんじゃ、王侯貴族にとっちゃ致命的だけどさ」
リヒャードは苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「……それは仕方がない。貴族なぞ政略結婚がほとんどだ。愛する者と添い遂げられる者などそうはいまい。家の存続のために伴侶を尊重することは重要であるが、恋慕を家の外に求めることを否定はできぬ」
エーベルはキッと睨み上げる。
「だから! そんなのは女だって同じだっての! それなのに女ばっかり貞淑を求められてさ。こっそり愛人を囲っても、バレたら散々。離縁されることだってあるじゃない? 男は家の外で子供作って許されたりするのに!」
「許されはしない。庶子は我が国で嫡出子と同等には扱われまい」
「それも納得いかないけどね! 子供に罪はないのに。そんなの、あっちこっちで種ばら撒く男が悪いのに!」
どうにも話が脱線しているように感じる。
男代表リヒャード、女代表エーベルのような構図になっていて、リヒャードはエーベルに圧されてタジタジだ。
そもそもリヒャードは浮気性ではなく、妻一筋の男なのだから、自身とは異なる種類の男の声を代弁しているに過ぎない。
コーエンはまるで他人事だという顔をして、二人の言い争いを面白そうに眺めている。
「ぐっ……。それは……いや、男が不実なのはわかっている……。しかしだ!」
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