20 / 31
送る言葉
しおりを挟む
防音の魔法を解き、ディエスとの会話を終わらせたエリックとニコラは、小さくなった令嬢達に近づく。
令嬢の周囲には兵士や魔術師、治癒師が集まっているが、為す術もないようだ。
そんな中で不意に近づいていったエリック達に皆の視線が集まる。
「醜いものだ」
従者然とした姿のエリックが、表情を歪めてそう吐き捨てた。
突然の言葉に周囲も静まり返った。
「行動も振る舞いも考えも容姿も、全て醜い。これがこの国の令嬢の姿なのか? 吐き気を催す」
「何だ貴様は!」
不審な人物に兵士が近づいてくる。
しかしどこから来たのか、黒い装束に身を包んだ者達がエリックを守るように立ちはだかる。
顔も肌も見えず、見えているのは目だけ。
エリック付きの護衛騎士であるオスカーが不在のため、代わりの者達を連れてきていたのだ。
「私はアドガルムからの使者だ!」
もとより響く声だが、ニコラが更に周囲に聞こえるよう拡声魔法を使って広めていく。
「報告にあった通り、この国は下らぬ噂話に惑わされるものが多いようだな。隣国のものとして残念だ」
エリックは盛大なため息をついた。
「根も葉もない噂で宰相殿のご令嬢も傷つけ、更に貶していくとは……言語道断」
ミューズを庇うように話す。
「ミューズ様はこのところずっと姿を見せない、疚しい事がなければ姿を表すはずだ」
どこかから聞こえた声に、エリックは反論する。
「証拠もないのに、無理矢理犯人に仕立て上げようとした者たちが何を言う。このような場で出てきて、誰が身の安全の保証ができるというのか。お前が命を賭して守れるというのか?」
文句を言ってきたものの顔を真っ向から、捉える。
「なぁカルヴァ子爵令息。そういう事だな?」
「何故俺の名を?!」
名乗ってもない自分の名を呼ばれ、恐怖した。
「全てわかるさ、今日の参加者は特に知っている、調べてきた。俺は記憶力がいいから全て覚えているぞ」
エリックがニィっと脅すように笑った。
「少々落ち着いてください」
そっとニコラが口を挟む。
「そうだった。これではレナンにまた意地悪と言われてしまうな。いかん、直さねば」
コホンと咳払いをし、改める。
羽虫はどうでもいい。
エリックは本題に目を向けた。
「脱線してしまったが、改めて問おう。リットン侯爵、ウェザー伯爵、エイリール伯爵。その娘達が本当にミューズ嬢に恨まれたと思うか?」
「娘が言うならば信じる。それが親だ!」
リットン侯爵がそういう。
二人の父親も同意した。
「では貴様らも同じか? 本当にミューズ嬢が恨んでると思うか?」
今度は令嬢達に問う。
「当たり前よ! そうでなければ、こんな姿になんてならないわ! あの女のせいだわ、本当に性格の悪い女……!」
次々に文句が出てくる。
反省の様子は欠片もない。
「なるほど、よくわかった。正式な抗議をお前らに送る、リンドールの国王を通してな」
国王という言葉を聞いて、周りがまたざわめいた。
「何を言ってる、従者風情が生意気な口を聞くな!」
リットン侯爵はご立腹なようだ。
娘をこんな姿にされたのもそうだが、エリックの蔑むような、馬鹿にするような言葉に怒りを隠しきれないようだ。
エリックの見た目が明らかに下位のものだからかもしれない。
エリックはディエスに目を遣る。
「俺が誰だか、この者たちに伝えてもらってよろしいでしょうか?」
ディエスは苦々しい顔で口を開いた。
「……はい。リットン侯爵、彼は本当に国王に進言出来ますよ。この方はアドガルムの王太子殿下であるエリック様だ。本日はお忍びで参ったのです」
ディエスはそれを示すように膝をつく。
ニコラも黒の集団も、エリックに向かって膝をついた。
「ディエス殿がそのようになさらなくてもいい。俺が正したいのはそこの頭の足りない者たちだ」
エリックは容赦なく睨みつけた。
「親馬鹿なのはわかった。だが、自分の子どもが何をしたのかをわかってて言ったのか? ミューズ嬢に何をしたのか、そのバカ娘たちから聞いていないのか?」
エリックから冷気が漂う。
「何の話ですか……?」
隣国の王族と聞いて、リットン侯爵は明らかに勢いを失っている。
「非合法の商人より買った呪いの薬を、そこの三人が結託して呼び出したミューズ嬢に浴びせたのだ。呪いで体が小さくなったミューズ嬢からはドレスすらも奪い、文字通り身一つで屋外に放置した。そんな非道な行ないをしたのだぞ」
「まさかそんな……」
父親たちは信じられないといった様子で、娘を見る。
「そ、そんなの嘘よ!」
「デタラメですわ、お父様!」
上擦った声で否定が始まった。
エリックは構わず続ける。
