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ビラの中身が一瞬で変わる件

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 壁にかかっていた合唱部の定期演奏会のビラに、一枚の紙をかざした。
 かざした紙には、僕たちが学園祭で開くメイド喫茶の内容があった。取り払うと、壁のビラもかざした内容に変わっていた。
 それは「投影紙」。別の紙にかざすと、書いてあるものに写し替える。

 学校の別の廊下を歩いていたら、僕のクラスのメイド喫茶のビラがチラホラ目につく。すべてもともと合唱部のものだったのだろう。同じ内容の紙はどれか一枚にかざすと、すべて変わる。
 合唱部の定期演奏会のビラを持つ人は、今は僕たちのメイド喫茶を知るんだ。

 ある日、メイド喫茶のビラは、よそのクラスのお化け屋敷の告知に変わっていた。
 あわてて教室から投影紙を出し、お化け屋敷のところにかざす。
 しかし変わったばかりのメイド喫茶のビラは、すぐにお化け屋敷のものに戻った。ほかの紙も、次から次へと色んな内容に変わっていった。投影紙による醜い争いに巻き込まれたようだ。 
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