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第9章 再会の取調室
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雪子は俺の腕を振り解いて離れようとしたが、俺は下唇を噛んで、微かに唇を切ったのか血の味がした。鉄の苦い味だ。
嫌い…だと?!
雪子が、俺を、嫌い?
嫌い?!
カーーッと頭に血が上ってきて、俺は雪子の両手を掴んで壁に押し付けると、雪子は驚いて俺を見上げた。唇を近づけていくと、雪子はパッと横を向いて、
「しない!キスなんて、しない!」
とまた叫んだ。
雪子に拒絶されたのは、初めてだった。
今まで、キスを拒絶されたことなんか、一度もなかった。初めてキスした日も、2度目も。どんな時も、いつも必ず受け入れてくれたその唇が、俺を嫌いだと言った。
嫌いと言われたことと、キスを拒絶されたショックが、俺を打ちのめした。
「離して!大嫌いっ!」
やめろ。
そんなこと、言うな。
嫌いなんて、頼むから、言うな。
それだけはないと、信じてきた。自惚れてた。自分から離れたのに、雪子から拒絶されると、俺はこんなにも…。
心臓がキュンと締め付けられて、俺は雪子の腕をゆっくりと離して横を向いた。
嫌い…だと?!
雪子が、俺を、嫌い?
嫌い?!
カーーッと頭に血が上ってきて、俺は雪子の両手を掴んで壁に押し付けると、雪子は驚いて俺を見上げた。唇を近づけていくと、雪子はパッと横を向いて、
「しない!キスなんて、しない!」
とまた叫んだ。
雪子に拒絶されたのは、初めてだった。
今まで、キスを拒絶されたことなんか、一度もなかった。初めてキスした日も、2度目も。どんな時も、いつも必ず受け入れてくれたその唇が、俺を嫌いだと言った。
嫌いと言われたことと、キスを拒絶されたショックが、俺を打ちのめした。
「離して!大嫌いっ!」
やめろ。
そんなこと、言うな。
嫌いなんて、頼むから、言うな。
それだけはないと、信じてきた。自惚れてた。自分から離れたのに、雪子から拒絶されると、俺はこんなにも…。
心臓がキュンと締め付けられて、俺は雪子の腕をゆっくりと離して横を向いた。
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