「『ユミル様に近づくな!』とはそのもの達がミューズ嬢に言った言葉だ。そもそもディエス殿もミューズ嬢も、ユミル殿からの婚約は拒んでいたはずだ」
「エリック様の言うとおりです。家に行けばユミル様からの打診の手紙も証拠としてある。断っても再度寄越され、本当に困っていたのだ」
可もなく不可もないユミルにディエスが応じる理由はなかった。
ミューズが好いていないなら尚更だ。
「嘘よ! だって、ユミル様は言い寄られて困ってるって言ってたわ!」
イーノが叫ぶ。
「お嫁さんにしてくれるって言ってたのよ、それが、こんなことになるなんて……」
アニスはしくしくと泣き出した。
ユミルに皆からの視線が集まる。
冷たい蔑む視線に、ユミルは汗が止まらなかった。
「ちが、違う。僕はそんな…」
ユミルが公爵令嬢の婚約者候補である、という噂は皆が知っている。
つまり、それだけ有能であるという裏付けの噂だった。
実際は打診し、振られ、未だに諦めきれていない未練たらしい男。
そのくせ、数多くの女性を侍らし、騙していた。
ユミルの未来は明るくないだろう。
「この者たちが縮んだのは、ミューズ嬢が受けた呪いをかけたものに返しただけだ。ミューズ嬢が恨んでるわけではない」
寧ろ彼女は最後まで呪いを返すのに反対していた。
心優しき女性だ。
「返した……? では、ミューズ様の呪いは解けているのですか?! お願いです、その呪いを解いた者を教えて下さい!」
ウェザー伯爵が土下座をする。
「それは無理だ」
エリックは冷たく突き放す。
サミュエルについて教える気はない。
「何故です、金なら十分に払います! このまま娘がこのような姿でいるなど、耐えられません!」
「そのような事、俺にはどうでもいい」
エリックは意に介さないと、平坦な声で言い放つ。
「解呪が出来る術師は、我が国でも総力を上げて探し出す程だった。大枚をはたいて解呪をお願いしたが、そのような財力をただの伯爵ごときが払えると思うか? なによりも、いまだディエス殿にもミューズ嬢にも謝罪すら言えんバカ共に、尽力する義理も時間もない」
ここの貴族達の口から出たのは、保身と自己の心配ばかりだ。
「そしてミューズ嬢はいまやティタンの婚約者だ。王族の婚約者に対する侮辱と、呪いを掛けた事に対しての賠償金を、お前達は払わねばならぬ。呪いを解けるほどの金が残るとは思えん」
侯爵達も、令嬢達も、ユミルでさえ青ざめた。
会場にいた貴族達も口を噤む。
自分達が噂で見下し、貶していた女性は王族の婚約者とまでなった。
「ミューズ嬢が黙っているから何を言ってもいいと? 噂話だから責任はないとでも? 考えが浅すぎて言葉も出ないな」
エリックは帰るぞ、とニコラに声を掛けた。
「ディエス殿はどうぞこのままあなたの国王のもとへ。大いに思いの丈をぶつけて来てください」
エリックが歩き出し、ディエスが慌てて追いかけてくる。
皆呆然とし、ただエリック達を見送ることしか出来なかった。
「こんなこと、陛下になんと言えば……」
どう話を整理するか、ディエスは頭を捻る。
「ご心配なく。全て耳に入っているはずです。俺の護衛騎士がリンドール王城にて待機しておりましたから」
ニコラが光る通信石を取り出す。
「聞こえたなオスカー、終いだ」
ニコラがそう言うと、
『OK! そっちに行くわ! またね』
と、明るい声で返事が聞こえた。
何もかも見越して、計画していたようだ。
「ではディエス殿。良い返事をお待ちしています」
それぞれの馬車に乗り、分かれる。
ディエスはあまりの事に体の力が抜け、馬車の中でぐったりとしていた。
令嬢の周囲には兵士や魔術師、治癒師が集まっているが、為す術もないようだ。
そんな中で不意に近づいていったエリック達に皆の視線が集まる。
「醜いものだ」
従者然とした姿のエリックが、表情を歪めてそう吐き捨てた。
突然の言葉に周囲も静まり返った。
「行動も振る舞いも考えも容姿も、全て醜い。これがこの国の令嬢の姿なのか? 吐き気を催す」
「何だ貴様は!」
不審な人物に兵士が近づいてくる。
しかしどこから来たのか、黒い装束に身を包んだ者達がエリックを守るように立ちはだかる。
顔も肌も見えず、見えているのは目だけ。
エリック付きの護衛騎士であるオスカーが不在のため、代わりの者達を連れてきていたのだ。
「私はアドガルムからの使者だ!」
もとより響く声だが、ニコラが更に周囲に聞こえるよう拡声魔法を使って広めていく。
「報告にあった通り、この国は下らぬ噂話に惑わされるものが多いようだな。隣国のものとして残念だ」
エリックは盛大なため息をついた。
「根も葉もない噂で宰相殿のご令嬢も傷つけ、更に貶していくとは……言語道断」
ミューズを庇うように話す。
