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09 庶民的な焼肉
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「翔太、この肉あげる」
「……ご好意は嬉しいんですけどね」
3杯目の米を注文している妹を横目に、翔太は差し出された肉を手で制す。
「この肉どっからどう見ても生焼けなんだよね……」
トングに掴まれているそれは、危険を感じるくらい赤い。おそらく、ついさっき翔太が網に乗っけた肉だ。
「いつも思ってたの」
「なにを?」
「肉は赤いままの方が美味しそうだなって」
「そんな感情は今すぐ捨てなさい! この場においては危険極まりない。ほら、こうやって肉はちゃんと焼く!」
危険な思想を口にする純香からトングを引き剥がし、肉を網に戻す。
「タレさえつければ安全なのに」
「タレはそんな万能じゃないぞ」
「でも、万能ダレって書いてある」
純香はテーブルの隅に置いてある容器を指差した。ラベルには『秘伝の万能ダレ!』と表記されている。
「これはそういう商品名なんだよ! タレが万能なのは肉の味高めるという一点においてだけだ」
「意味が分からない」
「こっちのセリフだよ……」
首を傾げている純香を一瞥し服装を確認する。今のところは汚れなどは見当たらない。
純香の格好は上品だ。黒いカットソーをベージュのスカートにタックインしていて大人っぽく着こなしている。誰も、男子高校生が着せてやったものだとは思いもしないだろう。
金曜の夜ということもあり、店内は非常に賑わっていた。お酒を飲んで談笑している大人も多い。
商店街の一画に位置するここは、神川宅から徒歩で数分。両親が帰国した時によく利用する店だ。
「純香さん、お兄ちゃんのことはもっと丁寧に扱わなくちゃ。生肉食べさせるなんて言語道断だよ!」
鈴菜が米を掻き込む手を止め言った。
猫の絵がプリントされたTシャツを身につけており、いつにも増して幼稚に見える。
「お兄ちゃんは大切なお世話マシーンなんだよ! お兄ちゃんが壊れちゃったら鈴菜たちは生きていけないよ」
「……おれはモノか」
「鈴菜はお兄ちゃんが疲れて壊れていくのを見たくないんだよぉ」
「わたしは丁寧よ」
「足りないよ、純香さん! 鈴菜のほうがもっと丁寧だよっ」
翔太からしてみれば、2人とも丁寧さのかけらもないのだが……。
「なんせ鈴菜はお兄ちゃんだけを想い続けて14年だからね!」
「おい、鈴菜まだ13歳だよな? 1年多くないか?」
「あれ? そうだっけ、じゃあお母さんのお腹の中もカウントだ!」
「はぁ……中2にもなって歳が数えられないのか……」
この調子でいけば鈴菜は、将来的に10年単位で歳を間違えるようになる気がする。
「鈴菜はお腹の中にいる頃からお兄ちゃんを大切にしてきたのだ! 純香さん、この鈴菜の努力を無駄にしないでいただきたいっ」
「わたしも大切にした、この2日間」
「今まさに君たちに壊されかけてるんだけどね……」
この2人の言い合いは、聞いているだけで脳が破壊されそうだ。
「ここで1つお聞きしたい!」
突然、鈴菜が天井に向かって人差し指を掲げた。そしてその手でビシッと純香を指差す。
「そもそもなんで純香さんがお兄ちゃんの隣なんですか!」
「仕方ないだろ、立花から目離したら何が起こるか分からないんだから。肉だって自分で焼けないし」
「翔太、焼けたわ」
純香が、まる焦げの塊を翔太の皿に転がした。言ってるそばからこれだ。
「うん、今度は焼きすぎだね、焼きすぎてもう真っ黒になってるね」
「翔太がさっきちゃんと焼けって」
「ああ言った。たしかにそう言ったけど、これは逆に危険だ……」
「焼肉って奥が深いわね」
「少なくとも肉を焼けるようになってから奥深さを感じなさい」
純香は追加で肉を3枚ほど網に乗っけた。しっかり見張ってないと、沢山の肉達が犠牲になりそうだ。
「純香さん焼肉来たことないんですか?」
「ある、でもこういう雰囲気は初めて」
鈴菜の質問に、純香が答える。
「いつもは個室で、静か」
「なるほど……お高いところだな」
純香の言う「こう言う雰囲気」というのは庶民的な焼肉のことだろう。ガヤガヤした店とは今まで縁がなかったのかもしれない。
