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四話 出立
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「お二人とも服が大分汚れてしまってるのでこの部屋にあるもの好きに着てください」
ルナに衣装部屋を案内された二人はそこで服を着替えることにした。
二人は服を選ぶが中々決まらないようだ。
「ってか、服多くね?」
「まあ館だしね」
「でもよぉ、これ百着以上あるよな?」
「いや三百はあるっしょ」
「だな」
二人は服を選ぶがそこにあるのは執事服や貴族が着そうな派手な服。そんな中から自分に合う服を決めるのだ。時間が掛かるのも当然だ。しかも
「てかさ」
「うん」
「俺らみたいな黒いの着とけばいいじゃん系男子に服選びって難易度高くね?」
「それな」
ここにある服で黒いのは執事服以外ないのだ。しかもパーカーやジャージといった服もない為二人は大分苦戦していた。
――十分後
「もうこれでいいや!」
二人は服を着替え部屋を出る。
コブラは上に真っ赤なワイシャツに下が白いズボン。左腰に刀を差した格好だ。
中村は黒い半袖に黒いズボン。右腰に剣を、下げた状態だ。
「どや」
コブラはカッコつけるがそこにルナはいなかった。
「あれ、どこいった?」
キョロキョロと辺りを見てると奥の方からルナが歩いてきた。
「あれ、服変えた?」
「はい」
ルナは黒色のリボンを結んだ水色のワンピースに黒いタイツを履いた姿だ。
「どうですか」
「似合ってるよ」
「ありがとうございます」
中村はすぐに褒めたがコブラが中々褒めない。
「おいコブラお前も何か言ってやれ」
そう言ってコブラの方を見るとそこにはコブラの姿はなかった。
「あれ?」
辺りを見回すがどこにもいない。
「どこ行った?」
「ふーむ」
するとどっかからコブラの声がした。声のした方を見るとなんと仰向けでルナのワンピースの中を見ていた。
「タイツ越しのパンツも中々だな」
「きゃあぁぁぁ!!」
ルナは悲鳴をあげてコブラの顔面を踏む。
「こふっ」
三人は食卓で朝食のパンとシチューを食べていた。コブラは顔に赤く靴の跡が付いていたが。
「いや~すまないそこにスカートがあったら中を覗きたくって」
「帰れ変態」
「そういや何時くらいに引っ越しするの?」
(こいつ、話題を変えやがった)
「そうですね…あと一時間程で引っ越し屋さんがくるのでそのくらいですね」
「ってか何で引っ越すの?」
コブラがそう聞くとルナは答える。
「王国まで遠いし、お金もいつか尽きてしまうので早めにと思い…。それに学校にも行かなきゃいけないので」
「ふーん」
「もし良かったら館にある物を持っていっていいですよ」
「え!いいの!」
「はい」
コブラはシチューを一気に飲むと嬉しそうに部屋を出る。
「ごめんねあんなやつで」
中村がルナに謝る。
「質問いいかな?」
「なんですか?」
「あのバカいるじゃん」
「コブラさんですか?」
「そう。あいつはこれからもルナちゃんにセクハラすると思うけど雇ってもよかったのか?」
「…」
「いざとなったらおれが守るけど。あいつは自分のしたいことをしたいようにするやつだからさ。いつルナちゃんに手を出すかわからないよ」
「それでも、あの人はわたしを助けてくれました。なので少しくらいなら大丈夫です」
「ルナちゃん……絶対に知らない人に優しくされてもついて行っちゃダメだよ」
「?はい」
「そうだよ~」
いつの間にか戻ってきたコブラがルナの後ろにいた。
「きゃっ!コ、コブラさん!?」
コブラはルナの胸を両手で揉み始める。
「知らない人について行ったらこんなことされるんだよー。見た目の割には以外とサイズあるな」
「や、やめて…ください」
顔を赤くしてそう言うもコブラは揉むのをやめない。それどころか左手を下に伸ばし始める。
「やめろと言われてやめる人はいないんだよー。悪い大人は女の子をこっから大人の階段を登らしてくるんだよ。さあ俺と大人の階段を登ろうか!」
コブラの左手がルナの股間部に届きそうというところで中村がその腕を掴む。
「そこまでだよ」
「やっべ!にーげろー!」
コブラはダッシュで部屋を出る。
「…あいつがごめんね」
「…いえ」
「ルナちゃん。本当にあいつ雇ってよかったの?」
「はい。多分…。でもあの人はちゃんと仕事してくれますよね?」
「うん。…多分…」
――一時間後。
四台の荷馬車が館に到着した。荷馬車から降りてルナを見るといきなり何故か舌打ちをした。コブラがそれに反応して
「おいてめえうちのお嬢様に舌打ちとはいい度胸じゃねえか?あ?殺すぞ?」
