9 / 208
第1部 高級クラブのお仕事
Barシャレード
しおりを挟む
北新地駅のホームから長いエスカレーターを上り、さらに改札を抜けて階段を上ると、そこはもう北新地だった。
大阪で有名な歓楽街である梅田の東通りの若者がごだごだとうごめきながら流れている感じに比べると、通りの幅こそ狭いが、スーツ姿のサラリーマン層がゆったりと歩いていて、大人の街という雰囲気だ。所狭しと林立している雑居ビルを彩っている看板も、梅田の風俗店や案内所のような毒々しい色合いではなく、日本有数の飲み街という割にはひっそりとしているな、という印象だった。こうやって誰かに連れて来られなければ、学生がぶらっと入れるような店はないように思われた。
所々の辻には真っ黒いスーツの男たちが立っていて、その内の何人かはおはよう、と声をかけたり会釈をしたりしてきたが、萌未はほとんど無視で、時折軽い会釈を返す程度だった。コミックやドラマで見たことある、これがいわゆる黒服という人たちだと思ったが、あまりに萌未に声をかける人数が多かったので、涼平は今まで聞こうと思ってやり過ごしていた質問をした。
「絹川って一体何のバイトしてるん?」
そう言うか言い終えないうちに、萌未はキッと鋭い目を向け、
「この街では名字で呼ばないで!」
と涼平をたしなめた。大学でのあどけなさとは違った、大人の女性の顔がそこにあった。
「萌未でいいから。あたしも涼平って呼ぶね」
ほとんど命令口調だったが、気圧されて、はい、と返事すると、萌未は子どもっぽい笑顔に戻ってくすっと笑うと、よろしい、と言った。
涼平たちは萌未が先導するままに、「シャレード」という名のバーに入った。薄暗く照明された店内にはまだ客はおらず、木彫のカウンターの中に三十代半ばくらいの、若者受けする恋愛ドラマに出てきそうな、無造作のグレー髪を後ろに束ねたマスターがラフな出で立ちで立っていた。
「おーめぐちゃん、いらっしゃい」
マスターは萌未の顔を見るやパッと表情を明るくし、いかにも親しげに話しかけながらU字型カウンターの一番奥へと誘導した。
「今日のお連れさん、若いねぇ。彼氏?」
「そうよ~。だからちゃんとしてよ」
「え⁉ちゃ、ちゃいますよ」
マスターの問いかけにいたずらっぽく返す萌未の言葉を涼平はどもりながら否定した。萌未はそれを見てふふふと笑うと、
「大学の同級生なの。彼ね、今日誕生日なのよ。ね、いつものやつ抜いてよ」
と慣れた感じで注文した。
「おー!それはおめでとうございます。でもめぐちゃん出勤前やろ?そんなん飲んで大丈夫かぁ?」
「大丈夫大丈夫!マスターも飲んでくれるでしょ?ね、一緒にお祝いしよ」
涼平は二人の顔馴染みな雰囲気に愛想笑いを返しながら、
(そんなん…とはどんなんやろ?)
