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第1部 高級クラブのお仕事
生と死の狭間
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「由奈!!」
階段をかけ降りると、玄関口まで運ばれた由奈が寝かされ、激しくひきつけを起こしていた。
い、息が出来ひん!
死ぬ!
死ぬ!
ひきつけの合間にそんなことを口走っている。
側には黒服たちに混じって、みくが泣いている。
「一体、何があったんすか!!」
涼平は由奈に駆け寄り、周りの黒服たちに怒鳴った。
「スピリタスや。こいつら、罰ゲームの酒をスピリタスにすり替えよったんや…」
桂木部長がいつもの甲高さとは2オクターブくらい低い声で言う。
スピリタス!!
涼平は傍らのみくを睨みつけた。
スピリタスとはアルコール度数96度の世界最強の酒と謳われるウォッカで、涼平も学生寮の仲間とおふざけで飲んだことあったが、ストレートで飲むとしばらくしゃべれなくなるほど、喉が低温やけどする。
まして今日の由奈はすでにかなり酔っていた。
急性アルコール中毒…その言葉が涼平の頭を過った。
「ごめんねぇ…ごめんなさい…」
みくはか細い声でそう繰り返す。
「これ!口に付けて!」
美月がビニール袋を持って駆け込んできた。
「何てことするんすか!!スピリタスなんてやり過ぎでしょう!」
涼平は美月の顔を見て、怒りを爆発させる。
「分かった、悪かった!謝るのは後でいくらでも謝るから!」
美月は涼平を押し退け、ビニール袋を由奈の口にあてがうと、
「ほら、ゆっくりここに息を吹き掛けるんや!ゆっくり、ゆっくり」
と小さい子をなだめるような口調で呼吸を和らげようとする。
が、相変わらずひきつけが激しく、由奈の過呼吸は治まらない。
身体も激しく震え、口からは泡のようなものも吹き出した。
「由奈!ゆっくり息して!頼むから、ゆっくり!」
美月も絶叫する。
そこへ、救急隊員が担架を持って入ってきた。床に敷いたマットの上に手早く由奈を乗せ、階段を担ぎ上げる。
「誰か、一緒に付いてきて下さい」
救急隊員がそう言い、
「涼平!行ってやれ」
と桂木部長が叫ぶ。
涼平は店のみんなに見送られながら、由奈と一緒に救急病院へ向かった。
救急車の中、隊員の指導のもとに呼吸を和らげるための言葉かけをする。
ゆっくり、ゆっくり…
美月のやり方は正しかったのだ。
やがて由奈は落ち着いてきたと思うと、何かをぽそっと呟き、そして、閉じられた目から涙がつっと流れ落ちた。
涼平の名前にも聞こえたが、違う名前にも聞こえた。
そして、彼女の蒼白の顔から苦痛の表情が消えたとき、付き添っていた隊員が、あかん、と小さく漏らした。
その声を聞き、全身の毛が逆立った。
神様!
由奈の魂が有らぬ方向に行かないことだけを一心に祈った。
(なぜ、守ってやれない!)
