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光と記憶〜毒家族の野望、愛がすべてを覆す〜
9.今度こそ自由に
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翌朝。
拓実の腕の中で目を覚ました俺は、昨夜の安らぎがまだ体の奥に残っているのを感じていた。
背中にまとわりつく温もりが心地よすぎて、正直、このまま布団から出たくない。
「おはよう、遥」
耳元に落ちた低い声に、思わず肩が跳ねる。
振り向けば、拓実がいつもの穏やかな笑みを浮かべていた。
……いや、よく見ると今日はどこか真剣そうだ。
「拓実?」
「昨日の話、ずっと考えてたんだ」
そう言いながら、拓実の手が俺の頬に触れた。
真っ直ぐな視線が突き刺さってくる。こっちはただでさえ寝起きで頭が回らないというのに。
「遥の義理の家族のこと。特に、健って奴のことだけど」
健の名が出た瞬間、心臓がぎゅっと縮む。
せっかく気持ちが軽くなったのに……朝からまた重い話になってしまう。
「拓実、もういいよ。昔のことだし」
「よくないって」
バッサリと、あまりに迷いのない声に、思わず息が止まる。
優しいだけの拓実じゃなくて――怒りと決意をまとった、別の顔を見せている。
「遥がどれだけ傷ついたか、俺には想像もつかない。けどな、放っておけるわけないだろ」
拓実は俺をじっと見つめた。
「あいつら、今後も遥を利用しようとしてるんだろ? 金のこともそうだし、きっとこれからも何かと理由をつけて連絡してくる」
図星すぎて、反論できなかった。
俺の表情が暗くなるのを見て、拓実は小さくため息をついた。
「やっぱりな。遥、お前優しすぎるよ」
「でも、どうしようもないじゃん。血は繋がってないけど一応家族だったんだし……。結局、縁を切ることもできないみたいだし」
「家族?」
その一言に、空気が一瞬で張りつめる。
「家族って、お互い大切にし合うもんだろ。一方的に利用してくるような関係、それ家族じゃねえよ」
低い声で言い切ると、拓実はベッドを降り、窓辺に歩いていった。
朝の光を背負ったその姿は、やけに大きく見える。
「俺なりに考えがあるんだ。遥を守る方法」
「……何する気?」
心臓がドキドキして仕方ない。聞くのが怖いけど、黙ってもいられない。
拓実は振り返り、真剣そのものの瞳で答えた。
「まずは証拠集めからかな。義家族が遥にしたこと、全部記録に残す」
「証拠?」
「そ。連絡の記録や金銭のやり取り、あとは必要なら第三者の証言も取る。で、必要だったら法的措置も検討する」
……って、いきなりスケールが大きすぎないか。
「法的措置って……そこまでするのかよ?」
「する。放っておいたら繰り返されるじゃん。遥一人で背負わなくていいから。俺も一緒に考えるし」
俺の胸が温かくなった。でも同時に不安も感じる。
「でも、大ごとになっちゃったらまずくね……?」
「わざと大ごとにするんだよ」
拓実ははっきりと言った。
「遥を傷つけた奴らを、このまま野放しにできないだろ。俺が遥の家族だって昨日言ったよな? 家族を守るのは当然だろ」
……ずるい。そんな真顔で言うなよ。
心臓が勝手に跳ねて、呼吸が浅くなる。
俺のために、ここまで怒ってくれる人がいるなんて。
「拓実……」
「大丈夫だからな、遥」
拓実は俺のところに戻ってきて、また抱きしめてくれた。
「今度こそ遥を自由にしてやる。もう誰にも邪魔させねえから」
その腕の中で、俺は思った。
――この人となら、きっと大丈夫だ。
拓実の腕の中で目を覚ました俺は、昨夜の安らぎがまだ体の奥に残っているのを感じていた。
背中にまとわりつく温もりが心地よすぎて、正直、このまま布団から出たくない。
「おはよう、遥」
耳元に落ちた低い声に、思わず肩が跳ねる。
振り向けば、拓実がいつもの穏やかな笑みを浮かべていた。
……いや、よく見ると今日はどこか真剣そうだ。
「拓実?」
「昨日の話、ずっと考えてたんだ」
そう言いながら、拓実の手が俺の頬に触れた。
真っ直ぐな視線が突き刺さってくる。こっちはただでさえ寝起きで頭が回らないというのに。
「遥の義理の家族のこと。特に、健って奴のことだけど」
健の名が出た瞬間、心臓がぎゅっと縮む。
せっかく気持ちが軽くなったのに……朝からまた重い話になってしまう。
「拓実、もういいよ。昔のことだし」
「よくないって」
バッサリと、あまりに迷いのない声に、思わず息が止まる。
優しいだけの拓実じゃなくて――怒りと決意をまとった、別の顔を見せている。
「遥がどれだけ傷ついたか、俺には想像もつかない。けどな、放っておけるわけないだろ」
拓実は俺をじっと見つめた。
「あいつら、今後も遥を利用しようとしてるんだろ? 金のこともそうだし、きっとこれからも何かと理由をつけて連絡してくる」
図星すぎて、反論できなかった。
俺の表情が暗くなるのを見て、拓実は小さくため息をついた。
「やっぱりな。遥、お前優しすぎるよ」
「でも、どうしようもないじゃん。血は繋がってないけど一応家族だったんだし……。結局、縁を切ることもできないみたいだし」
「家族?」
その一言に、空気が一瞬で張りつめる。
「家族って、お互い大切にし合うもんだろ。一方的に利用してくるような関係、それ家族じゃねえよ」
低い声で言い切ると、拓実はベッドを降り、窓辺に歩いていった。
朝の光を背負ったその姿は、やけに大きく見える。
「俺なりに考えがあるんだ。遥を守る方法」
「……何する気?」
心臓がドキドキして仕方ない。聞くのが怖いけど、黙ってもいられない。
拓実は振り返り、真剣そのものの瞳で答えた。
「まずは証拠集めからかな。義家族が遥にしたこと、全部記録に残す」
「証拠?」
「そ。連絡の記録や金銭のやり取り、あとは必要なら第三者の証言も取る。で、必要だったら法的措置も検討する」
……って、いきなりスケールが大きすぎないか。
「法的措置って……そこまでするのかよ?」
「する。放っておいたら繰り返されるじゃん。遥一人で背負わなくていいから。俺も一緒に考えるし」
俺の胸が温かくなった。でも同時に不安も感じる。
「でも、大ごとになっちゃったらまずくね……?」
「わざと大ごとにするんだよ」
拓実ははっきりと言った。
「遥を傷つけた奴らを、このまま野放しにできないだろ。俺が遥の家族だって昨日言ったよな? 家族を守るのは当然だろ」
……ずるい。そんな真顔で言うなよ。
心臓が勝手に跳ねて、呼吸が浅くなる。
俺のために、ここまで怒ってくれる人がいるなんて。
「拓実……」
「大丈夫だからな、遥」
拓実は俺のところに戻ってきて、また抱きしめてくれた。
「今度こそ遥を自由にしてやる。もう誰にも邪魔させねえから」
その腕の中で、俺は思った。
――この人となら、きっと大丈夫だ。
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