【完結】ノンケだった俺が、敵対企業の年下イケメンCEOに堕とされました

砂原紗藍

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【第3章】恋人で、敵で。それでも惹かれ合う

6.肩書きオフ、恋人オン ※R-18

「嫌なら、無理しなくていいよ」

声が優しい。
本当に無理強いする気はないんだろう。
断れば、ここで止めてくれる。

……でも俺は、こいつと繋がりたいんだと思う。

「……脱がすよ?」

慧が優しく俺を見つめている。
その瞳に、断る言葉が見つからなかった。

ベルトが外されて、ズボンが下ろされる。
その音だけが、静かな部屋に響いた。

「慧も……脱げよ」

そう言ったら、慧が一瞬驚いたような顔して、嬉しそうに笑った。

「わかった」

慧が立ち上がって、シャツを脱ぐ。
綺麗な身体。鍛えられた筋肉。つい、見惚れてしまう。
ズボンも脱いで、慧も裸になった。

「これでいい?」
「……ああ」

慧の目が細められたと思ったら、深くキスをされた。
舌が絡んで、温度が混ざり合う。

キスをしながら、サイドテーブルの引き出しを開ける音がした。

「痛かったら、すぐ言って」
「……うん」

ちょっと怖いけど、それよりも早く欲しいとか思ってる自分が信じられない。

慧が容器を開ける。
そして、優しく丁寧に、ゆっくりと。

「んっ……」
「大丈夫?」
「……ちょっと変な感じ……」
「すぐ慣れるから」

時間をかけてくれてる。
俺が痛くないように、ちゃんと気を使ってくれてる。
慧は俺の表情を窺いながら、少しずつ、少しずつ。

「ん……」

違和感から、別の感覚に変わっていく。

「じゃあ……入れるよ」

慧の瞳が、俺の目をまっすぐ見つめる。
ゆっくりと俺の中に入ってくる。

「っ……!」

身体がこわばった。

「待っ……」

痛い。
……思ったより、痛い……。

「京介、痛い?」
「……っ、ちょっと……」

正直に答えた。
我慢できないほどじゃないけど、痛いもんは痛い。

「ごめん」

慧の動きが止まった。
俺が慣れるまで、それ以上進まずにじっと待ってくれてる。

深呼吸する。一回、二回、三回。
少しずつ落ち着いてきて、痛みも和らいできた。

「……慧……」
「ん?」
「もう……大丈夫……かも……」
「本当?」
「……ああ」
「無理してない?」
「……してない」

ちゃんと心配してくれるのが嬉しい。
慧がゆっくりと動き始めた。

「あっ……」
「痛かったら言って」
「……うん……でも、痛くない……」

本当に、もう痛くない。

「よかった」

少しずつ動きが大きくなっていく。でも、決して乱暴じゃない。

「ん……あ……」

声が出る。
恥ずかしいけど、止められないし、我慢できない。

「京介……」
「……慧……」

お互いの呼吸が重なって、体温が混ざり合う。

なんだろう、嫌じゃない。
……むしろ、もっと欲しい。

慧が優しい手つきで髪を撫でてくる。

「京介」
「なに……?」
「すごく気持ちいいよ」
「……そう……」
「京介と繋がってるからね」

その言葉に、ハッとした。

ああ、そうか。俺も同じなんだ。
こいつと繋がってるから。慧と一つになってるから。

……こんなに満たされてる。

「……俺も……」

小さな声で、勇気を出して。

「気持ちいい……かも……」

慧の瞳が、嬉しそうに優しく細められた。

「よかった」

もっと深く。
もっと近くに。
身体の奥まで、熱が伝わってくる。

「慧……あっ……あっ……」

声がどんどん甘くなっていく。
自分の声なのに、自分じゃないみたいだ。
こんな声、出したことない。

「……っ、ああ……」

慧の手を強く握り返した。同時に、二人とも限界を迎えた。

身体が震えて、頭が真っ白になって。
しばらくそのまま、動けなかった。
鼓動が身体に伝わってくる。
ドクドクという音。自分のか、慧のか、もうわからない。

「……京介」

ゆっくりと慧が俺から離れていった。
喪失感。何かが抜けていく感覚。

「……ん……」
「大丈夫?」
「……うん……」
「痛くなかった?」
「……最初だけ……後は……」
「後は?」
「……気持ちよかった……」

本当はこんなこと、口に出したくない。
恥ずかしくて視線を逸らした。

「そっか、よかった」

慧の声が、安心したように響く。

「京介、最高だったよ」
「……っ、……ばかっ……」

起き上がろうとしたら、ふいにキスされて、驚いて固まる俺。
慧は優しく笑って髪を撫でてくれる。

……だめだ。
俺は、慧に完全に堕ちてしまった。

「……慧」
「ん?」
「ありがとうな」
「何が?」
「優しくしてくれて」
「当たり前だよ。京介は大切な人だから」

抱きしめられたまま、横になる。
シーツが汗で少し湿ってる。でも、気にならない。
そのまま、二人で抱き合っていた。

身体は重いけど、心地よい疲労感。

「このまま寝ようか」

慧の腕の中で目を閉じた。

……温かい。

「おやすみ、京介」

小さく囁かれた声が聞こえた。耳元で。優しく。

「……おやすみ……慧……」



翌日、慧はベッドに倒れ込んだままの俺を気づかってくれた。

「う……」
「ごめんな。つらい?」
「ああ。もう全身いろいろと……。今までにない感覚……」
「……まさに初体験だね」
「っ、誰のせいだよ」
「ごめん」

愛だの夢だのといった甘い雰囲気はどこへやら、一夜明けてみれば全ては現実感満載で。

「一歩も動けねぇ……」

枕に顔を埋めたまま呟いたら、ペットボトルを持って近づいてくる気配がした。

「やっぱり京介は可愛い」
「……ばか」

本当にこいつには、敵わない。
でもそれでいい。
慧に引っ張られて、慧に抱かれて。

“SONIC WAVEの本番”が控えてるけど……
今だけはこのまま、こいつの側で。


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