リドル・クリーチャー

巫衣弥七

文字の大きさ
8 / 64

第7問

しおりを挟む

 「甲斐さん。たまには、気分を変えて外で活動しませんか?」
  「……ん~、そうだな。それなら、ちょうどいい場所があるよ」

  新入生達が入り、正式に部が発足して1週間。
  だいぶ、部員同士の仲も良くなり、だんだん遠慮がなくなってきた。

  荷物を軽くまとめ、今日は皆で外へと繰り出した。

  カランコロン

 「いらっしゃい」
  「お久しぶりです、マスター」

  やってきたのは、落ちついた印象の喫茶店だった。
  インテリアは、明るい木目調で統一されており、ゆったりとした空間が広がっていた。

  「今日は、お一人ではないんですね」
  「はい、ちょっと騒がしくなるかもしれないので、個室空いてます?」

  タキシードを着て、背筋のピンと伸びた、灰色髪をオールバックにした渋いダンディーな老人が声をかけてきた。
  老人は、この店のマスターで一人で店を切り盛りしている。

  「いい雰囲気ですね」
  「個室なんてあるんですか?」
  「ああ、常連客の中でも使えるのはごく一部だけどな」

  新入生達が感じる喫茶店の印象も良いようで安心した。

  「ええ、今日は、ご覧の通り空いていますから」
  「そういえば、看板もありませんでしたけど、大丈夫なんですか?」

  店内には、カウンターに2人、テーブルに1人とガラガラの店を心配する迷。

  「大丈夫だよ。此処は、マスターが趣味でやっている店で、自宅もかねているからな」
  「でも、コーヒーは美味しいし、知る人ぞ知る隠れた名店だから、誰にも言わないでね」

  晴さんが、新入生達に念を押して注意する。

  「たしかに、知らない曲ですが、スローテンポのいい曲もかかっていて、のんびりするには最適ですもんね」

  個室に案内され、とりあえず、コーヒーを注文する。

  そして、早速問題を確認した。


  問題7

   S>H>D>C
   ならば
  C□>DK 

   □に入る文字は何?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...