入社3年目の憂鬱

mao

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第1話 出会い

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順風満帆だった。

大手広告代理店に入社してから、怖いくらいに仕事は上手く進んだ。

同期の奴らはまだ雑用係をしているが、俺はすでにいくつかのキャンペーンを任されていた。

別に運が良かっただけ。

そう言われると返す言葉もないが、運も実力の内だ。

コンペは9連勝中。
ベテランの先輩も一目置いてくれた。

そして4月。
ようやく俺にも部下ができる。
今日は配属初日だ。

——————

「おはようございます!今日からこちらで働くことになります、園田みくです。よろしくお願いいたします!」

彼女は俺のブースに入るなり、部屋中に響くほどの挨拶をした。

これからともに戦っていく仲間だ。
明るくてけっこう。

俺は彼女をあらためて見た…

正直に言おう。
一目惚れだった。

肩まであるセミロングの黒髮。
あどけなさのある表情。
顔に似合わないスレンダーな体格。
そして…

スーツの上からでもわかるほどの豊満な胸に目を奪われた。

「これからよろしく。お互い頑張っていこう」

なぜか緊張しつつ、彼女に声をかけた。

「はいっ」

元気な返事が部屋に響く。

だけど俺は彼女の声より、細かく揺れる彼女の胸に目がいってしまった。
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