「いいなぁ鈴菜も食べたいよぉ、ミスジとかザブトンとかさ」
随分と贅沢なことを口にする。
このおバカな妹が、肉の味をしっかり理解しているとは思えないが……。
「それは大人になって自分で稼ぎ始めてからだな。いまはカルビで我慢だ」
わざとらしくそう言いながら、試しに鈴菜の皿にハラミを乗せてみる。
「うぅんぅ~、やっぱカルビも最高ですな~」
案の定これだ。
「鈴菜、それ本当はハラミだぞ」
「え、うそ!」
はめられたことに気づいた妹の滑稽な顔を見て、翔太は思わず吹き出した。
「鈴菜はハラミで満足ってことだな。いやぁ財布に優しい妹で助かる」
「ちょっと! お兄ちゃん鈴菜をはめたな!」
「別にいいじゃないか、ハラミも美味しいんだから」
「やり方がずるいよぉ」
「これもう焼けてるけど、立花もハラミ食べるか?」
頬をパンパンにして機嫌を損ねている鈴菜を軽く無視し、翔太は純香に肉を差し出した。
「鈴菜に譲る」
「ちょっと純香さんまで!」
「だってさ、鈴菜」
純香に拒絶された肉をポンッと鈴菜の皿に乗せる。
「もう! 2人して妹をいじめるなんてぇ……酷い高校生だ! 大人げない! 起訴だ! 控訴だ! 上告だ!」
「落ち着けって、第三審まで持ち込むつもりか」
「だいたいお兄ちゃんと純香さん、出会ってまだ2日目なのに仲良くなりすぎなんだよぉ」
「そうか?」
「ほら、そういうところ、距離が近い!」
「これは肉取り分けただけだろ」
翔太の袖と純香の袖が触れ合っただけで鈴菜は睨んできた。
「ほら、カルビやるから大人しくしろ」
「おぉ! さすがお兄ちゃん」
カルビを1枚与えただけで、コロッと態度を変える。
「単純なやつだな……」
「カルビには勝てないよ~」
相変わらずちょろい。
「そういえばお兄ちゃん、連絡手段とかないの?」
「連絡手段?」
「純香さんとの」
連絡手段。重要なことなのに、今の今まで気にしていなかった。この2日間は必要な場面がなかったのだ。
「……ないな」
「LINE交換したほうがいいんじゃない?」
「たしかに。でも立花ってスマホ持ってるっけ?」
2人とも純香の方を見る。
純香はポケットを探り、最新機種のスマホを取り出した。
「「 おぉー 」」
「……ご好意は嬉しいんですけどね」
3杯目の米を注文している妹を横目に、翔太は差し出された肉を手で制す。
「この肉どっからどう見ても生焼けなんだよね……」
トングに掴まれているそれは、危険を感じるくらい赤い。おそらく、ついさっき翔太が網に乗っけた肉だ。
「いつも思ってたの」
「なにを?」
「肉は赤いままの方が美味しそうだなって」
「そんな感情は今すぐ捨てなさい! この場においては危険極まりない。ほら、こうやって肉はちゃんと焼く!」
危険な思想を口にする純香からトングを引き剥がし、肉を網に戻す。
「タレさえつければ安全なのに」
「タレはそんな万能じゃないぞ」
「でも、万能ダレって書いてある」
純香はテーブルの隅に置いてある容器を指差した。ラベルには『秘伝の万能ダレ!』と表記されている。
「これはそういう商品名なんだよ! タレが万能なのは肉の味高めるという一点においてだけだ」
「意味が分からない」
「こっちのセリフだよ……」
首を傾げている純香を一瞥し服装を確認する。今のところは汚れなどは見当たらない。
純香の格好は上品だ。黒いカットソーをベージュのスカートにタックインしていて大人っぽく着こなしている。誰も、男子高校生が着せてやったものだとは思いもしないだろう。
金曜の夜ということもあり、店内は非常に賑わっていた。お酒を飲んで談笑している大人も多い。
商店街の一画に位置するここは、神川宅から徒歩で数分。両親が帰国した時によく利用する店だ。
「純香さん、お兄ちゃんのことはもっと丁寧に扱わなくちゃ。生肉食べさせるなんて言語道断だよ!」
鈴菜が米を掻き込む手を止め言った。
猫の絵がプリントされたTシャツを身につけており、いつにも増して幼稚に見える。
「お兄ちゃんは大切なお世話マシーンなんだよ! お兄ちゃんが壊れちゃったら鈴菜たちは生きていけないよ」
「……おれはモノか」
「鈴菜はお兄ちゃんが疲れて壊れていくのを見たくないんだよぉ」
「わたしは丁寧よ」
「足りないよ、純香さん! 鈴菜のほうがもっと丁寧だよっ」
