11 / 22
紅茶入れてみました
しおりを挟む
「わあ! 凄い! もうこんなに育ったんですね!」
「そうだな。どう考えても通常の植物より成長早いな。……やっぱりハーブ以外もやらないか?」
家の裏手に作った畑。
種をまいてから二週間ほどが経過した。
既にそこは青々と様々なハーブが育っている。
「お野菜とかは、また今度でいいです。それよりも、ハーブティー作ってみたいです! ……いいですか?」
「なにか郁麻から作り方とか聞いてるのか? ……鈴音が勘で作ると大変なことになる予感がするんだが」
「……大丈夫ですよ。ちゃんと簡単な作り方の紙も入ってましたから」
「なら、いいんだ」
色々とあったが、山吹と暮らし始めてから2ヶ月程が経過した。
日々、料理を山吹から教わって、合間には読み書きとかを勉強しながら過ごしている。
習い始めてすぐの時、一人で料理を作ってみた事がある。……ちなみに山吹が街へ買い物に出かけている間に、だ。
帰ってきた山吹を出迎えて、驚かせようと思って作ったお味噌汁と卵焼き。
思惑通り、驚いた山吹と共に食卓へつき、食べた。
卵焼きを箸で口へ運ぶ山吹を凝視してしまうくらいには、感想が気になった。
本人は見られて食べにくそうにしているが、そこは気にしない。
口を開け、少し表面の焦げた卵焼きを入れ--
『……ん? なんか、ジャリジャリするぞ。…………殻が、混ざっているのか。これ、間違って入ったって量じゃ無いんだが、卵は割ったか? あと砂糖と塩間違えてないか? 甘しょっぱいぞ』
卵を殻ごと棒で砕き、塩と醤油を混ぜて焼いた。つもりだったがどうやら塩と砂糖を間違えたようだ。
そもそも卵は殻を割って、中だけ入れるのを知らなかった。その時までに山吹に教わった料理には、不幸にも卵を使ってなかったのだ。
味噌汁に至っては、
『味噌入れすぎだろう……濃いぞ。あと具はどこいった?』
じゃがいもと豆腐を入れたはずだが……どうやら火にかけ過ぎたのと混ぜすぎた為、具が無くなってしまったようである。
『鈴音。頼むから適当に作るのだけは辞めてくれ。お願いだから、今後はちゃんと作り方を書いた紙を見ながら作ってくれ……頼む。じゃないと、俺は鈴音の作った料理が怖くて食べれない』
と、山吹に言われてしまった。
それ以降はちゃんと作り方を書き留めた紙を見ながら、たまに一人で作っている。
今の所は美味しくできているようだ。
だが、この事件以来。
作り方の情報がないまま作った鈴音の料理は、山吹にとって何が出来上がるか不安で仕方がないものとして認識されてしまい、教わったものしか作らせてもらえなかった。
「……ほんとに大丈夫なんだな?」
「大丈夫ですって。ちゃんと頂いた紙の通り作りますから」
「是非、そうしてくれ」
余程不安らしい。
念押しをされてしまった。
……今では本当に反省しています。
* * ◆ * *
どうやら料理が苦手らしい鈴音が、ハーブティーを作るといい台所へ篭っている。
俺に作ってくれるとの事で出来上がるまでは大人しく待ってて欲しいと、台所を追い出されてしまった。
……過去に卵の殻を粉砕して料理したんだ。どれだけ恐ろしいものが出来上がるのか不安で仕方がない。
台所の方を見ながらも、そわそわと落ち着かない。
「本当に大丈夫なのか……?」
ガタゴトと音が絶えない。
時折、あれ?とかどうするんだろう?とか不安を煽る声が聞こえてくる。が、まあいいかとつぶやく声も聞こえる。
……ほんとにいいのか、それは。
楽しみに待つことは出来なさそうだ。
数分後、鈴音がキラキラした笑顔でお盆にのせたハーブティーを二つ持ってきた。
ほかほかと湯気が上がるそのカップは先日、山吹が街へ買いに行った異国で紅茶を飲む時に使われるというティーカップ。小さいお皿とその上に乗ったカップで、おしゃれだ。色違いのお揃いにした。
カップの中に見える液体は少し緑で、香りは……悪くない。
爽やかな香りがカップから漂っている。
一見したらとても美味しそうなハーブティーだ。
「飲んでみてください!」
「ああ」
カップも暖めたのだろう。仄かに暖かい持ち手に指をかけ、持ち上げる。
近くに持ってくるとその香りがより感じられ、気持ちも爽やかになってくる。
少し息を吹きかけ、カップの縁へ口をつける。
……この間鈴音は向かいからこちらをじっと見ている。爛々と輝く瞳は俺の感想を待っているようだ。
--これは、あの料理の時と同じ表情だ。
少し熱めのハーブティーを口に入れ
「----っ!」
苦い。とてつもなく苦い。
危うく噴き出しそうになった。
なぜ香りはこんなにも爽やかなのに、その味わいは爽やかでは無いのが不思議でならない。
そして、身体が液体を拒絶しているのか上手く飲み込む事が出来ない。
ごくり
と音を立ててやっと飲み込めた。
薄らと涙が滲んでいるのがわかる。
しかもだ。
舌に僅かに残る液体は少しとろみがあり、それが更に不快にさせている。
それに、微かだが舌がピリピリとする。
苦味の下にも苦味がある。……味わえば味わうほど苦い。
といか、むしろ苦味しか感じられない。本当にハーブティーなのか?これはその辺の雑草を煮たんじゃないよな?と思うくらいに苦い。
……ちゃんと郁麻の作り方の書いてある紙の通り作ったのだろうが、どうしてこうなった!?