と不安とも期待ともつかない思いを抱いた。マスターはシャンパングラスをまず涼平の前、そして萌未の前に置き、カウンター下から深いグリーン色をしたボトルを取り出すと、慣れた手つきでコルク栓を抜いた。そしてグラスを傾けながら、ゆっくりと注ぐ。グラスの中は淡いピンク色に泡立った。マスターが三つのグラスに注ぎ終え、
「それでは涼平の記念すべき二十歳の失恋記念日に、乾杯!」
と萌未が元気よく掛け声すると、三人でグラスを合わせた。
「え、失恋は余計やん」
「いいのいいの、ほら、一気に飲んで!」
まずマスターがまるでおちょこの酒を飲むように一瞬でくいっと飲んだ。いかにも飲み慣れている感じでかっこよくもあったが、初めて飲む炭酸系の酒を同じように飲めるとは思えない。涼平が飲むのをためらっていると、萌未はじっとそんな涼平の姿を見つめている。
「いやいや、先輩からどうぞ」
「何言ってんのよ。こういうのはまず主役が一気に飲み干すのが礼儀なのよ」
「あれ?そうやったっけ?ごめん、先に飲んでしまったよ」
「マスターはいいのよ、お手本を見せてくれたわけだから。さあ、涼平も続いて。ほら一気!一気!」
完全にアルハラ状態の萌未に気圧され、涼平は目をつぶって一気した。ビールなんかよりもずっときつい炭酸に途中で逆流しそうになりながら……そして何とか飲み干し、むせた。
「二十歳になったばっかりなのにシャンパン一気は可哀想だよ。大丈夫?」
マスターが新しいおしぼりを涼平に渡しながら、気の毒そうに声をかけた。涼平は礼を言い、口元からこぼれたシャンパンを拭いた。口の中にはシャンパンの上品な甘みが広がっていた。
「ところで涼平くんは今日失恋したの?」
「えっその話はいいですよ~」
「あ、そうそう。どんな人なの?教えてよ」
自分だけは一気せずに数口飲んでグラスを置いた萌未もマスターに乗っかってきた。
「ちょ、ちょっと待って。さっきの俺の質問、まだ答えてもらってへんねんけど」
「さっきの質問って何よ」
「ほら、どんなバイトしてんのって」
「ああ…」
萌未はあからさまにテンションを下げてそう言うと、ピアニシモに火をつけ、
「ホステスよ」
とつまらなそうに答えた。
「ヘェ~萌未っててっきりセレブやと思ってたよ。そのバッグも高いんちゃうん?」
ジャケットに合わせたような桃色のバッグを指差して言うと、
「こんなの、客のプレゼントよ」
と言ってまた煙草の煙を俺の顔に吹きかけ、涼平はまたむせた。そういえばボトルのラベルも淡いピンクで、萌未のジャケットとピアニシモと合わせて三点セットのように暗い店内に広がる紫煙にその淡い色をぼうっと浮き立たせていた。
そこでドアが開き、一組の年の離れたカップルが入ってくると、マスターはそちらの応対に回った。女性が20代、男性が50代くらいといったところで、親子ほど年が離れている。
「同伴っぽいね。この街はあんなカップルだらけよ」
涼平がそちらに気を取られると、萌未は涼平の耳元に口を寄せて囁いた。
「ヘェ~。萌未も同伴するの?」
「ノルマがあるからね。そんな話よりも涼平の失恋話聞かせてよ」
店の変化など眼中にないというように萌未はそう言うと、俺のグラスにシャンパンを注いだ。ろうそくに照らされた萌未の顔が、グラスの同じ淡いピンクに妖しく揺らいでいた。
「俺の話なんかつまらへんよ」
「いいの。聞きたいの!」
「何でやねん」
「何ででも。涼平みたいなちょっと変わった男の子って一体どんな恋愛してるのかなって興味あるやん?」
「何やそれ。別に変わってへんよ」
そんなやり取りをしながら初めて飲むシャンパンの酔いも手伝って、涼平は五年間に及ぶ失恋話を語り出した。
美伽の清楚な美しさ、雨の中を友人のためにパズルのピースを探す姿を好きになったこと、未練がましく大学まで追いかけてきたこと、などなど、時間としては三十分近くもしゃべっていただろうか、涼平はふと自分の回想に入りきってしまっているのに気づき、隣の萌未の様子を伺った。
萌未は時折グラスを口に運びながらも、もう片方の手に持ったハンカチで目頭を押さえていた。涼平はその姿を見てびっくりして、
「泣いてるの?」
と聞くと、
「あ、ごめん!欠伸がでちゃって」
と両目を拭った。
「あ、欠伸かいっ」
「だあ~ってぇ、涼平の話長いんやもん。あたしは涼平と違って遅くまでバイトしてもちゃんと講義に出てるんですからね」
