赤髪騎士と同僚侍女のほのぼの婚約話(番外編あり)

しろねこ。

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続きは店の外で

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持ち帰り用の手土産を持ったルドが、用事を終えてチェルシーのところに来る。

三人はとても驚いていた、ルドが何故ここにいるのか不思議なのだろう。

(あたしとデートなのよ、えっへん!)
心の中で自慢した。

王族の護衛騎士をしていたルドは知名度が高い。

見目の良さもあるが、公の場に出ることも多かったので、騎士達からの信頼も厚く、王宮を離れた今でも根強い人気を誇る。

今でも要人の護衛に呼ばれるくらいの腕前だ。

ライカもまぁまぁの人気だが、スフォリア邸ではからかわれる対象である。

ルドの視線があたしにこの人達は誰かと問うているので、よく考えて答えた。

「あまり仲良くない知り合いです」

「なっ?!」
それを聞いて文句を言いたそうな三人だが、あたしは目も合わせない。

(だって、普通の知り合いなんていったら、事情を知らないルドに話しかけそうだもの)
そんな場面は見たくない。

「ならば話すことはありませんね、すぐ出ましょう」
切り替えの早いルドはそう言って、店を出ようとする。

「チェルシーこちらをお願いしてもいいですか?」
お土産の箱を一つ渡される。

「これは?」

「あなたへのお土産です。実家から戻ったら一緒に屋敷で食べましょう」
あたしにまで買ってくれるなんて、とても優しい。


「お待ち下さい、ルド様」
リーダー格の女が話しかけてくる。

(えとベムだっけ? ベラだっけ?)
嫌いすぎて名前すら忘れてしまった。

「会計は済ませてきたのですぐ出れますよ。食べたばかりですし、馬車に乗りましょう。こちらは俺が持ちます」
全くもって応じることなく、ルドは帰り支度をしている。

進んで重い荷物を持ってくれたりと、気遣いが見えた。

三人もの人を視界にすら入れないなんて器用だなと、チェルシーは考えていた。

(あらあら無視されてるから顔を赤くしてるわ)
ルドは重い荷物を持った手で、器用にお土産の入った紙袋も持つ。

開いた手はチェルシーを立たせる為に差し伸べられた。

「行きましょう」

「ルド様!」

(無視されたのに、まだルドを呼ぶなんて凄い根性ね。羞恥心ないのかしら、不愉快だわ)

「あたし達帰るんで、ゆっくりどうぞ」
ルドの手を取り、チェルシーは立ち上がる。

「どこのどちら様かは知りませんが、気安く話しかけないで下さい」
ルドも拒絶の言葉を投げかけた。

この店をいい思い出のままにしたいから放っておいて欲しいんですけど。

「ひどいことを仰らないでください。私達はとある令嬢の侍女ですの。そちらのチェルシーと仲が良いようなので、ルド様が心配になったのですわ。その子の本性知ってますか?」

(話しかけるなって言ってるのに食い下がるなんて大した根性よね)
ルドはため息をついて、無視するのを諦めた。

「言いたいことがあるなら外でしましょう。お店側に迷惑をかけてしまいますから」
外へ出るよう促し、先に出たのを見てから、ルドはチェルシーと繋いである手を優しく握る。

「あなたとの時間を多く持ちたかったのに、すみません」

「ルドは悪くないですよ、あいつらが悪いんですから」
絡んで来たほうが悪い!

「ありがとうございます、念の為荷物仕舞っておきますね」
ルドは収納魔法でポーチに荷物を入れた。

中では時間が止まるらしく、食品を入れておいても悪くならないらしい。

「お騒がせしてすみません」
カウンターにて店主にと幾ばくかのお金を置いていく。

「いえいえ、受け取れませんよ」
誰がどう見ても悪いのは絡んだあっちなのに、ルドは生真面目だ。

ルドが何気なしに置いたお金を横見する。

それ……あたしの給料の二倍くらいあるわ。

「お店にとって迷惑をかけてしまったので、受け取ってください。足りなければ、スフォリア家侍従のルド=カリオスまで請求書を送ってください。後日改めて謝罪に訪れますから」
丁寧に礼をして、ルドはあたしの手を引いて出ていった。

ドアを通り切るまでに店長さんを見ると、顔を青くしてたわ。

赤髪のルドなんて、この辺りでも有名な騎士だもの。

時折街の警らもしてるから、見たことはあるはず。

今はオフだから雰囲気が変わってて、すぐには気づかなかったみたいだ。

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