「ミューズ様はこのところずっと姿を見せない、疚しい事がなければ姿を表すはずだ」
どこかから聞こえた声に、エリックは反論する。
「証拠もないのに、無理矢理犯人に仕立て上げようとした者たちが何を言う。このような場で出てきて、誰が身の安全の保証ができるというのか。お前が命を賭して守れるというのか?」
文句を言ってきたものの顔を真っ向から、捉える。
「なぁカルヴァ子爵令息。そういう事だな?」
「何故俺の名を?!」
名乗ってもない自分の名を呼ばれ、恐怖した。
「全てわかるさ、今日の参加者は特に知っている、調べてきた。俺は記憶力がいいから全て覚えているぞ」
エリックがニィっと脅すように笑った。
「少々落ち着いてください」
そっとニコラが口を挟む。
「そうだった。これではレナンにまた意地悪と言われてしまうな。いかん、直さねば」
コホンと咳払いをし、改める。
羽虫はどうでもいい。
エリックは本題に目を向けた。
「脱線してしまったが、改めて問おう。リットン侯爵、ウェザー伯爵、エイリール伯爵。その娘達が本当にミューズ嬢に恨まれたと思うか?」
「娘が言うならば信じる。それが親だ!」
リットン侯爵がそういう。
二人の父親も同意した。
「では貴様らも同じか? 本当にミューズ嬢が恨んでると思うか?」
今度は令嬢達に問う。
「当たり前よ! そうでなければ、こんな姿になんてならないわ! あの女のせいだわ、本当に性格の悪い女……!」
次々に文句が出てくる。
反省の様子は欠片もない。
「なるほど、よくわかった。正式な抗議をお前らに送る、リンドールの国王を通してな」
国王という言葉を聞いて、周りがまたざわめいた。
「何を言ってる、従者風情が生意気な口を聞くな!」
リットン侯爵はご立腹なようだ。
娘をこんな姿にされたのもそうだが、エリックの蔑むような、馬鹿にするような言葉に怒りを隠しきれないようだ。
エリックの見た目が明らかに下位のものだからかもしれない。
エリックはディエスに目を遣る。
「俺が誰だか、この者たちに伝えてもらってよろしいでしょうか?」
ディエスは苦々しい顔で口を開いた。
「……はい。リットン侯爵、彼は本当に国王に進言出来ますよ。この方はアドガルムの王太子殿下であるエリック様だ。本日はお忍びで参ったのです」
ディエスはそれを示すように膝をつく。
ニコラも黒の集団も、エリックに向かって膝をついた。
「ディエス殿がそのようになさらなくてもいい。俺が正したいのはそこの頭の足りない者たちだ」
エリックは容赦なく睨みつけた。
「親馬鹿なのはわかった。だが、自分の子どもが何をしたのかをわかってて言ったのか? ミューズ嬢に何をしたのか、そのバカ娘たちから聞いていないのか?」
エリックから冷気が漂う。
「何の話ですか……?」
隣国の王族と聞いて、リットン侯爵は明らかに勢いを失っている。
「非合法の商人より買った呪いの薬を、そこの三人が結託して呼び出したミューズ嬢に浴びせたのだ。呪いで体が小さくなったミューズ嬢からはドレスすらも奪い、文字通り身一つで屋外に放置した。そんな非道な行ないをしたのだぞ」
「まさかそんな……」
父親たちは信じられないといった様子で、娘を見る。
「そ、そんなの嘘よ!」
「デタラメですわ、お父様!」
上擦った声で否定が始まった。
エリックは構わず続ける。
「『ユミル様に近づくな!』とはそのもの達がミューズ嬢に言った言葉だ。そもそもディエス殿もミューズ嬢も、ユミル殿からの婚約は拒んでいたはずだ」
「エリック様の言うとおりです。家に行けばユミル様からの打診の手紙も証拠としてある。断っても再度寄越され、本当に困っていたのだ」
可もなく不可もないユミルにディエスが応じる理由はなかった。
ミューズが好いていないなら尚更だ。
「嘘よ! だって、ユミル様は言い寄られて困ってるって言ってたわ!」
イーノが叫ぶ。
「お嫁さんにしてくれるって言ってたのよ、それが、こんなことになるなんて……」
アニスはしくしくと泣き出した。
ユミルに皆からの視線が集まる。
冷たい蔑む視線に、ユミルは汗が止まらなかった。
「ちが、違う。僕はそんな…」
ユミルが公爵令嬢の婚約者候補である、という噂は皆が知っている。
つまり、それだけ有能であるという裏付けの噂だった。
実際は打診し、振られ、未だに諦めきれていない未練たらしい男。
そのくせ、数多くの女性を侍らし、騙していた。
ユミルの未来は明るくないだろう。
「この者たちが縮んだのは、ミューズ嬢が受けた呪いをかけたものに返しただけだ。ミューズ嬢が恨んでるわけではない」
寧ろ彼女は最後まで呪いを返すのに反対していた。
心優しき女性だ。