「呼吸して!由奈!呼吸して!」
「大丈夫です、大丈夫、呼吸はしてますから…」
由奈の肩を掴んで揺り動かす涼平を、隊員は制止した。
静かに眠る由奈の顔を見ながら、涼平の目からも涙が溢れ出た。
病院に着き、急いで治療室へと運ばれる。
涼平は受付で必要なことを書き、ロビーの椅子で待った。
ブーン、ブーン、ブーン
誰もいない待合室に携帯のバイブ音が響く。
着信は、萌未からだった。
『今どこにいるの?会いたい。ね、今すぐ、会いに来て』
先ほどまで涼平の頭の中を占めていた女性の声が、今は虚ろに聞こえた。
「ごめん、今は行けない…」
『どうして?涼平の顔が見たいの。ね、お願い!』
珍しく食い下がる萌未に、
「今はどうしても無理やねん。また、かけ直します」
と言って電話を切った。
そして、手を額の前に組み、ひたすら祈った。
祈ることしか出来ない自分が不甲斐なかった。
やがて病室の扉が開き、出てきた看護士が、
「もう大丈夫ですよ。中に入って下さい」
と言ったとき、安堵とともに、全身の力が抜けてしばらく放心した。
病室に入ると、由奈は苦しそうにうなされていた。
口にはビニール袋が付けられており、腕には点滴の管が繋がれている。
「あともう少しで危なかったですよ。どうして、こんなに飲まれたんですか?」
横に付いていた医者が、詰問とも取れる口調で聞いた。
事情を説明すると、
「急性アルコール中毒に陥ると脳に障害が起こり、最悪の場合は命を落とします。お仕事とはいえ、そのような状況にならないように気をつけて下さい」
ときつい口調で釘を刺された。
すみません、と謝ると、
「しばらくは苦しいと思いますので、付いてあげて下さい」
と言って、その先生はビニール袋を涼平が持つよう促し、病室を出て行った。
「死ぬ……死…ぬ…」
由奈は苦しい表情でそう呻き続け、時々胸をのけ反らせて、うわあ~っと叫び声をあげる。
「ゆっくり!由奈、ゆっくり息して!」
過剰に摂りすぎたアルコールを分解しようと、由奈の身体が戦っている。
片手が上がり、それを握りしめる。
もう片方でビニール袋に一定のリズムで息をするように言葉をかける…
そんなことしか出来ない自分が不甲斐なかった。
一時間もそんな格闘をしただろうか、ようやく由奈の表情が和らぎ、呼吸も落ち着いてきた。
「血液中のアルコール濃度がやっと薄まってきたようね。あとしばらく安静にしていたら、おうちに帰れますよ」
時折様子を見にきていた看護士が、静かになった由奈を見てそう言った。
由奈の意識もクリアーになってきたのだろうか、顔の大半はビニール袋で隠れていたが、目はパッチリと見開いてこちらを見つめている。
「よく頑張ったな」
スーハー
「大変な目に遇わせてごめんな」
スーハー
涼平が何か言う度に袋がしぼんでは膨らむ。
ぷっ
ちょっと可愛くて、不謹慎にも笑ってしまった。
由奈も自分の姿を滑稽に思ったのか、クスッ、と笑った。
それからまた一時間程点滴を打ってから、由奈は車椅子で病院の外まで移動し、タクシーで部屋に向かった。
その頃にはもう、口達者な由奈に戻っていた。
「ほんまはエイジに送って欲しいんやけどなぁ~クリスマスで忙しいやろから、今日はしーくんで我慢しとくわ」
付き添っている涼平にそんな憎まれ口をたたく程に…
例のエレベーターのないコーポに到着し、3階の部屋まで由奈をおんぶする。
「由奈ちゃんのお胸、背中に当たって嬉しいやろ?」
「は……嬉し過ぎて、こっから下まで投げ下ろしたくなるわ」
そんな普段通りの若干うざ目の会話が、正直このときは嬉しかった。
相変わらずゴミに埋もれた布団に寝かせると、周りを少し片付けてやる。
「もう少し付いていてやろうか?」
「嫌よ、襲われるから」
「……………襲わへんし。じゃあ、帰るで」
「うん。始発でお母さんに来てもらうから、大丈夫よ」
「そっか。明日はゆっくり休んだらいいから。じゃ…」
部屋を出るときに、一つ気になっていたことを思い出す。
「あ…なあ?3位になったら欲しかったもんって、何?」
「ん?うーんとね……いいの、今回は無理やったから、次の楽しみに取っとく」
「そうか?でも、ホンマに頑張ってくれたから、クリスマスプレゼントに奮発するよ」
「いいのよ、ホントに」
がめつい由奈には珍しく、きっぱりとした口調で固辞する。
「そ…。じゃあ、お疲れ」
ドアから出るとき、
「今日は付き添ってくれて、アリガト」
という声が聞こえた。
(とんだイブの夜やったなあ~)
時刻は5時前、冬至を過ぎたばかりの日照時間の短いこの冬の日、まだ明けきらない新鮮な朝の空気に大きく深呼吸した。
冷気が胸に広がったが、すぐにほの温かいものに変わっていた。
タクシーを拾いに大通りまで出る間に、携帯を開く。
萌未からの着信の他、いくつかの公衆電話からの履歴が残っていた。
(何で公衆電話なんやろ…?そう言えば、病院で萌未から電話が入ってたっけ)
宮本のパーティーをすっぽかした件だと思い、もしかしたらまだ起きているかもしれないので、萌未に電話してみる。
『お客様のおかけになった番号は電波の届かないところにおられるか…』
(ん?寝てるのかな?)