そして、潤んだ瞳で涼平の目をしっかりと見つめると、
「何であたしにそんなに詳しく話してくれるの?」
と聞いてきた。確かに初めて言葉を交わした相手にここまで打ち明けるのは不自然だ。今まで味わったことのない酒と大人の雰囲気に酔ってしまった、と言えばそれまでだが、学食で声をかけられたときから萌未に不思議な安堵感を覚えているのも事実だった。
「う~ん、俺もきのう徹夜で麻雀してたからなあ…悪酔いしたかなあ?」
「何やのよ、それ。大方今日告白するのに、あ~でもないこ~でもないて寝ずに考えてたんでしょう?」
「え~と……正解!」
「わ、正直ぃ~」
あはははと二人で笑い合うと、萌未は携帯で時刻を確認してから、涼平のせいで遅刻やわあ、と口を尖らせた。
大阪で有名な歓楽街である梅田の東通りの若者がごだごだとうごめきながら流れている感じに比べると、通りの幅こそ狭いが、スーツ姿のサラリーマン層がゆったりと歩いていて、大人の街という雰囲気だ。所狭しと林立している雑居ビルを彩っている看板も、梅田の風俗店や案内所のような毒々しい色合いではなく、日本有数の飲み街という割にはひっそりとしているな、という印象だった。こうやって誰かに連れて来られなければ、学生がぶらっと入れるような店はないように思われた。
所々の辻には真っ黒いスーツの男たちが立っていて、その内の何人かはおはよう、と声をかけたり会釈をしたりしてきたが、萌未はほとんど無視で、時折軽い会釈を返す程度だった。コミックやドラマで見たことある、これがいわゆる黒服という人たちだと思ったが、あまりに萌未に声をかける人数が多かったので、涼平は今まで聞こうと思ってやり過ごしていた質問をした。
「絹川って一体何のバイトしてるん?」
そう言うか言い終えないうちに、萌未はキッと鋭い目を向け、
「この街では名字で呼ばないで!」
と涼平をたしなめた。大学でのあどけなさとは違った、大人の女性の顔がそこにあった。
「萌未でいいから。あたしも涼平って呼ぶね」
ほとんど命令口調だったが、気圧されて、はい、と返事すると、萌未は子どもっぽい笑顔に戻ってくすっと笑うと、よろしい、と言った。
涼平たちは萌未が先導するままに、「シャレード」という名のバーに入った。薄暗く照明された店内にはまだ客はおらず、木彫のカウンターの中に三十代半ばくらいの、若者受けする恋愛ドラマに出てきそうな、無造作のグレー髪を後ろに束ねたマスターがラフな出で立ちで立っていた。
「おーめぐちゃん、いらっしゃい」
マスターは萌未の顔を見るやパッと表情を明るくし、いかにも親しげに話しかけながらU字型カウンターの一番奥へと誘導した。
「今日のお連れさん、若いねぇ。彼氏?」
「そうよ~。だからちゃんとしてよ」
「え⁉ちゃ、ちゃいますよ」
マスターの問いかけにいたずらっぽく返す萌未の言葉を涼平はどもりながら否定した。萌未はそれを見てふふふと笑うと、
「大学の同級生なの。彼ね、今日誕生日なのよ。ね、いつものやつ抜いてよ」
と慣れた感じで注文した。
「おー!それはおめでとうございます。でもめぐちゃん出勤前やろ?そんなん飲んで大丈夫かぁ?」
「大丈夫大丈夫!マスターも飲んでくれるでしょ?ね、一緒にお祝いしよ」
涼平は二人の顔馴染みな雰囲気に愛想笑いを返しながら、
(そんなん…とはどんなんやろ?)
と不安とも期待ともつかない思いを抱いた。マスターはシャンパングラスをまず涼平の前、そして萌未の前に置き、カウンター下から深いグリーン色をしたボトルを取り出すと、慣れた手つきでコルク栓を抜いた。そしてグラスを傾けながら、ゆっくりと注ぐ。グラスの中は淡いピンク色に泡立った。マスターが三つのグラスに注ぎ終え、
「それでは涼平の記念すべき二十歳の失恋記念日に、乾杯!」
と萌未が元気よく掛け声すると、三人でグラスを合わせた。
「え、失恋は余計やん」
「いいのいいの、ほら、一気に飲んで!」
まずマスターがまるでおちょこの酒を飲むように一瞬でくいっと飲んだ。いかにも飲み慣れている感じでかっこよくもあったが、初めて飲む炭酸系の酒を同じように飲めるとは思えない。涼平が飲むのをためらっていると、萌未はじっとそんな涼平の姿を見つめている。
「いやいや、先輩からどうぞ」