「返した……? では、ミューズ様の呪いは解けているのですか?! お願いです、その呪いを解いた者を教えて下さい!」
ウェザー伯爵が土下座をする。
「それは無理だ」
エリックは冷たく突き放す。
サミュエルについて教える気はない。
「何故です、金なら十分に払います! このまま娘がこのような姿でいるなど、耐えられません!」
「そのような事、俺にはどうでもいい」
エリックは意に介さないと、平坦な声で言い放つ。
「解呪が出来る術師は、我が国でも総力を上げて探し出す程だった。大枚をはたいて解呪をお願いしたが、そのような財力をただの伯爵ごときが払えると思うか? なによりも、いまだディエス殿にもミューズ嬢にも謝罪すら言えんバカ共に、尽力する義理も時間もない」
ここの貴族達の口から出たのは、保身と自己の心配ばかりだ。
「そしてミューズ嬢はいまやティタンの婚約者だ。王族の婚約者に対する侮辱と、呪いを掛けた事に対しての賠償金を、お前達は払わねばならぬ。呪いを解けるほどの金が残るとは思えん」
侯爵達も、令嬢達も、ユミルでさえ青ざめた。
会場にいた貴族達も口を噤む。
自分達が噂で見下し、貶していた女性は王族の婚約者とまでなった。
「ミューズ嬢が黙っているから何を言ってもいいと? 噂話だから責任はないとでも? 考えが浅すぎて言葉も出ないな」
エリックは帰るぞ、とニコラに声を掛けた。
「ディエス殿はどうぞこのままあなたの国王のもとへ。大いに思いの丈をぶつけて来てください」
エリックが歩き出し、ディエスが慌てて追いかけてくる。
皆呆然とし、ただエリック達を見送ることしか出来なかった。
「こんなこと、陛下になんと言えば……」
どう話を整理するか、ディエスは頭を捻る。
「ご心配なく。全て耳に入っているはずです。俺の護衛騎士がリンドール王城にて待機しておりましたから」
ニコラが光る通信石を取り出す。
「聞こえたなオスカー、終いだ」
ニコラがそう言うと、
『OK! そっちに行くわ! またね』
と、明るい声で返事が聞こえた。
何もかも見越して、計画していたようだ。
「ではディエス殿。良い返事をお待ちしています」
それぞれの馬車に乗り、分かれる。
ディエスはあまりの事に体の力が抜け、馬車の中でぐったりとしていた。
1
あなたにおすすめの小説
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
3回目の人生は、悪役令嬢を辞めて引きこもります~一歩も出ずに国を救ったら、なぜか「聖女」として崇められ最強の男たちが部屋を包囲してくる件~
放浪人
恋愛
公爵令嬢エリザベートは、1度目は悪役令嬢として断罪され処刑、2度目は改心して聖女となり国に尽くしたが過労死……という悲惨な最期を遂げた。 記憶を持ったまま3度目の人生が始まった瞬間、彼女は固く決意する。 「もう絶対に働きません! 今世は部屋から一歩も出ず、睡眠と趣味に命をかけます!」
最強の拒絶結界『絶対領域』で部屋に籠城し、婚約破棄イベントも夜会も全て無視して惰眠を貪ろうとするエリザベート。 しかし、彼女の「働きたくない」一心からの行動――適当な農業アドバイスや、安眠妨害への容赦ない迎撃――が、周囲には「国を憂う深慮遠謀」「慈愛に満ちた奇跡」として超好意的に解釈されてしまう!?
ヤンデレ化した元婚約者の王太子、物理で愛を語る脳筋騎士団長、効率厨の隣国王子、さらには古代の引きこもり少年までをも巻き込み、事態は国家規模の大騒動へ。 部屋ごと空を飛んで戦場を浄化し、パジャマ姿で古代兵器を操り、地下牢をスイートルームに変えながら、エリザベートは究極の安眠を手に入れることができるのか? 塩対応すればするほど愛され、逃げれば逃げるほど伝説になる、最強引きこもり令嬢の勘違いドタバタ溺愛ファンタジー、ここに完結!
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)
柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!)
辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。
結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。
正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。
さくっと読んでいただけるかと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる