144 / 152
後日編
知らない結末
しおりを挟む乙女ゲーム『光の聖女に愛を灯す』
このゲームでメインストーリーの結末は個別ストーリーに向かわず、攻略対象の好感度を全員満遍なく上げた状態で解放される
公式が推してた?とかいう最後の舞台は卒業式、事前に数々の嫌がらせを行い聖女ルチアの命をも狙った悪役令嬢シャルティ.サングイスが全校生徒の前で攻略対象から断罪され、破滅へと向かう
そして、聖女ルチアが攻略対象にそれぞれ告白され、これまでの思い出を振り返りつつ最終的に1人を選び、その場にいる全員から祝福されてエンディングを迎えるって話だったような気がする…
スタッフロールが流れた後、エピローグとして聖女ルチアと選ばれた攻略対象がどのように幸せに過ごしたかわかる特別なストーリーとスチルが表示され聖女は世界で誰よりも幸せになりましたとハッピーエンドで物語は終わるんだ
本来の聖女ルチアが戻ったらもしかしたら本当に乙女ゲームの世界が始まるのかも?……そんな事を少し考えたけど…やっぱりおれがいるこの世界は、おれが知ってた乙女ゲームとは違う世界だったんだと桃香が消えから改めて感じた
新種の魔物憑き事件の後、半月程聖女ルチアは眠り続けたが、その後無事に目覚めジェイス第二王子を感動の再会を果たし、学園にも復帰した
聖女ルチアの記憶断片的ではあるが桃香に自由を奪われていた時の事も覚えているそうだ
一番の驚きはお見舞いに行ったシャルティを見て「女神様が言ってた素敵な女の子が実在してる!あの、あたしじゃないあたし?うまく言えないんだけど、あなたに酷いことしたよね!?ごめんなさい!!」って歓喜と同時に謝罪するって事があった事、それがきっかけてもでシャルティと交流を始め、本当に惹かれ合うように直に仲良くなって今では親友とも言える大切な存在になっている
もちろんおれにも聖女ルチアはよく覚えてないけど酷いことをしてしまったと謝ってくれた
彼女は全く悪くない、むしろ被害者なのだからとこれまであったことを説明すると、直に理解し今では聖女と聖者って役割で協力し合っている
ジェイス第二王子との婚約も、驚いていたようだが嬉しそうに見えた
おれたちが救いたかった聖女が復活し、普通の学園生活に戻ってからは、桃香が現れる前と同じ様に普通に授業を受けて普通に学園行事に参加して…2度目の学園生活を楽しめる本当に楽しい日々が続く
もしかしたらって思ったけどそんな事も無く、あの日以降おれが見たことのある乙女ゲームの展開は一度も起こらなかった
乙女ゲームの強制力に怯えた日々が嘘のように穏やかで、優しい日々…訪れた平穏って言ったら良いのかな?と思う程優しい毎日…
悪役令嬢役だったシャルティとヒロイン役だったルチアが仲良くお茶会を開いている光景があったり…
レオとジェイス第二王子が本当に和解?したかと思ったら将来に向けて王家に蔓延る貴族の膿を出して、おれとルチアが過ごしやすい環境を確実に作って行こうぜとか乙女ゲームだったら絶対無い腹黒い展開になったり…
乙女ゲームでは近衛騎士ポジだったイグニスの商才が開花し、学生なのにサングイス公爵家経由で商会の会長になったり…
おれとシャルティに弟と妹ができたり…みんなにも色々幸せで楽しい事が重なって、本当に平和な日々が続いていく
あの日、桃香をこの世界から帰して1年と少し月日が流れおれたち2年生が3年に進級たかと思えばあっという間に卒業式になってしまっていた
今日、おれたちは乙女ゲームの舞台となっていた学園から卒業する
それが何を意味するか、おれ的には知らない未来へ踏み出すって気持ちだ…もう既にゲームのシナリオとか無いけど…見たこともないエンディングを迎えるような気分…
卒業生挨拶を誰がやるか、普通なら首席のレオだろって思うけど…何故か悪役令嬢の兄役だったおれが抜擢される事態とかまさに知らない未来だと言えるだろう
美しく着飾った最高の淑女シャルティ、おれと一緒に壇上に上がって背後から卒業生挨拶をするって騒いでたレオ、それを止めてくれたイグニス…
お揃いの装飾品で周囲を沸かせてたマイズとモサモサからイケメンに進化したルイ王子…
逞しい肉体美で従者の皆から憧れられてるヘルリ…そのどれも乙女ゲームで見たこともない光景ばかり
『卒業生挨拶
卒業生代表、ルディヴィス.サングイス壇上へお願いします』
国王陛下や王妃様、国の高位貴族も来賓として参加する卒業式…さらに全校生徒の前で悪役令嬢の兄だったモブが王太子殿下を差し置いて卒業生代表の挨拶をするっていう特大の違和感が目の前に広がっている
でも、全然緊張しないのは何故だろう?
よく分からないけど、この壇上に立てることが嬉しいと思えるんだ…
小さく深呼吸し、声を拡声魔法に乗せ、おれは卒業生代表として挨拶をした
この学園で学んだ事、成長した事、聖者として選ばれたきっかけの事件の事、その事件を通して人との繋がりを強く感じた事…それを伝えたい
「ぼくは…おれはこの学園で多くの事を学びました、大変な事も確かに多く心が折れそうになった事もあります
しかし、一人では解決できない事も協力すればより良き解決策が見えてくる事を、おれは身近にいる大切な人達から学んだんです
おれはこの学園で皆の力を借りて一つ、大きな未来を変えました!温かい…大切な明日という未来を…
きっと在校生の皆さんもこれから悩む事や辛いことがあるかもしれない、でも諦めないで欲しい
一人では未来を変えられなくても皆と協力すればきっとより良い未来に変えられるんだって、希望を捨てないで下さい
おれが変えられたように、皆もきっと変えることができるから…」
「…………!!勿論だとも!変えられない未来は無い!!ルディは俺の妻として時期にこの国の王妃になるんだから希望しか満ち溢れてない!
より良い未来を願う俺たちはこの国をもっと発展させていく!この卒業は明日へのスタートだ!」
「……………!?レオ!?!?」
最後まで言葉を言い切る前にレオが結局壇上に上がってきて会場が大きく盛り上がり、現国王陛下がこの国の未来は明るいと大爆笑する中、拍手喝采が鳴りやまないまま卒業式は終了となる
スタッフロールの流れることも無い、誰も知らないエンディングで乙女ゲームの舞台だった学園から無事に卒業した
2,709
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
僕の、しあわせ辺境暮らし
* ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。
ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります!
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。