作る過程を見たい。是非とも。
「どう、ですか?」
思わぬ苦味の深さに眉間にシワがよる。
一部始終をじっと見ていた鈴音がとても不安そうな顔でこちらの様子を窺っている。
「その……正直に、言うぞ? …………凄く苦い」
「え?」
「これは……なんて言ったらいいんだ? というかな、どうやって作ったんだ、これ。とても苦いぞ。香りは爽やかなのに、苦味しかない。口に含むと鼻から、苦味と爽やかな香りが抜けていくのはある意味凄い」
今机に並んでいるもう一つのカップはもちろん鈴音用だ。
ここで紅茶の感想を誤魔化したところで直ぐに解るだろう。
少し心苦しいが、本当に感じたことを伝える。
「……そんなに苦いですか? …………私も飲んでみます」
そう言ってカップを持ち上げ、口をつけた。熱かったのか、瞬時に離し、恥ずかしそうにこちらを見る。
……可愛すぎか。
ふうと息を紅茶にかけ、しばらくしてからまた口をつけた。今度は大丈夫だったのだろう。
俺が苦い苦いと言ったのもあるのだろう。恐る恐る液体を口に入れ、そのまま飲み込んだ。
こくりと喉が上下した。
「……美味しい、です」
「え? 苦く、ないのか?」
「はい。……私は好きです、これ」
「そうか、なら……いいんだ」
「山吹さんには、苦いんですね……。次! 美味しいの作れるようにします」
「いや、あの……程々でいいからな? ……あと頼むから俺にも作る過程を見せてくれないか?」
「大丈夫ですよ! 今度こそ美味しいって思ってもらえるように頑張りますから! ……ちなみにその間、山吹さんは台所立ち入り禁止です」
「そ、そうか……わかった。……楽しみに、待ってるよ」
次回以降も台所へは、立ち入らせてもらえなさそうだ。とても残念である。
次こそはと鈴音は意気込んでおり、作り方が書かれているのだろう紙を見ながらここをこうしたら良かったのかと呟いている。
原因がわからないうえ、作った本人には美味しいと感じられるのだから何処を改善したらいいのか解らないのだろう。
意図してあの味ではないという事だ。
……それがとても恐ろしいぞ、俺は。
「そうだな。どう考えても通常の植物より成長早いな。……やっぱりハーブ以外もやらないか?」
家の裏手に作った畑。
種をまいてから二週間ほどが経過した。
既にそこは青々と様々なハーブが育っている。
「お野菜とかは、また今度でいいです。それよりも、ハーブティー作ってみたいです! ……いいですか?」
「なにか郁麻から作り方とか聞いてるのか? ……鈴音が勘で作ると大変なことになる予感がするんだが」
「……大丈夫ですよ。ちゃんと簡単な作り方の紙も入ってましたから」
「なら、いいんだ」
色々とあったが、山吹と暮らし始めてから2ヶ月程が経過した。
日々、料理を山吹から教わって、合間には読み書きとかを勉強しながら過ごしている。
習い始めてすぐの時、一人で料理を作ってみた事がある。……ちなみに山吹が街へ買い物に出かけている間に、だ。
帰ってきた山吹を出迎えて、驚かせようと思って作ったお味噌汁と卵焼き。
思惑通り、驚いた山吹と共に食卓へつき、食べた。
卵焼きを箸で口へ運ぶ山吹を凝視してしまうくらいには、感想が気になった。
本人は見られて食べにくそうにしているが、そこは気にしない。
口を開け、少し表面の焦げた卵焼きを入れ--
『……ん? なんか、ジャリジャリするぞ。…………殻が、混ざっているのか。これ、間違って入ったって量じゃ無いんだが、卵は割ったか? あと砂糖と塩間違えてないか? 甘しょっぱいぞ』
卵を殻ごと棒で砕き、塩と醤油を混ぜて焼いた。つもりだったがどうやら塩と砂糖を間違えたようだ。
