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悪魔の目安箱
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放課後、校門を出ようとしたら、いきなり目の前に謎の生命体が飛び出してきた。
黒いゴブリンみたいな見た目で、箱を抱えながら、あぐらをかいた姿勢で宙に浮いている。
「私は悪魔だ。この目安箱はいかなる者の嘆きも取り込む。何か悩みはないか?」
堂々と悪魔と名乗る生命体に、僕は戸惑った。
「何でも言え。私は悩まぬ人類など、誰一人いないと知っている。そしてあらゆる悩みを解決できる力がある。聞き入れられる願いは一人ひとつだけだがな」
「わかりました」
僕はしぶしぶ、悪魔が差し出した目安箱に顔を近づける。中は底なしの真っ暗闇のようだ。
「強すぎる日差しをなくしてくれ! 教室の窓際の席は、日差しが当たりすぎる! 熱中症になったらどうする!」
「願いは聞き入れた」
悪魔はニヤリとしながら、箱を抱えて飛び去った。
それから2年半、卒業式まで太陽は出なかった。
花も桜も咲かなくなり、みんな感情を失っていた。
黒いゴブリンみたいな見た目で、箱を抱えながら、あぐらをかいた姿勢で宙に浮いている。
「私は悪魔だ。この目安箱はいかなる者の嘆きも取り込む。何か悩みはないか?」
堂々と悪魔と名乗る生命体に、僕は戸惑った。
「何でも言え。私は悩まぬ人類など、誰一人いないと知っている。そしてあらゆる悩みを解決できる力がある。聞き入れられる願いは一人ひとつだけだがな」
「わかりました」
僕はしぶしぶ、悪魔が差し出した目安箱に顔を近づける。中は底なしの真っ暗闇のようだ。
「強すぎる日差しをなくしてくれ! 教室の窓際の席は、日差しが当たりすぎる! 熱中症になったらどうする!」
「願いは聞き入れた」
悪魔はニヤリとしながら、箱を抱えて飛び去った。
それから2年半、卒業式まで太陽は出なかった。
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