と言って男の胸ぐらを掴む。
「そんなの決まってんだろ?あんな吸血鬼風情の依頼だなんて聞いてないからな。その手を離せ!」
男はコブラの手を振りほどく。
「え、ルナちゃん吸血鬼だったの!?」
中村が聞くとルナは首を横に振る。
「おい、違うって言ってるぞ」
「ふん!どうだか。まあどうしても依頼を受けて欲しいなら依頼料を倍にしてもらうがな」
「は?どうしてそんな話になる?」
「そりゃあそうだろ。あんな吸血鬼風情の依頼を受けたなんて知られたらうちの品位が疑われるんでね」
男達は皆で笑い出す。
ハァとコブラはため息をつき
「ムラスケ~。いいか?」
とに聞くと中村は頷く。
コブラが指をパチンと鳴らすと男達は突然笑いをやめる。なんの前ぶりもなしにだ。
「よしお前らとっとと荷物を運べ」
コブラがそう言うと男達は荷物を運び出す。
コブラはルナに近づくと抱きしめる。
「あ、あの」
「よしよし怖かったね。もう大丈夫だよ」
頭を優しく撫でてコブラは離れる。
「で、ルナちゃんって吸血鬼なの?」
「いえ」
「じゃあなんで吸血鬼なんて言われてんの?」
「それは…赤い目は吸血鬼の証拠だから…です」
「よしわかったちょっとタンマ。ムラスケ。訳せ」
コブラは中村に聞くと
「つまりあれだろ。人種差別」
「最低だな。もしかしてこんなところに住んでたのもそれが原因?」
その質問に対してルナは頷く。
「ったくこれだから人類は…」
コブラは刀に手を置き
「一度滅ぼすか」
と言って刀を少し抜く。
その瞬間、中村の雰囲気が変わる。さっきまでただの優しい人だったが今はまるで違う。それはまるで鬼だ。
「おいバカ。抜いたら殺すぞ」
中村も剣に手を置く。
二人の空気が明らかに変わりコブラが一歩前に出た。
「コブラ様」
その時荷馬車の男がコブラに話しかけた。それにコブラが振り向くと男は一礼をする。
「荷物を積み終わりました。いつでも出発できます」
コブラは息を吐き男の肩にポンと手を置く。
「よし、それじゃあ行きますか」
その時のコブラにはさっきまでの気迫はなくいつも通りだ。
「一番乗り~」
そう言ってコブラは荷馬車に乗った。
中村も後に続いて乗り、ルナだけがまだ乗っていなかった。それに気づいたコブラが顔を出し
「ルナちゃん?どうしたの?」
と声をかけると
「あ、いえ…なんでもありません」
そう言って荷馬車に乗り、荷馬車は館から出立した。
ルナに衣装部屋を案内された二人はそこで服を着替えることにした。
二人は服を選ぶが中々決まらないようだ。
「ってか、服多くね?」
「まあ館だしね」
「でもよぉ、これ百着以上あるよな?」
「いや三百はあるっしょ」
「だな」
二人は服を選ぶがそこにあるのは執事服や貴族が着そうな派手な服。そんな中から自分に合う服を決めるのだ。時間が掛かるのも当然だ。しかも
「てかさ」
「うん」
「俺らみたいな黒いの着とけばいいじゃん系男子に服選びって難易度高くね?」
「それな」
ここにある服で黒いのは執事服以外ないのだ。しかもパーカーやジャージといった服もない為二人は大分苦戦していた。
――十分後
「もうこれでいいや!」
二人は服を着替え部屋を出る。
コブラは上に真っ赤なワイシャツに下が白いズボン。左腰に刀を差した格好だ。
中村は黒い半袖に黒いズボン。右腰に剣を、下げた状態だ。
「どや」
コブラはカッコつけるがそこにルナはいなかった。
「あれ、どこいった?」
キョロキョロと辺りを見てると奥の方からルナが歩いてきた。
「あれ、服変えた?」
「はい」
ルナは黒色のリボンを結んだ水色のワンピースに黒いタイツを履いた姿だ。
「どうですか」
「似合ってるよ」
「ありがとうございます」
中村はすぐに褒めたがコブラが中々褒めない。
「おいコブラお前も何か言ってやれ」
そう言ってコブラの方を見るとそこにはコブラの姿はなかった。
「あれ?」
辺りを見回すがどこにもいない。
「どこ行った?」
「ふーむ」
するとどっかからコブラの声がした。声のした方を見るとなんと仰向けでルナのワンピースの中を見ていた。
「タイツ越しのパンツも中々だな」
「きゃあぁぁぁ!!」
ルナは悲鳴をあげてコブラの顔面を踏む。
「こふっ」
三人は食卓で朝食のパンとシチューを食べていた。コブラは顔に赤く靴の跡が付いていたが。
「いや~すまないそこにスカートがあったら中を覗きたくって」
「帰れ変態」
「そういや何時くらいに引っ越しするの?」
(こいつ、話題を変えやがった)
「そうですね…あと一時間程で引っ越し屋さんがくるのでそのくらいですね」
「ってか何で引っ越すの?」
コブラがそう聞くとルナは答える。
