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ピン閣寺
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「なあ、本当にここで合ってるのかよ?」
修学旅行の自由散策で、僕は班の仲間から責められていた。
「確かに、金閣寺ってここだったはずなんだけどな……」
地図を凝視してみたが、そこによると僕たち6人がいるところは、間違いなく金閣寺の前だ。
しかし目の前にある建物に、金色はない。
そこへ一人のスタッフらしき男性が通りがかったので、呼び止めた。
「すみません、ここには確か金閣寺があるのでは……」
「いえ、あれはピンクのピン閣寺です」
僕たちが見た寺院は、壁面が桃色に輝いていた。屋根は本来黒っぽいはずが真っ白だ。男性は残念そうな顔で、説明を続ける。
「前日の夜中に、色狂わせの雨が降ってしまったので、それを浴びた物はすべて色を変えたようです」
周りをよく見渡すと、ピン閣寺の周りの木々は、葉っぱまで真っ黄色、手前の鏡湖池は紫色に染まっていた。そしてオレンジ色の鳥が「カアーカアー」と鳴きながら横切っていく。
修学旅行の自由散策で、僕は班の仲間から責められていた。
「確かに、金閣寺ってここだったはずなんだけどな……」
地図を凝視してみたが、そこによると僕たち6人がいるところは、間違いなく金閣寺の前だ。
しかし目の前にある建物に、金色はない。
そこへ一人のスタッフらしき男性が通りがかったので、呼び止めた。
「すみません、ここには確か金閣寺があるのでは……」
「いえ、あれはピンクのピン閣寺です」
僕たちが見た寺院は、壁面が桃色に輝いていた。屋根は本来黒っぽいはずが真っ白だ。男性は残念そうな顔で、説明を続ける。
「前日の夜中に、色狂わせの雨が降ってしまったので、それを浴びた物はすべて色を変えたようです」
周りをよく見渡すと、ピン閣寺の周りの木々は、葉っぱまで真っ黄色、手前の鏡湖池は紫色に染まっていた。そしてオレンジ色の鳥が「カアーカアー」と鳴きながら横切っていく。
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