実話体験~成功哲学のウソホント~

fenix

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第六話~波乱2~

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勤務してから2年が経とうとしていた頃、哲は住宅に関する計算は全てマスターしていた。

そこで、次に先輩から言われたのが非住宅の省エネ計算をおぼえることだ。

何せ、アパートやマンションは大規模になると一回に店舗があることが多い。

よく東京ではコンビニなど併設して住宅の価値を高めようとするプランになる。

隣の非住宅の計算部署にその部分だけ計算を頼んでも良いのだが、そうすると内部発注となり、こちらでまとめて計算するよりも、売上が減ってしまうかたちになるからだ。

「面倒だな…」

哲はそう思いつつも、哲学書には人が嫌がることをしたほうが良い。それが評価につながるということを本で読んでいたので、引き受けた。

難しいのでは?と思っていたが、会社が開発したソフトもあって、計算してみるとある程度はやることが出来た。

ただ、計算は出来てもなぜそのような計算になっているのか概念が分からなかったので、それを勉強しようと考えていた勤続年数3年目の頃に突然やってきた。

リーマンショック。

おぼえている人も多いだろう。

アメリカの銀行が信用の低い人に貸し付けするも回収出来なくなり、倒産してしまった事件で、その影響は海外にももたらした。

日経平均の株価も二千円くらい落ちただろうか。
仕事の量が明らかに減っているのが分かった。

一時期、どうやっても仕事量が回復しない事態で派遣社員を全員解雇させてしまっていた。

優秀な派遣社員もいて、あの時、残ってもらえるように営業でもすればよかったのか。と思っている。

仕事が少ないため、先輩社員は別の部署に一時、移動することになった。

そこで、自分が工程管理もすることになり、さらにCASBEEという新しい建物評価の業務もやることになった。

専務に雇ってもらった恩を感じていた哲は大変だったが、全てこなすようにした。

さらに哲は仕事を改善しようといろいろなことをやってみた。

これから増えるであろう顧客の選り分け方。
工程管理表を見やすくしたり、書類をまとめやすくしたりした。

時には住宅の価値を高めようとして店舗兼住宅の建物が増えるだろうと考え、住宅の社員には全員非住宅の計算を一度学び、やり方をおぼえてもらおうともした。

要は今後の仕事のために効率化して、売上を上げようとしたわけだ。

それもあってか徐々に仕事量は増えてきた。
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