「王国まで遠いし、お金もいつか尽きてしまうので早めにと思い…。それに学校にも行かなきゃいけないので」
「ふーん」
「もし良かったら館にある物を持っていっていいですよ」
「え!いいの!」
「はい」
コブラはシチューを一気に飲むと嬉しそうに部屋を出る。
「ごめんねあんなやつで」
中村がルナに謝る。
「質問いいかな?」
「なんですか?」
「あのバカいるじゃん」
「コブラさんですか?」
「そう。あいつはこれからもルナちゃんにセクハラすると思うけど雇ってもよかったのか?」
「…」
「いざとなったらおれが守るけど。あいつは自分のしたいことをしたいようにするやつだからさ。いつルナちゃんに手を出すかわからないよ」
「それでも、あの人はわたしを助けてくれました。なので少しくらいなら大丈夫です」
「ルナちゃん……絶対に知らない人に優しくされてもついて行っちゃダメだよ」
「?はい」
「そうだよ~」
いつの間にか戻ってきたコブラがルナの後ろにいた。
「きゃっ!コ、コブラさん!?」
コブラはルナの胸を両手で揉み始める。
「知らない人について行ったらこんなことされるんだよー。見た目の割には以外とサイズあるな」
「や、やめて…ください」
顔を赤くしてそう言うもコブラは揉むのをやめない。それどころか左手を下に伸ばし始める。
「やめろと言われてやめる人はいないんだよー。悪い大人は女の子をこっから大人の階段を登らしてくるんだよ。さあ俺と大人の階段を登ろうか!」
コブラの左手がルナの股間部に届きそうというところで中村がその腕を掴む。
「そこまでだよ」
「やっべ!にーげろー!」
コブラはダッシュで部屋を出る。
「…あいつがごめんね」
「…いえ」
「ルナちゃん。本当にあいつ雇ってよかったの?」
「はい。多分…。でもあの人はちゃんと仕事してくれますよね?」
「うん。…多分…」
――一時間後。
四台の荷馬車が館に到着した。荷馬車から降りてルナを見るといきなり何故か舌打ちをした。コブラがそれに反応して
「おいてめえうちのお嬢様に舌打ちとはいい度胸じゃねえか?あ?殺すぞ?」
と言って男の胸ぐらを掴む。
「そんなの決まってんだろ?あんな吸血鬼風情の依頼だなんて聞いてないからな。その手を離せ!」
男はコブラの手を振りほどく。
「え、ルナちゃん吸血鬼だったの!?」
中村が聞くとルナは首を横に振る。
「おい、違うって言ってるぞ」
「ふん!どうだか。まあどうしても依頼を受けて欲しいなら依頼料を倍にしてもらうがな」
「は?どうしてそんな話になる?」
「そりゃあそうだろ。あんな吸血鬼風情の依頼を受けたなんて知られたらうちの品位が疑われるんでね」
男達は皆で笑い出す。
ハァとコブラはため息をつき
「ムラスケ~。いいか?」
とに聞くと中村は頷く。
コブラが指をパチンと鳴らすと男達は突然笑いをやめる。なんの前ぶりもなしにだ。
「よしお前らとっとと荷物を運べ」
コブラがそう言うと男達は荷物を運び出す。
コブラはルナに近づくと抱きしめる。
「あ、あの」
「よしよし怖かったね。もう大丈夫だよ」
頭を優しく撫でてコブラは離れる。
「で、ルナちゃんって吸血鬼なの?」
「いえ」
「じゃあなんで吸血鬼なんて言われてんの?」
「それは…赤い目は吸血鬼の証拠だから…です」
「よしわかったちょっとタンマ。ムラスケ。訳せ」
コブラは中村に聞くと
「つまりあれだろ。人種差別」
「最低だな。もしかしてこんなところに住んでたのもそれが原因?」
その質問に対してルナは頷く。
「ったくこれだから人類は…」
コブラは刀に手を置き
「一度滅ぼすか」
と言って刀を少し抜く。
その瞬間、中村の雰囲気が変わる。さっきまでただの優しい人だったが今はまるで違う。それはまるで鬼だ。
「おいバカ。抜いたら殺すぞ」
中村も剣に手を置く。
二人の空気が明らかに変わりコブラが一歩前に出た。
「コブラ様」
その時荷馬車の男がコブラに話しかけた。それにコブラが振り向くと男は一礼をする。
「荷物を積み終わりました。いつでも出発できます」
コブラは息を吐き男の肩にポンと手を置く。
「よし、それじゃあ行きますか」
その時のコブラにはさっきまでの気迫はなくいつも通りだ。
「一番乗り~」
そう言ってコブラは荷馬車に乗った。
中村も後に続いて乗り、ルナだけがまだ乗っていなかった。それに気づいたコブラが顔を出し
「ルナちゃん?どうしたの?」
と声をかけると
「あ、いえ…なんでもありません」
そう言って荷馬車に乗り、荷馬車は館から出立した。
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