啓蒙犯罪~仕組まれた危機意識~

夜美神威

文字の大きさ
105 / 113
yami story's ゲシュタルト~狂いだした歯車~

宝探し編

しおりを挟む
「なぁ知ってるか?この島には財宝が眠ってるらしい」

大学のサークル仲間で2泊3日のキャンプに訪れている

夕食の準備の最中に高志がこう言って来た

高志
「管理人さんから聞いたけど昔、徳川幕府の船が海賊に襲われて」

京子
「徳川の財宝がこの島に・・・」
高志
「なぁ明日、島の裏側探さねぇ、これ見てくれ」
愛美
「何これ?」 
高志
「管理人さんから貰ったゲシュタルト島の地図」
優子
「例のトレジャーハンティング企画のやつ?参加するの?」
高志
「この島の地図、形状から言ってここが怪しい」
京子
「どうしてそう思うの?」 
高志
「見てみろ唯一くぼんでるだろ?
船から財宝をだして奥の洞窟に・・・」
優子
「ねぇやめとこうよバチが当たったら怖いよ」
哲夫
「優子は臆病だな~そこが可愛い」 
優子
「う~んもう哲夫さんたらぁ~」

「・・・ 愛美はどう思う?」 
愛美
「あると思う事はロマンチックだよね?」
京子
「無いわよそんな物」 
高志
「京子は現実主義者だからな~」

翌日私達は島の裏側へ探検に出かけた うっそうと生い茂ったジャングルを

抜け清流を渡り ようやくその入り江へ

高志
「ほらあそこに入り口が 足場は確保されていないが確かに入り江の奥には

洞窟らしき穴が 

高志
「他にどっか入れる場所無いかな」

探していると入り江の奥の林から何やら怪しげな穴を発見

京子
「ここから入れそうよ」 
高志
「お前先に行け」 
大森
「嫌だよう」 
高志
「ほら」

高志は大森君のケツを蹴飛ばした 「うわぁ~」

まるで滑り台を滑ってるかのように大森が奥へと吸い込まれ声が遠くなっていく

「俺たちも行くぞ」 「わぁ~」 「きゃぁ~」 私たちも続け様に穴から滑り落ちて行った

ドン

「痛ったぁ~い」

懐中電灯で辺りを見渡すと3つに分かれた洞窟がある

「俺と京子は左、哲夫と優子は右、聡と愛美は真ん中に」

「僕は」 「大森はここで待機しろ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「何も無かった・・・」 「私の所なんて虫がうじゃうじゃ」

「あれ?大森は」 懐中電灯で辺りをくまなく調べる 「もう一つ道があるぞ」

その先には・・・金銀財宝を目にして、ニヤけている大森が 「これは僕の物だ!!」

「どけ」 大森を払いのけた高志は財宝を調べた 「これは偽物だ」

優子
「え~本物っぽいよ」 
京子
「ほらトレジャーハンティングの
チラシ入ってたろアレのおもちゃの宝じゃない?」

僕たちはキャンプ場へ戻り帰りのフェリーを待っていた

するとそこへ管理人夫婦がやって来た 
管理人
「宝は見つかりましたか?」
京子
「えぇ入り江のちょっと入った林の穴から」 
管理人
「えっ?」
高志
「でもいらないですよおもちゃの宝物なんて」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕たちが東京に戻り数日後 新聞に大きな見出しで

「ゲシュタルト島で徳川財宝見つかるの文字が」

「うわぁ~本物だったんだ」 「高志お前ぇ~」

「まっまぁいいじゃないかな」 「許さないぞぉ~あっ逃げた!まてぇ~」

こうしてひと夏の冒険は終わった・・・

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

リアルメイドドール

廣瀬純七
SF
リアルなメイドドールが届いた西山健太の不思議な共同生活の話

身体交換

廣瀬純七
SF
大富豪の老人の男性と若い女性が身体を交換する話

処理中です...