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婚約解消の中身
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「ティタン様、おめでとうございます」
ティタンの私室に入ってからサミュエルは改めて頭を下げ、ミューズとの婚約を祝った。
「だから、まだ早い。書類を書いてもらったら正式に成立だから、これからだ」
今はまだ口約束だけの段階で、確定ではない。
「いえ、ミューズ様はティタン様の事を好いてます、俺にはわかります。必ず結ばれます」
サミュエルは熱く語った。
絶対に二人は結婚し、幸せになるとサミュエルは確信している。
「結ばれるつもりだ。もう諦めたり、逃げたりしない」
決意を込めてティタンもそう宣言すると、サミュエルは更に祝福の言葉を続けた。
「ええ、二人はお似合いです! それにエリック様に続き、ティタン様も婚約されるなんて、アドガルムも安泰です。リオン様もきっと素敵な伴侶を見つけるでしょう。俺はそんな皆さんを支えていきたいのです」
ここにはいない第三王子にも思いを馳せ、サミュエルは言った。
「サミュエル、そんなに喋るんだな……」
ここまで話すサミュエルは初めてだ。
いつもはひどい眠気と疲労で、話もそこそこに休んでしまう。
普段の仕事としては呪術系の品物が王家に送られてきてないかなどの鑑定をするため、部屋から出ることも極端に少ない。
また目深にフードも被っており、人との接触も少ないから、コミュニケーションを取っている姿を見ることもない。
ティタンの記憶で一番印象に残っているのは、誰かに運ばれている姿だ。
「自分でも信じられないくらい調子がいいのです。ミューズ様はまさに女神のようだ、俺のような下賤の者に惜しみなく魔法を使ってくれるとは」
サミュエルは元々平民だ。
普通の平民ではなく、寧ろ貧民に近い立場だった。
「自分で下賤と言うな。お前はもう、アドガルムの王族に仕えるものなのだから、自信を持て」
ティタンが咎めるようにいう。
「ティタン様はいつも優しく言ってくれますね。ですが、本当のことです。それに前の婚約話の時も迷惑をかけてしまったのだから、もっと俺に恨み言を言っていいんですよ」
サミュエルの声は深く沈んだ。
「……ユーリ王女の事か。あの時のは俺が嫌だったから断ったのだ。気にするな。全て俺が悪い」
「そうはいきません」
サミュエルのせいでユーリ王女との婚約が解消された節もある。
そのことをサミュエルはずっと気にしていた。
『お前のような醜い、穢らわしい者が近くにいるなど、信じられない!』
サミュエルは言われた言葉を忘れることは出来なかった。
前以上にフードを深めに被るようになったのは、それが原因だ。
「お前は悪くない、もう気にするな。ミューズという婚約者が出来るんだ、他の女の話題は出すんじゃない」
「はい」
ティタンは、話を切り上げる。
(ミューズならばサミュエルの悩みを解消できるのではないか?)
サミュエルの悩みのタネを取り除けるかもとティタンは後でミューズに頼んで見ようと思った。
ティタンの私室に入ってからサミュエルは改めて頭を下げ、ミューズとの婚約を祝った。
「だから、まだ早い。書類を書いてもらったら正式に成立だから、これからだ」
今はまだ口約束だけの段階で、確定ではない。
「いえ、ミューズ様はティタン様の事を好いてます、俺にはわかります。必ず結ばれます」
サミュエルは熱く語った。
絶対に二人は結婚し、幸せになるとサミュエルは確信している。
「結ばれるつもりだ。もう諦めたり、逃げたりしない」
決意を込めてティタンもそう宣言すると、サミュエルは更に祝福の言葉を続けた。
「ええ、二人はお似合いです! それにエリック様に続き、ティタン様も婚約されるなんて、アドガルムも安泰です。リオン様もきっと素敵な伴侶を見つけるでしょう。俺はそんな皆さんを支えていきたいのです」
ここにはいない第三王子にも思いを馳せ、サミュエルは言った。
「サミュエル、そんなに喋るんだな……」
ここまで話すサミュエルは初めてだ。
いつもはひどい眠気と疲労で、話もそこそこに休んでしまう。
普段の仕事としては呪術系の品物が王家に送られてきてないかなどの鑑定をするため、部屋から出ることも極端に少ない。
また目深にフードも被っており、人との接触も少ないから、コミュニケーションを取っている姿を見ることもない。
ティタンの記憶で一番印象に残っているのは、誰かに運ばれている姿だ。
「自分でも信じられないくらい調子がいいのです。ミューズ様はまさに女神のようだ、俺のような下賤の者に惜しみなく魔法を使ってくれるとは」
サミュエルは元々平民だ。
普通の平民ではなく、寧ろ貧民に近い立場だった。
「自分で下賤と言うな。お前はもう、アドガルムの王族に仕えるものなのだから、自信を持て」
ティタンが咎めるようにいう。
「ティタン様はいつも優しく言ってくれますね。ですが、本当のことです。それに前の婚約話の時も迷惑をかけてしまったのだから、もっと俺に恨み言を言っていいんですよ」
サミュエルの声は深く沈んだ。
「……ユーリ王女の事か。あの時のは俺が嫌だったから断ったのだ。気にするな。全て俺が悪い」
「そうはいきません」
サミュエルのせいでユーリ王女との婚約が解消された節もある。
そのことをサミュエルはずっと気にしていた。
『お前のような醜い、穢らわしい者が近くにいるなど、信じられない!』
サミュエルは言われた言葉を忘れることは出来なかった。
前以上にフードを深めに被るようになったのは、それが原因だ。
「お前は悪くない、もう気にするな。ミューズという婚約者が出来るんだ、他の女の話題は出すんじゃない」
「はい」
ティタンは、話を切り上げる。
(ミューズならばサミュエルの悩みを解消できるのではないか?)
サミュエルの悩みのタネを取り除けるかもとティタンは後でミューズに頼んで見ようと思った。
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