「何言ってんのよ。こういうのはまず主役が一気に飲み干すのが礼儀なのよ」
「あれ?そうやったっけ?ごめん、先に飲んでしまったよ」
「マスターはいいのよ、お手本を見せてくれたわけだから。さあ、涼平も続いて。ほら一気!一気!」
完全にアルハラ状態の萌未に気圧され、涼平は目をつぶって一気した。ビールなんかよりもずっときつい炭酸に途中で逆流しそうになりながら……そして何とか飲み干し、むせた。
「二十歳になったばっかりなのにシャンパン一気は可哀想だよ。大丈夫?」
マスターが新しいおしぼりを涼平に渡しながら、気の毒そうに声をかけた。涼平は礼を言い、口元からこぼれたシャンパンを拭いた。口の中にはシャンパンの上品な甘みが広がっていた。
「ところで涼平くんは今日失恋したの?」
「えっその話はいいですよ~」
「あ、そうそう。どんな人なの?教えてよ」
自分だけは一気せずに数口飲んでグラスを置いた萌未もマスターに乗っかってきた。
「ちょ、ちょっと待って。さっきの俺の質問、まだ答えてもらってへんねんけど」
「さっきの質問って何よ」
「ほら、どんなバイトしてんのって」
「ああ…」
萌未はあからさまにテンションを下げてそう言うと、ピアニシモに火をつけ、
「ホステスよ」
とつまらなそうに答えた。
「ヘェ~萌未っててっきりセレブやと思ってたよ。そのバッグも高いんちゃうん?」
ジャケットに合わせたような桃色のバッグを指差して言うと、
「こんなの、客のプレゼントよ」
と言ってまた煙草の煙を俺の顔に吹きかけ、涼平はまたむせた。そういえばボトルのラベルも淡いピンクで、萌未のジャケットとピアニシモと合わせて三点セットのように暗い店内に広がる紫煙にその淡い色をぼうっと浮き立たせていた。
そこでドアが開き、一組の年の離れたカップルが入ってくると、マスターはそちらの応対に回った。女性が20代、男性が50代くらいといったところで、親子ほど年が離れている。
「同伴っぽいね。この街はあんなカップルだらけよ」
涼平がそちらに気を取られると、萌未は涼平の耳元に口を寄せて囁いた。
「ヘェ~。萌未も同伴するの?」
「ノルマがあるからね。そんな話よりも涼平の失恋話聞かせてよ」
店の変化など眼中にないというように萌未はそう言うと、俺のグラスにシャンパンを注いだ。ろうそくに照らされた萌未の顔が、グラスの同じ淡いピンクに妖しく揺らいでいた。
「俺の話なんかつまらへんよ」
「いいの。聞きたいの!」
「何でやねん」
「何ででも。涼平みたいなちょっと変わった男の子って一体どんな恋愛してるのかなって興味あるやん?」
「何やそれ。別に変わってへんよ」
そんなやり取りをしながら初めて飲むシャンパンの酔いも手伝って、涼平は五年間に及ぶ失恋話を語り出した。
美伽の清楚な美しさ、雨の中を友人のためにパズルのピースを探す姿を好きになったこと、未練がましく大学まで追いかけてきたこと、などなど、時間としては三十分近くもしゃべっていただろうか、涼平はふと自分の回想に入りきってしまっているのに気づき、隣の萌未の様子を伺った。
萌未は時折グラスを口に運びながらも、もう片方の手に持ったハンカチで目頭を押さえていた。涼平はその姿を見てびっくりして、
「泣いてるの?」
と聞くと、
「あ、ごめん!欠伸がでちゃって」
と両目を拭った。
「あ、欠伸かいっ」
「だあ~ってぇ、涼平の話長いんやもん。あたしは涼平と違って遅くまでバイトしてもちゃんと講義に出てるんですからね」
そして、潤んだ瞳で涼平の目をしっかりと見つめると、
「何であたしにそんなに詳しく話してくれるの?」
と聞いてきた。確かに初めて言葉を交わした相手にここまで打ち明けるのは不自然だ。今まで味わったことのない酒と大人の雰囲気に酔ってしまった、と言えばそれまでだが、学食で声をかけられたときから萌未に不思議な安堵感を覚えているのも事実だった。
「う~ん、俺もきのう徹夜で麻雀してたからなあ…悪酔いしたかなあ?」
「何やのよ、それ。大方今日告白するのに、あ~でもないこ~でもないて寝ずに考えてたんでしょう?」
「え~と……正解!」
「わ、正直ぃ~」
あはははと二人で笑い合うと、萌未は携帯で時刻を確認してから、涼平のせいで遅刻やわあ、と口を尖らせた。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