このときの涼平は、由奈の件で安堵していたこともあって、萌未のことはさほど深刻には考えていなかった。
『メリークリスマス!
今日、萌未と逢えるの楽しみにしてたけど、急に行けない事情が出来て、行けませんでした。ごめんなさい。
俺もすっごく残念!
この気持ち、土曜のデートまで楽しみに取っておきます。
聖なる夜に、萌未に幸あれ!!
ps.明日、俺の初給料が入ります!イエイ
約束したように、萌未に立て替えてもらってる若名の飲み代払うからね!
遅くなってごめんね。
お詫びに、クリスマスプレゼント贈るよ。
何がいい?』
タクシーの中、土曜にデートしている二人の姿を想像し、目を細めながらこのメールを送った。
(きっと萌未はプレゼントなんていらないって言うやろうから、明日早起きして、買いに行こう。何がいいかなぁ…?やっぱ身に付けてもらえる物がいいなぁ…)
この直後、今までの人生で一番深刻な事態に巻き込まれることなど、微塵も予期していなかった涼平は、明けゆく聖なる夜の一時を、何かに感謝したい気持ちでいっぱいだった。
階段をかけ降りると、玄関口まで運ばれた由奈が寝かされ、激しくひきつけを起こしていた。
い、息が出来ひん!
死ぬ!
死ぬ!
ひきつけの合間にそんなことを口走っている。
側には黒服たちに混じって、みくが泣いている。
「一体、何があったんすか!!」
涼平は由奈に駆け寄り、周りの黒服たちに怒鳴った。
「スピリタスや。こいつら、罰ゲームの酒をスピリタスにすり替えよったんや…」
桂木部長がいつもの甲高さとは2オクターブくらい低い声で言う。
スピリタス!!
涼平は傍らのみくを睨みつけた。
スピリタスとはアルコール度数96度の世界最強の酒と謳われるウォッカで、涼平も学生寮の仲間とおふざけで飲んだことあったが、ストレートで飲むとしばらくしゃべれなくなるほど、喉が低温やけどする。
まして今日の由奈はすでにかなり酔っていた。
急性アルコール中毒…その言葉が涼平の頭を過った。
「ごめんねぇ…ごめんなさい…」
みくはか細い声でそう繰り返す。
「これ!口に付けて!」
美月がビニール袋を持って駆け込んできた。
「何てことするんすか!!スピリタスなんてやり過ぎでしょう!」
涼平は美月の顔を見て、怒りを爆発させる。
「分かった、悪かった!謝るのは後でいくらでも謝るから!」
美月は涼平を押し退け、ビニール袋を由奈の口にあてがうと、
「ほら、ゆっくりここに息を吹き掛けるんや!ゆっくり、ゆっくり」
と小さい子をなだめるような口調で呼吸を和らげようとする。
が、相変わらずひきつけが激しく、由奈の過呼吸は治まらない。
身体も激しく震え、口からは泡のようなものも吹き出した。
「由奈!ゆっくり息して!頼むから、ゆっくり!」
美月も絶叫する。
そこへ、救急隊員が担架を持って入ってきた。床に敷いたマットの上に手早く由奈を乗せ、階段を担ぎ上げる。
「誰か、一緒に付いてきて下さい」
救急隊員がそう言い、
「涼平!行ってやれ」
と桂木部長が叫ぶ。
涼平は店のみんなに見送られながら、由奈と一緒に救急病院へ向かった。
救急車の中、隊員の指導のもとに呼吸を和らげるための言葉かけをする。
ゆっくり、ゆっくり…
美月のやり方は正しかったのだ。
やがて由奈は落ち着いてきたと思うと、何かをぽそっと呟き、そして、閉じられた目から涙がつっと流れ落ちた。
涼平の名前にも聞こえたが、違う名前にも聞こえた。
そして、彼女の蒼白の顔から苦痛の表情が消えたとき、付き添っていた隊員が、あかん、と小さく漏らした。
その声を聞き、全身の毛が逆立った。
神様!