そもそも卵は殻を割って、中だけ入れるのを知らなかった。その時までに山吹に教わった料理には、不幸にも卵を使ってなかったのだ。
味噌汁に至っては、
『味噌入れすぎだろう……濃いぞ。あと具はどこいった?』
じゃがいもと豆腐を入れたはずだが……どうやら火にかけ過ぎたのと混ぜすぎた為、具が無くなってしまったようである。
『鈴音。頼むから適当に作るのだけは辞めてくれ。お願いだから、今後はちゃんと作り方を書いた紙を見ながら作ってくれ……頼む。じゃないと、俺は鈴音の作った料理が怖くて食べれない』
と、山吹に言われてしまった。
それ以降はちゃんと作り方を書き留めた紙を見ながら、たまに一人で作っている。
今の所は美味しくできているようだ。
だが、この事件以来。
作り方の情報がないまま作った鈴音の料理は、山吹にとって何が出来上がるか不安で仕方がないものとして認識されてしまい、教わったものしか作らせてもらえなかった。
「……ほんとに大丈夫なんだな?」
「大丈夫ですって。ちゃんと頂いた紙の通り作りますから」
「是非、そうしてくれ」
余程不安らしい。
念押しをされてしまった。
……今では本当に反省しています。
* * ◆ * *
どうやら料理が苦手らしい鈴音が、ハーブティーを作るといい台所へ篭っている。
俺に作ってくれるとの事で出来上がるまでは大人しく待ってて欲しいと、台所を追い出されてしまった。
……過去に卵の殻を粉砕して料理したんだ。どれだけ恐ろしいものが出来上がるのか不安で仕方がない。
台所の方を見ながらも、そわそわと落ち着かない。
「本当に大丈夫なのか……?」
ガタゴトと音が絶えない。
時折、あれ?とかどうするんだろう?とか不安を煽る声が聞こえてくる。が、まあいいかとつぶやく声も聞こえる。
……ほんとにいいのか、それは。
楽しみに待つことは出来なさそうだ。
数分後、鈴音がキラキラした笑顔でお盆にのせたハーブティーを二つ持ってきた。
ほかほかと湯気が上がるそのカップは先日、山吹が街へ買いに行った異国で紅茶を飲む時に使われるというティーカップ。小さいお皿とその上に乗ったカップで、おしゃれだ。色違いのお揃いにした。
カップの中に見える液体は少し緑で、香りは……悪くない。
爽やかな香りがカップから漂っている。
一見したらとても美味しそうなハーブティーだ。
「飲んでみてください!」
「ああ」
カップも暖めたのだろう。仄かに暖かい持ち手に指をかけ、持ち上げる。
近くに持ってくるとその香りがより感じられ、気持ちも爽やかになってくる。
少し息を吹きかけ、カップの縁へ口をつける。
……この間鈴音は向かいからこちらをじっと見ている。爛々と輝く瞳は俺の感想を待っているようだ。
--これは、あの料理の時と同じ表情だ。
少し熱めのハーブティーを口に入れ
「----っ!」
苦い。とてつもなく苦い。
危うく噴き出しそうになった。
なぜ香りはこんなにも爽やかなのに、その味わいは爽やかでは無いのが不思議でならない。
そして、身体が液体を拒絶しているのか上手く飲み込む事が出来ない。
ごくり
と音を立ててやっと飲み込めた。
薄らと涙が滲んでいるのがわかる。
しかもだ。
舌に僅かに残る液体は少しとろみがあり、それが更に不快にさせている。
それに、微かだが舌がピリピリとする。
苦味の下にも苦味がある。……味わえば味わうほど苦い。
といか、むしろ苦味しか感じられない。本当にハーブティーなのか?これはその辺の雑草を煮たんじゃないよな?と思うくらいに苦い。
……ちゃんと郁麻の作り方の書いてある紙の通り作ったのだろうが、どうしてこうなった!?
