【書籍化進行中】悪役令嬢の兄です、ヒロインはそちらです!こっちに来ないで下さい

たなぱ

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番外編

どこが好き?

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Side レオンハルト





幸せってこういう事を言うんだろうな…
明け方まで無理をさせてしまった為か、昼頃になる今も疲れ切った様子で深い眠りに付くルディを抱き締め、可愛すぎてやっぱり今日も手加減出来なかったと少し反省しつつ、可愛い寝顔を堪能する

どうしよう…本気で幸せ過ぎる…未だにこれは夢なんじゃないか?って不安に成る程毎日が幸せで困るわ…


長い長い実質の片思い…俺が確か5歳の頃ルディに救われ、ルディの為に良き王になろうと決意してから十何年…俺の気持ちがルディに届いてないとか、乙女ゲームの世界だと、いずれいい出会いがあるから自分は身を引こうとかとんでもない計画を阻止し…
遂に、愛しくてたまらないルディと正式に婚姻を結び、無事に初夜を終えた
そして初夜から既に1週間…結婚式でしっかりと宣言した通り俺は現在、ルディとの新婚生活を楽しんでいる


国民の前でもちゃんと宣言した通り、俺は深刻なルディ不足に陥っているため、父上達も気を利かせてくれて新婚生活休暇は1ヶ月程獲得できた
新婚旅行はまだ行かず、母上の提案で公務再開後、隣国の視察を兼ねて母上の実家に泊まるって感じのを予定している為、今は本当に自由に過ごせる時間だ


「これまで忙しかったんだ…今は仕事や役目を忘れてルディヴィスと一緒にゆっくり過ごしたらいい、……………………あ、けどあまり無理をさせてはいけないよ?」


と、母上にちょっと釘を刺されたが…その願いはちょっと聞き届けられない…だってルディが可愛すぎて俺の理性が仕事しなんだから
本当は色々ルディとやりたい事もあったのに…
…………よく考えたら初夜を迎えてから毎日、ルディが気絶するまで愛しまくってるな…俺





「………………ん…………っ…、おはよう?レオ…
…………部屋が明るい……?…………おれ、また知らない間に寝てた…のか?」

「…………っ!!おはようルディ
ごめんな!また無理させてしまった…身体は平気か?」

「んー………怠いのと、腰がやばいくらい?………ちょ、…そんな顔すんなレオ、大丈夫なんだから
歳一つしか変わらないのに体力やばいなーとかおれのどの辺が好きで興奮してくれてるんだ?とか不思議に思うけど…抱き潰されるの嫌な訳じゃないよ…?ちゃんと気持ちいいし………」



少し顔を赤らめ、俺の胸にすり寄ってくる姿が恐ろしく可愛い…俺のお嫁さん可愛すぎてしんどいってくらい可愛い…
てか、ルディは抱き潰されるのが嫌じゃないのか!本気で?!とんでもない発言無意識にしつつ甘えてくるのは誘ってるって事なのか!?!
……………いや、待て待て目覚めたばかりで若干寝ぼけてるルディをここで襲ったら後々シャルティ辺りに何を言われるか分からない
ルディは気付いてないが、シャルティは恐ろしい女だ…ルディの前世的な言葉で言えばブラコンって奴に該当するだろう


「お義兄様を愛してるのは重々承知しておりますわ、しかし!愛しいからと言って!限度もなくご無理をさせお義兄様が辛いと泣くなんて事態を起こせばお義父様を巻き込んでお義兄様を奪還いたしますから!
夢々お忘れなく…レオンハルト王太子殿下…?お義兄様の前世には実家に帰らせて頂きますと言う言葉があるそうですのよ?」


そう言って見た目だけはとんでもなく可愛い顔で圧を掛けてくる女…俺はシャルティしか知らない
今では数多くの新事業展開し、国内問わず、近隣諸国からの人望も厚い存在…次期公爵家当主シャルティがあそこまで努力するのは俺と同じルディに救われた事に対する恩返しと家族愛があってこそだ

表向きは王家への忠誠、裏を返せばルディが快適に過ごせるように動いていると言っていい…うん、やっぱ敵に回したらと思うと怖いな…敵に回す予定等無いけど…




ルディに無理をさせ過ぎた最悪の結末を想像してしまい、変な顔でもしていたのだろう…ルディが不思議そうな顔で俺を見つめ、具合でも悪いのか?って心配してくれる…可愛い
名残惜しいが、初夜以降ずっとベッドと浴室を行き来する生活では互いの健康面が心配になって…とか最もらしい理由を伝えると、「今更だな?」って笑ってくれた


夜着以外のルディもそろそろ見たいなと思うし、結婚式まで本当に忙しすぎて、2人でゆっくりする時間も無かったからちゃんと休ませてやりたいとも思う訳だ…ちゃんと思ってる、思ってるけど気が付くと理性が飛んでいる…



とりあえずは疲れてるだろうから二度寝していいとルディを抱きしめると、素直に俺に甘えながら眠りに付く可愛さを噛み締めつつ穏やかな時間を楽しむ

先程の発言、ルディは俺がルディのどの辺が好きで興奮してるか理解していないみたいだが…今可愛い寝顔を晒してる事でも俺は興奮できるんだよな…

正直、ルディに興奮する要因なんてはっきり言って全部だ
ルディの存在全てが愛おしくて堪らない…顔も声も身体も性格も匂いさえも俺を興奮させてくる
………………全身くまなく興奮材料だなんて言ったら引かれるだろうか?
しかし、ルディの全てが今の俺を作り出している…ずっと側にいたい、大好きで愛おしくて…大切で堪らないんだからしょうがない…受け入れてくれ






流石に眠ってるルディを襲うなんて紳士ではない事をはせず、すやすやと寝息を立てるルディを見つめ、額に残り続ける怪我の痕にキスをする
目立たない古傷…にはなったが、これは生涯忘れる事はない…
幸せを実感するたびに思い出す…俺が最低の人間だった、人の痛みも悲しみも理解出来なかった頃を証明する証だ

けど、それ以上にルディが俺を救ってくれるきっかけとなった物とも言える
あの日、言われた言葉がどれだけ俺を救って…そこからの未来を明るく変えてくれたと思う?

俺はルディが望む人の痛みを知り、悲しみを理解出来る王になりたい…お前が望む平和で幸せな国を守りたい…生涯ルディと共にいれる人間になりたい
その一心でこれまで変わってこれたんだぜ?






その気持ちはこれからも変わらない
俺は自分の全てを掛けてルディを、国を守る
夢だと不安になる程の幸せをずっとずっと守るから…だから俺の側で笑っていて欲しい







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