翔太からしてみれば、2人とも丁寧さのかけらもないのだが……。
「なんせ鈴菜はお兄ちゃんだけを想い続けて14年だからね!」
「おい、鈴菜まだ13歳だよな? 1年多くないか?」
「あれ? そうだっけ、じゃあお母さんのお腹の中もカウントだ!」
「はぁ……中2にもなって歳が数えられないのか……」
この調子でいけば鈴菜は、将来的に10年単位で歳を間違えるようになる気がする。
「鈴菜はお腹の中にいる頃からお兄ちゃんを大切にしてきたのだ! 純香さん、この鈴菜の努力を無駄にしないでいただきたいっ」
「わたしも大切にした、この2日間」
「今まさに君たちに壊されかけてるんだけどね……」
この2人の言い合いは、聞いているだけで脳が破壊されそうだ。
「ここで1つお聞きしたい!」
突然、鈴菜が天井に向かって人差し指を掲げた。そしてその手でビシッと純香を指差す。
「そもそもなんで純香さんがお兄ちゃんの隣なんですか!」
「仕方ないだろ、立花から目離したら何が起こるか分からないんだから。肉だって自分で焼けないし」
「翔太、焼けたわ」
純香が、まる焦げの塊を翔太の皿に転がした。言ってるそばからこれだ。
「うん、今度は焼きすぎだね、焼きすぎてもう真っ黒になってるね」
「翔太がさっきちゃんと焼けって」
「ああ言った。たしかにそう言ったけど、これは逆に危険だ……」
「焼肉って奥が深いわね」
「少なくとも肉を焼けるようになってから奥深さを感じなさい」
純香は追加で肉を3枚ほど網に乗っけた。しっかり見張ってないと、沢山の肉達が犠牲になりそうだ。
「純香さん焼肉来たことないんですか?」
「ある、でもこういう雰囲気は初めて」
鈴菜の質問に、純香が答える。
「いつもは個室で、静か」
「なるほど……お高いところだな」
純香の言う「こう言う雰囲気」というのは庶民的な焼肉のことだろう。ガヤガヤした店とは今まで縁がなかったのかもしれない。
「いいなぁ鈴菜も食べたいよぉ、ミスジとかザブトンとかさ」
随分と贅沢なことを口にする。
このおバカな妹が、肉の味をしっかり理解しているとは思えないが……。
「それは大人になって自分で稼ぎ始めてからだな。いまはカルビで我慢だ」
わざとらしくそう言いながら、試しに鈴菜の皿にハラミを乗せてみる。
「うぅんぅ~、やっぱカルビも最高ですな~」
案の定これだ。
「鈴菜、それ本当はハラミだぞ」
「え、うそ!」
はめられたことに気づいた妹の滑稽な顔を見て、翔太は思わず吹き出した。
「鈴菜はハラミで満足ってことだな。いやぁ財布に優しい妹で助かる」
「ちょっと! お兄ちゃん鈴菜をはめたな!」
「別にいいじゃないか、ハラミも美味しいんだから」
「やり方がずるいよぉ」
「これもう焼けてるけど、立花もハラミ食べるか?」
頬をパンパンにして機嫌を損ねている鈴菜を軽く無視し、翔太は純香に肉を差し出した。
「鈴菜に譲る」
「ちょっと純香さんまで!」
「だってさ、鈴菜」
純香に拒絶された肉をポンッと鈴菜の皿に乗せる。
「もう! 2人して妹をいじめるなんてぇ……酷い高校生だ! 大人げない! 起訴だ! 控訴だ! 上告だ!」
「落ち着けって、第三審まで持ち込むつもりか」
「だいたいお兄ちゃんと純香さん、出会ってまだ2日目なのに仲良くなりすぎなんだよぉ」
「そうか?」
「ほら、そういうところ、距離が近い!」
「これは肉取り分けただけだろ」
翔太の袖と純香の袖が触れ合っただけで鈴菜は睨んできた。
「ほら、カルビやるから大人しくしろ」
「おぉ! さすがお兄ちゃん」
カルビを1枚与えただけで、コロッと態度を変える。
「単純なやつだな……」
「カルビには勝てないよ~」
相変わらずちょろい。
「そういえばお兄ちゃん、連絡手段とかないの?」
「連絡手段?」
「純香さんとの」
連絡手段。重要なことなのに、今の今まで気にしていなかった。この2日間は必要な場面がなかったのだ。
「……ないな」
「LINE交換したほうがいいんじゃない?」
「たしかに。でも立花ってスマホ持ってるっけ?」
2人とも純香の方を見る。
純香はポケットを探り、最新機種のスマホを取り出した。
「「 おぉー 」」
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