作る過程を見たい。是非とも。
「どう、ですか?」
思わぬ苦味の深さに眉間にシワがよる。
一部始終をじっと見ていた鈴音がとても不安そうな顔でこちらの様子を窺っている。
「その……正直に、言うぞ? …………凄く苦い」
「え?」
「これは……なんて言ったらいいんだ? というかな、どうやって作ったんだ、これ。とても苦いぞ。香りは爽やかなのに、苦味しかない。口に含むと鼻から、苦味と爽やかな香りが抜けていくのはある意味凄い」
今机に並んでいるもう一つのカップはもちろん鈴音用だ。
ここで紅茶の感想を誤魔化したところで直ぐに解るだろう。
少し心苦しいが、本当に感じたことを伝える。
「……そんなに苦いですか? …………私も飲んでみます」
そう言ってカップを持ち上げ、口をつけた。熱かったのか、瞬時に離し、恥ずかしそうにこちらを見る。
……可愛すぎか。
ふうと息を紅茶にかけ、しばらくしてからまた口をつけた。今度は大丈夫だったのだろう。
俺が苦い苦いと言ったのもあるのだろう。恐る恐る液体を口に入れ、そのまま飲み込んだ。
こくりと喉が上下した。
「……美味しい、です」
「え? 苦く、ないのか?」
「はい。……私は好きです、これ」
「そうか、なら……いいんだ」
「山吹さんには、苦いんですね……。次! 美味しいの作れるようにします」
「いや、あの……程々でいいからな? ……あと頼むから俺にも作る過程を見せてくれないか?」
「大丈夫ですよ! 今度こそ美味しいって思ってもらえるように頑張りますから! ……ちなみにその間、山吹さんは台所立ち入り禁止です」
「そ、そうか……わかった。……楽しみに、待ってるよ」
次回以降も台所へは、立ち入らせてもらえなさそうだ。とても残念である。
次こそはと鈴音は意気込んでおり、作り方が書かれているのだろう紙を見ながらここをこうしたら良かったのかと呟いている。
原因がわからないうえ、作った本人には美味しいと感じられるのだから何処を改善したらいいのか解らないのだろう。
意図してあの味ではないという事だ。
……それがとても恐ろしいぞ、俺は。
0
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
退屈扱いされた私が、公爵様の教えで社交界を塗り替えるまで
有賀冬馬
恋愛
「お前は僕の隣に立つには足りない」――そう言い放たれた夜から、私の世界は壊れた。
辺境で侍女として働き始めた私は、公爵の教えで身だしなみも心も整えていく。
公爵は決して甘やかさない。だが、その公正さが私を変える力になった。
元婚約者の偽りは次々に暴かれ、私はもう泣かない。最後に私が選んだのは、自分を守ってくれた静かな人。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
地味な私を捨てた元婚約者にざまぁ返し!私の才能に惚れたハイスペ社長にスカウトされ溺愛されてます
久遠翠
恋愛
「君は、可愛げがない。いつも数字しか見ていないじゃないか」
大手商社に勤める地味なOL・相沢美月は、エリートの婚約者・高遠彰から突然婚約破棄を告げられる。
彼の心変わりと社内での孤立に傷つき、退職を選んだ美月。
しかし、彼らは知らなかった。彼女には、IT業界で“K”という名で知られる伝説的なデータアナリストという、もう一つの顔があったことを。
失意の中、足を運んだ交流会で美月が出会ったのは、急成長中のIT企業「ホライゾン・テクノロジーズ」の若き社長・一条蓮。
彼女が何気なく口にした市場分析の鋭さに衝撃を受けた蓮は、すぐさま彼女を破格の条件でスカウトする。
「君のその目で、俺と未来を見てほしい」──。
蓮の情熱に心を動かされ、新たな一歩を踏み出した美月は、その才能を遺憾なく発揮していく。
地味なOLから、誰もが注目するキャリアウーマンへ。
そして、仕事のパートナーである蓮の、真っ直ぐで誠実な愛情に、凍てついていた心は次第に溶かされていく。
これは、才能というガラスの靴を見出された、一人の女性のシンデレラストーリー。
数字の奥に隠された真実を見抜く彼女が、本当の愛と幸せを掴むまでの、最高にドラマチックな逆転ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる