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エピローグ
愛してるから、守らせて
翌週。
朝から晩まで、ずっと動き続けた。
新規案件の交渉。
クライアントとの打ち合わせ。
技術デモ。契約書のチェック。
スタッフたちも、必死で協力してくれた。
「慧さん、この条件でどうでしょう?」
「いいね。それで行こう」
「次のクライアント、明日アポ取れました」
「ありがとう。準備頼む」
毎日が戦いだった。
でも――絶対に、結果を出す。
そして、ついに。
「慧さん! 契約取れました!」
「マジで!?」
「はい! これで3件目です!」
やった。
全部、ステラとECHOの共同案件。
これを業界に示せば、京介への見方も変わるはずだ。
スマホを取り出して、京介に電話した。
『もしもし?』
「京介、時間ある? いい知らせがあるんだ」
*
京介がオフィスに来た。
「見て。新規契約、3件取れたよ」
資料を京介の前に並べる。
「3件?」
「全部、ステラとECHOの共同案件。俺が直接交渉してまとめた。これを業界に示すんだ。俺たちが組めば、こんなに結果が出るって」
京介が資料を見てる。
その目が、少しずつ大きくなっていく。
「すごいな……」
京介の声が、震えてる。
「京介が頑張ってるから、俺も頑張れる」
「ありがとう、慧……」
京介の目から、涙が溢れた。
「京介?」
京介が肩を震わせて、泣いてる。
「慧が、俺のために……こんなに頑張ってくれた……」
「当たり前だよ」
京介の涙を、親指で拭った。
――それから、四半期決算が発表された。
ステラもECHOも、売上は増加していた。
前年比で大幅に増えている。
「この成長の一因は、ECHOとの共同事業だ」
ステラの会長の言葉が、業界紙に載った。
「今後も、ステラとECHOは協力関係を続けていく」
結果が全てを証明した。
交際のことで批判もあった。でも、結果を出した。
それが、全てを変えた。
*
そして俺たちは、一緒に暮らし始めた。
朝、隣で寝息を立てる京介の顔を見るのが日課になった。
寝癖で跳ねた髪を撫でると、んっと小さく呟いて寝返りを打つ。
「京介、おはよ」
「……おはよ」
無防備だ。
これが“プライベート”ってやつなのかなと思ったら、急に照れくさくなってくる。
「慧、今日のプレゼン、緊張する?」
「大丈夫。完璧に準備してる」
バターの焼ける香ばしい匂いが部屋に広がって、コーヒーの香りが部屋を満たす。
何気ない日常が、こんなにも満たされたものだとは思わなかった。
「慧」
「ん?」
「お前と出会えて、本当によかった」
その言葉に、喉の奥が熱くなる。
「……俺も」
「京介がいなかったら、今の俺はいない」
嘘じゃない。
京介と出会って、俺は変わった。
本当の自分を見つけた。
そして、愛することの意味を知った。
「これからも、ずっと一緒にいよう」
「ああ」
CEOとして、ビジネスで戦って。
恋人として、京介を愛して。
これが、俺の人生。
窓の外には、街が広がっている。
無数の人たちが、それぞれの人生を生きている。
その人たちに、音楽を届けたい。
俺たちの技術で、もっと多くの人に音楽の素晴らしさを伝えたい。
京介と二人で、その夢を叶えていく。
何があっても、一緒に。
End.
朝から晩まで、ずっと動き続けた。
新規案件の交渉。
クライアントとの打ち合わせ。
技術デモ。契約書のチェック。
スタッフたちも、必死で協力してくれた。
「慧さん、この条件でどうでしょう?」
「いいね。それで行こう」
「次のクライアント、明日アポ取れました」
「ありがとう。準備頼む」
毎日が戦いだった。
でも――絶対に、結果を出す。
そして、ついに。
「慧さん! 契約取れました!」
「マジで!?」
「はい! これで3件目です!」
やった。
全部、ステラとECHOの共同案件。
これを業界に示せば、京介への見方も変わるはずだ。
スマホを取り出して、京介に電話した。
『もしもし?』
「京介、時間ある? いい知らせがあるんだ」
*
京介がオフィスに来た。
「見て。新規契約、3件取れたよ」
資料を京介の前に並べる。
「3件?」
「全部、ステラとECHOの共同案件。俺が直接交渉してまとめた。これを業界に示すんだ。俺たちが組めば、こんなに結果が出るって」
京介が資料を見てる。
その目が、少しずつ大きくなっていく。
「すごいな……」
京介の声が、震えてる。
「京介が頑張ってるから、俺も頑張れる」
「ありがとう、慧……」
京介の目から、涙が溢れた。
「京介?」
京介が肩を震わせて、泣いてる。
「慧が、俺のために……こんなに頑張ってくれた……」
「当たり前だよ」
京介の涙を、親指で拭った。
――それから、四半期決算が発表された。
ステラもECHOも、売上は増加していた。
前年比で大幅に増えている。
「この成長の一因は、ECHOとの共同事業だ」
ステラの会長の言葉が、業界紙に載った。
「今後も、ステラとECHOは協力関係を続けていく」
結果が全てを証明した。
交際のことで批判もあった。でも、結果を出した。
それが、全てを変えた。
*
そして俺たちは、一緒に暮らし始めた。
朝、隣で寝息を立てる京介の顔を見るのが日課になった。
寝癖で跳ねた髪を撫でると、んっと小さく呟いて寝返りを打つ。
「京介、おはよ」
「……おはよ」
無防備だ。
これが“プライベート”ってやつなのかなと思ったら、急に照れくさくなってくる。
「慧、今日のプレゼン、緊張する?」
「大丈夫。完璧に準備してる」
バターの焼ける香ばしい匂いが部屋に広がって、コーヒーの香りが部屋を満たす。
何気ない日常が、こんなにも満たされたものだとは思わなかった。
「慧」
「ん?」
「お前と出会えて、本当によかった」
その言葉に、喉の奥が熱くなる。
「……俺も」
「京介がいなかったら、今の俺はいない」
嘘じゃない。
京介と出会って、俺は変わった。
本当の自分を見つけた。
そして、愛することの意味を知った。
「これからも、ずっと一緒にいよう」
「ああ」
CEOとして、ビジネスで戦って。
恋人として、京介を愛して。
これが、俺の人生。
窓の外には、街が広がっている。
無数の人たちが、それぞれの人生を生きている。
その人たちに、音楽を届けたい。
俺たちの技術で、もっと多くの人に音楽の素晴らしさを伝えたい。
京介と二人で、その夢を叶えていく。
何があっても、一緒に。
End.
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