由奈の魂が有らぬ方向に行かないことだけを一心に祈った。
(なぜ、守ってやれない!)
「呼吸して!由奈!呼吸して!」
「大丈夫です、大丈夫、呼吸はしてますから…」
由奈の肩を掴んで揺り動かす涼平を、隊員は制止した。
静かに眠る由奈の顔を見ながら、涼平の目からも涙が溢れ出た。
病院に着き、急いで治療室へと運ばれる。
涼平は受付で必要なことを書き、ロビーの椅子で待った。
ブーン、ブーン、ブーン
誰もいない待合室に携帯のバイブ音が響く。
着信は、萌未からだった。
『今どこにいるの?会いたい。ね、今すぐ、会いに来て』
先ほどまで涼平の頭の中を占めていた女性の声が、今は虚ろに聞こえた。
「ごめん、今は行けない…」
『どうして?涼平の顔が見たいの。ね、お願い!』
珍しく食い下がる萌未に、
「今はどうしても無理やねん。また、かけ直します」
と言って電話を切った。
そして、手を額の前に組み、ひたすら祈った。
祈ることしか出来ない自分が不甲斐なかった。
やがて病室の扉が開き、出てきた看護士が、
「もう大丈夫ですよ。中に入って下さい」
と言ったとき、安堵とともに、全身の力が抜けてしばらく放心した。
病室に入ると、由奈は苦しそうにうなされていた。
口にはビニール袋が付けられており、腕には点滴の管が繋がれている。
「あともう少しで危なかったですよ。どうして、こんなに飲まれたんですか?」
横に付いていた医者が、詰問とも取れる口調で聞いた。
事情を説明すると、
「急性アルコール中毒に陥ると脳に障害が起こり、最悪の場合は命を落とします。お仕事とはいえ、そのような状況にならないように気をつけて下さい」
ときつい口調で釘を刺された。
すみません、と謝ると、
「しばらくは苦しいと思いますので、付いてあげて下さい」
と言って、その先生はビニール袋を涼平が持つよう促し、病室を出て行った。
「死ぬ……死…ぬ…」
由奈は苦しい表情でそう呻き続け、時々胸をのけ反らせて、うわあ~っと叫び声をあげる。
「ゆっくり!由奈、ゆっくり息して!」
過剰に摂りすぎたアルコールを分解しようと、由奈の身体が戦っている。
片手が上がり、それを握りしめる。
もう片方でビニール袋に一定のリズムで息をするように言葉をかける…
そんなことしか出来ない自分が不甲斐なかった。
一時間もそんな格闘をしただろうか、ようやく由奈の表情が和らぎ、呼吸も落ち着いてきた。
「血液中のアルコール濃度がやっと薄まってきたようね。あとしばらく安静にしていたら、おうちに帰れますよ」
時折様子を見にきていた看護士が、静かになった由奈を見てそう言った。
由奈の意識もクリアーになってきたのだろうか、顔の大半はビニール袋で隠れていたが、目はパッチリと見開いてこちらを見つめている。
「よく頑張ったな」
スーハー
「大変な目に遇わせてごめんな」
スーハー
涼平が何か言う度に袋がしぼんでは膨らむ。
ぷっ
ちょっと可愛くて、不謹慎にも笑ってしまった。
由奈も自分の姿を滑稽に思ったのか、クスッ、と笑った。
それからまた一時間程点滴を打ってから、由奈は車椅子で病院の外まで移動し、タクシーで部屋に向かった。
