36 / 48
第1章 魔法学園入学編
忍び寄る危機⑪殲滅作戦初日
しおりを挟む
「それでは今から出発するが、少し残念なお知らせがある。君たちのクラスメイトであるトラーオ君だが、昨日皆が宿舎へ戻った後も食べ続け腹を壊して王都に運ばれたので今回の作戦には出ることが出来ない」
「えっ? 食べすぎですか?」
「いや、その辺りに生えていた毒キノコを食べたらしく薬でも治らないくて運ばれた。伝言で【みんなすまない】と言っていた。仕方ないので戻っても優しくしてやってくれ。代わりにSランクのタイーガが到着したので紹介しよう。Sランク冒険者のタイーガだ」
「タイーガだ、短い間だがよろしくな!」
真っ黒な装備に身を包み虎の仮面をした背の小さい子供が出てきたのを見てほぼ全員が思った。
(どうみてもタイーガじゃなくてトラーオじゃん……)
(あの靴はいつもトラーオが履いてるやつだろ?)
(気が付かないフリをしてやるか……)
「トラーオって馬鹿だよな、こんな大事な時に毒キノコで当たるなんて」
ティモがそんな事を言うとみんなもそれぞれ思ったことを言い始めた。
「そうだな、少し抜けているところあるからな」
「戻ったら優しくしてやろう」
俺は少しイラッとしながらそれを聞いていたが文句を言えるわけもなく皆が言うのを黙って聞いていたが隣でペイロンがクックックッと笑っていたので口の中に唐辛子を放り込んでやった。
「うぅうう、ひいいいい、みんなそれくらいにしてやれいない奴に文句いっても仕方ないしな」
唇を腫らしながらペイロンが水をがぶ飲みしていた。口を抑えているペイロンに呆れながら、その隣にいたカテリーナが今後の説明を始めた。
「それでは今から出発します。先日の打ち合わせ通りに城壁先に作った砦に移動後は夜間の見張り班はすぐに仮眠に入って下さい。今日だけは睡眠の魔法で強制的に寝てもらいますので昼夜逆転の体に慣れさせるようお願いします。迎撃隊はリュシさんがトップで以前に決めた3人組で協力して対応をして下さい。ここにある2重外壁の中は結界もあります安全ですので、何かあればここに逃げ込んでくださいね。特に戦いに夢中になりすぎて拠点から離れ過ぎたりしちゃ駄目ですからね。ここの守りはカテリーナさんにお任せします。決して無理をせずにできる範囲で対処してください。打ち漏らしは城壁でこちらの兵士さんが対応しますし、さらに王都でも迎撃する準備をしていますので殲滅ではなく出来るだけ魔物を減らすということだけを考えてください。よろしいですか?」
「「「「「はい!」」」」
予想では後2時間程で魔物たちが到着するだろう。城壁から2キロ程離れた場所に作った砦に皆で移動しなければならない。拠点にはすでに1ヶ月ほど籠城しても良い位の物資も運んであり、仮眠する場所も土魔法で簡易アパートを作ってある。もちろん少し広めの風呂も作っていつでもお風呂に入れるようにお湯を出す魔道具まで準備しているので、快適に過ごせるだろう。
「それでは出発しますが、足元が歩きにくくしてあるので気をつけて下さいね!」
「「「「はい!」」」」
前線基地までの間には数多くの穴を開けたり段差を付けたりして気をつけて歩かないと足を引っ掛けて倒れてしまうようにしてあり、場所によってはかなり深く掘って掘った土を細かく粉砕して水魔法で水を張っている為、足を踏み入れれば簡単には抜けないようになって足止めできるようにしてある。また砦から先も同じ様に罠を多数作って足止め出来るようになっている。
☆☆☆
土魔法の得意なジャヌソンが周りを見回しながら同じ土魔法を使うデルフィーヌに話しかけた。
「なぁトラーオって良くこれだけエゲツない事考えるよな」
「そうだね、あいつには正々堂々とか騎士の矜持みたいなのは無いんじゃないかな?」
「だよな、でも勝たないと話にならないし正々堂々と戦っても死んだら終わりだもんな」
そんな会話をしているのを聞いていたマヌエーラが口を挟む。
「先日トラーオさんに聞いた事があります。こんな卑怯な戦いは家でも学校でも習った事はありませんので、あまり気乗りがしませんとお伝えしたら、『では貴方は言葉も通じない魔物に我こそはと声をかけ正々堂々と戦いをしようとでも思っているんですか? 魔物は言葉を理解しません。単独では無く数の暴力でこちらを蹂躙しようと攻めてきます。今考えなければいけないのは貴方が無傷で出来るだけ多くの魔物を倒す事です。対人での戦いであれば騎士としての作法もあるでしょうが、現在は1匹でも多く魔物を倒す事です。残念ながらまだまだ僕らの魔法は弱いのでまともに向かっても蹴散らされるだけです。少しでも生存率が上がるのであれば僕はどんな卑怯な手でも考え実行しますよ』そんな風に言われて初めて私も気が付きました。死んだら終わりだと……」
