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第9章 再会の取調室
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だけど、今は大切な友達。親友だと思ってる。それは、家族にも似た感情。いつも1番近くにいて、支えて、信じてくれる人。昔も今も、そしてこれからもそれだけは変わらない。幼い頃、寂しくて1人ぼっちだった私のそばにいて、寄り添ってくれた大切な人。恋愛感情ではなくても、私は滋のこと、大好きだよ。そう思うと、私は嬉しくて思わずニッコリと微笑んだ。
「ありがとう。滋」
*
「送ってきたよ、雪子」
滋が二階の部屋に戻ってきて言うと、布団を敷いてうつ伏せになりながらタバコを吹かしていた俺は、肘をついて顔を上げた。
「おぅ。ご苦労さん」
「ご苦労さん、じゃねぇよ。まったく。テメェで行け。こんな寒い中何させてんだよ。一回りも年下の俺に」
「一回りかぁ。結構離れてるよなぁ」
「今更?精神年齢はタメだけどな」
滋はため息をつきながら笑って、床に胡座をかいて座った。
「雪子、元気だったか?」
「だから。そんなに心配なら坂井さんが送れば良かったんだよ。何ビビってんの。怖い?また気持ちが戻るのが」
「ばーか。そんなんじゃないよ。だけど、俺は会わない方がいいだろ。雪子はさ、思い込むと、真っ直ぐなタイプだから」
「…よく言うよな。雪子のことが心配で、わざわざこんなとこに来たくせに。てか、なに?ストーカー?で、なに?泊まる気?勝手に俺の布団敷いてんじゃねぇよ、おっさん」
「ありがとう。滋」
*
「送ってきたよ、雪子」
滋が二階の部屋に戻ってきて言うと、布団を敷いてうつ伏せになりながらタバコを吹かしていた俺は、肘をついて顔を上げた。
「おぅ。ご苦労さん」
「ご苦労さん、じゃねぇよ。まったく。テメェで行け。こんな寒い中何させてんだよ。一回りも年下の俺に」
「一回りかぁ。結構離れてるよなぁ」
「今更?精神年齢はタメだけどな」
滋はため息をつきながら笑って、床に胡座をかいて座った。
「雪子、元気だったか?」
「だから。そんなに心配なら坂井さんが送れば良かったんだよ。何ビビってんの。怖い?また気持ちが戻るのが」
「ばーか。そんなんじゃないよ。だけど、俺は会わない方がいいだろ。雪子はさ、思い込むと、真っ直ぐなタイプだから」
「…よく言うよな。雪子のことが心配で、わざわざこんなとこに来たくせに。てか、なに?ストーカー?で、なに?泊まる気?勝手に俺の布団敷いてんじゃねぇよ、おっさん」
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