その頃にはもう、口達者な由奈に戻っていた。
「ほんまはエイジに送って欲しいんやけどなぁ~クリスマスで忙しいやろから、今日はしーくんで我慢しとくわ」
付き添っている涼平にそんな憎まれ口をたたく程に…
例のエレベーターのないコーポに到着し、3階の部屋まで由奈をおんぶする。
「由奈ちゃんのお胸、背中に当たって嬉しいやろ?」
「は……嬉し過ぎて、こっから下まで投げ下ろしたくなるわ」
そんな普段通りの若干うざ目の会話が、正直このときは嬉しかった。
相変わらずゴミに埋もれた布団に寝かせると、周りを少し片付けてやる。
「もう少し付いていてやろうか?」
「嫌よ、襲われるから」
「……………襲わへんし。じゃあ、帰るで」
「うん。始発でお母さんに来てもらうから、大丈夫よ」
「そっか。明日はゆっくり休んだらいいから。じゃ…」
部屋を出るときに、一つ気になっていたことを思い出す。
「あ…なあ?3位になったら欲しかったもんって、何?」
「ん?うーんとね……いいの、今回は無理やったから、次の楽しみに取っとく」
「そうか?でも、ホンマに頑張ってくれたから、クリスマスプレゼントに奮発するよ」
「いいのよ、ホントに」
がめつい由奈には珍しく、きっぱりとした口調で固辞する。
「そ…。じゃあ、お疲れ」
ドアから出るとき、
「今日は付き添ってくれて、アリガト」
という声が聞こえた。
(とんだイブの夜やったなあ~)
時刻は5時前、冬至を過ぎたばかりの日照時間の短いこの冬の日、まだ明けきらない新鮮な朝の空気に大きく深呼吸した。
冷気が胸に広がったが、すぐにほの温かいものに変わっていた。
タクシーを拾いに大通りまで出る間に、携帯を開く。
萌未からの着信の他、いくつかの公衆電話からの履歴が残っていた。
(何で公衆電話なんやろ…?そう言えば、病院で萌未から電話が入ってたっけ)
宮本のパーティーをすっぽかした件だと思い、もしかしたらまだ起きているかもしれないので、萌未に電話してみる。
『お客様のおかけになった番号は電波の届かないところにおられるか…』
(ん?寝てるのかな?)
このときの涼平は、由奈の件で安堵していたこともあって、萌未のことはさほど深刻には考えていなかった。
『メリークリスマス!
今日、萌未と逢えるの楽しみにしてたけど、急に行けない事情が出来て、行けませんでした。ごめんなさい。
俺もすっごく残念!
この気持ち、土曜のデートまで楽しみに取っておきます。
聖なる夜に、萌未に幸あれ!!
ps.明日、俺の初給料が入ります!イエイ
約束したように、萌未に立て替えてもらってる若名の飲み代払うからね!
遅くなってごめんね。
お詫びに、クリスマスプレゼント贈るよ。
何がいい?』
タクシーの中、土曜にデートしている二人の姿を想像し、目を細めながらこのメールを送った。
(きっと萌未はプレゼントなんていらないって言うやろうから、明日早起きして、買いに行こう。何がいいかなぁ…?やっぱ身に付けてもらえる物がいいなぁ…)
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