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本編

38話

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考えててもしょうがないしとりあえず歩く。
太陽の位置で来た方向を考えてみようかな、なんて思ったけど太陽の位置が丁度真上に来てて断念。
夜になったりしないなら太陽の場所も動かないし仕方がないよね。
私が動かないと2人も歩かないから道案内なんて期待するだけ無駄だし。

ぐぎゅう

「とりゃー!!」

時々やってくるロボロスに対して八つ当たり気味になるのも仕方がないよね。
いや待てよ。
私たちが必死に戦おうとしてたとき、優雅に1人観戦を始めた賢者が悪いんじゃないの?
私が地図を見れないことを知っていながら。
あーもう!!

「迎えに来んかー!アホ賢者ー!!」

あー…疲れた。

「アホはお前だろ。」
「うわっ!!」

急に目の前に現れたからびっくりした。
涼しそうな顔しやがって!

「あいつら一直線に前進しかしてなかったんだからちょっと横にズレるだけで回避できたのによ。」
「…あれ?私たちに向かって走ってきたんじゃなくて??」
「敵をちゃんと観察しろよ。」

うぅ、賢者の白い目線が心に刺さる。
ゲーム内で出てくる敵なんて基本的には倒すものでしょ?
まして勇者なんて敵倒してなんぼでしょ?
避けてもいい敵がいるなら言ってよ!!

「はぁ…。さっさと行くぞ。二度とこんなめんどくせぇことさせんなよ。」
「はーい。」

賢者がはじめから忠告してくれたら二度手間にならなかったんだけどね。

「なんか文句あるか?」
「いえ、ありません。」
「そ。」

むきー!!
もともとつんと澄ましたムカつく顔してたけど、ドヤ顔してくるせいで余計に気に触る顔になってる。
はー、もうやだやだ。










「やっと戻ってきた…。」

街の様子はさっきと変わってない。
気がつくことがあるとすれば街なのに人の姿がないことかな。

「これってどこに行けばいいの?ってあれ?」

隣りに居た賢者がいない。
これはストーリーが進む予感。
このまま立ち尽くしてても仕方がないしちょっと歩こうかな。
とりあえず街をぐるって一周しようかな。



ざくざくざく



なんだかここ変だ。
街ならもっと食べ物とか生活用品を売ったりするお店が必要なはずなのに、ここには同じドーム状の建物しかない。
前の森に入る前の小さな村だってお店はあった。
んー…。
でも縄文時代とかのむらってお店は多分なかったし。
そういう村なのかな?
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みんなの感想(2件)

2018.10.26 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

まちは
2018.10.26 まちは

温かいお言葉ありがとうございます(´இωஇ`)

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花守美咲
2018.09.09 花守美咲

ゲームはあまりやらないのですが、わかりやすくて楽しめました!面白かったです。

まちは
2018.09.09 まちは

お読みになっていただきありがとうございます!!
そう言っていただけてとてもありがたいです(*´꒳`*)

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