吾輩は駒である

夜美神威

文字の大きさ
上 下
108 / 110
yami story's エッタの恋~エッタも恋して良いですか?~

第四話 エッタの恋~見えない差別~

しおりを挟む
大学を卒業し就職活動する事に
母親からは
「エッタはね 人一倍努力しないと
やりたい職業に就けないからね」
と言われていた

 当然オープン(出自を明かす)で就職活動
50社ほど受けたが
全て書類選考で落とされた

就活の時期が終わり
実家の中華料理屋を手伝いながら
就職先を探していた

「私がエッタだからなのかな・・・」

ぷるるるるる
「はい」
「リカさんのお宅でよろしいでしょうか?」
「はい リカは私の娘ですが
「この間弊社の社員募集の件で・・・」
「ちょっとお待ちください、リカ!
リカちゃん電話」

 51社目に申し込んだ会社からの連絡
後日面接をして頂ける事になり
この喜びを彼氏のタカシに報告

タカシ
「良かったじゃん!
じゃエリカも一緒だね」

リカ
「うん」

実は親友のエリカは
この51社目の会社で働いていて
エリカからダメ元で受けたらって言われていた

面接で合格して雇って貰う事に

私の会社を紹介します
主にコンピューター関連の会社で
ITと人間の融合
簡単に言えばデジタル社会に置いての
人間の立ち位置をどうすればいいのか
各業界に提案している会社

親友のエリカもいるし
会社の人達もフレンドリーで
とても充実した社会人生活を送ってました

ある日 会社の廊下にて

〇〇
「おいお前」

リカ
「・・・何ですか?」

〇〇
「お前エッタやろ!みんなにバラすぞ!
それが嫌だったら~分かるよなぁ(笑)」

リカ
「・・・」

その〇〇の背後には社長が

社長
「おい!お前は何をしてんねん!」

〇〇
「しゃ・・・社長!」

社長
「お前クビや 明日から来んでええ」

リカ
「社長!助けて頂いて
ありがとうございます」

社長の名はカヤマさん
社員からはハゲでデブって
からかわれているが
自身のコンプレックスすら笑いに変える
バイタリティー溢れる
誰からも好かれる存在

カヤマ社長
「ほんますんませんな 
あんなアホみたいなやつを
雇った私がアホやったわ
いくら仕事が出来ても性根が腐っとったらあかんわ」

リカ
「私が被差別だから・・・」

カヤマ社長
「それはおかしいで リカ君は悪くない
ああいう連中が日本をダメにしてんねん」

 一連の事を
タカシとエリカと3人で
食事をしている時に話した

タカシ
「とんでもない奴がいるんだな」

リカ
「でね 今度長野県にあるペンションに
タカシとエリカと一緒に行かないかって
カヤマ社長は奥様のハルコさんを
連れて来るみたいで
あとはフリーカメラマンの
ミキモトさんとか・・・」

タカシ
「何か嫌な予感がするけど」

エリカ
「こんや12ジ、ダレカ シヌ」

リカ
「・・・」

 とりあえずこんな感じで
日々を過ごしています
しおりを挟む

処理中です...