「そ、そうだな…… とにかく少しでも魔物を減らせるように皆ができることを考えてやらないといけないな」
「そうです、でもトラーオさんって何者なのでしょう。魔物とも戦った事あるみたいですし……」
「少なくともSランクだから、今までとんでもない戦いをしていたのでは?」
ジャヌソンがそう言うと、デルフィーヌとマヌエーラは先を歩いていたタイーガを見ながらウンウンと頷いていた
☆☆☆
30分程歩くと砦に着いたのでそれぞれが今後の戦いに向けての準備を始めた。
「では俺とカテリーナは右前方をタイーガは左前方を中心に殲滅していく。小物はあまり相手に出来ないかもしれないのでここまで来るであろう。決して無理をせず練習の通りに行動すればみんなの敵ではないからな! 夜間がどのタイミングで進行が止まるかわからないが進行が止まるまで十分気をつけるように! では今から殲滅作戦を開始する!」
唐辛子で出来た口の腫れが引いたペイロンが全員に声を掛けていよいよ作成が開始された。
「えっ? 食べすぎですか?」
「いや、その辺りに生えていた毒キノコを食べたらしく薬でも治らないくて運ばれた。伝言で【みんなすまない】と言っていた。仕方ないので戻っても優しくしてやってくれ。代わりにSランクのタイーガが到着したので紹介しよう。Sランク冒険者のタイーガだ」
「タイーガだ、短い間だがよろしくな!」
真っ黒な装備に身を包み虎の仮面をした背の小さい子供が出てきたのを見てほぼ全員が思った。
(どうみてもタイーガじゃなくてトラーオじゃん……)
(あの靴はいつもトラーオが履いてるやつだろ?)
(気が付かないフリをしてやるか……)
「トラーオって馬鹿だよな、こんな大事な時に毒キノコで当たるなんて」
ティモがそんな事を言うとみんなもそれぞれ思ったことを言い始めた。
「そうだな、少し抜けているところあるからな」
「戻ったら優しくしてやろう」
俺は少しイラッとしながらそれを聞いていたが文句を言えるわけもなく皆が言うのを黙って聞いていたが隣でペイロンがクックックッと笑っていたので口の中に唐辛子を放り込んでやった。
「うぅうう、ひいいいい、みんなそれくらいにしてやれいない奴に文句いっても仕方ないしな」
唇を腫らしながらペイロンが水をがぶ飲みしていた。口を抑えているペイロンに呆れながら、その隣にいたカテリーナが今後の説明を始めた。
「それでは今から出発します。先日の打ち合わせ通りに城壁先に作った砦に移動後は夜間の見張り班はすぐに仮眠に入って下さい。今日だけは睡眠の魔法で強制的に寝てもらいますので昼夜逆転の体に慣れさせるようお願いします。迎撃隊はリュシさんがトップで以前に決めた3人組で協力して対応をして下さい。ここにある2重外壁の中は結界もあります安全ですので、何かあればここに逃げ込んでくださいね。特に戦いに夢中になりすぎて拠点から離れ過ぎたりしちゃ駄目ですからね。ここの守りはカテリーナさんにお任せします。決して無理をせずにできる範囲で対処してください。打ち漏らしは城壁でこちらの兵士さんが対応しますし、さらに王都でも迎撃する準備をしていますので殲滅ではなく出来るだけ魔物を減らすということだけを考えてください。よろしいですか?」
「「「「「はい!」」」」
予想では後2時間程で魔物たちが到着するだろう。城壁から2キロ程離れた場所に作った砦に皆で移動しなければならない。拠点にはすでに1ヶ月ほど籠城しても良い位の物資も運んであり、仮眠する場所も土魔法で簡易アパートを作ってある。もちろん少し広めの風呂も作っていつでもお風呂に入れるようにお湯を出す魔道具まで準備しているので、快適に過ごせるだろう。
「それでは出発しますが、足元が歩きにくくしてあるので気をつけて下さいね!」
「「「「はい!」」」」
前線基地までの間には数多くの穴を開けたり段差を付けたりして気をつけて歩かないと足を引っ掛けて倒れてしまうようにしてあり、場所によってはかなり深く掘って掘った土を細かく粉砕して水魔法で水を張っている為、足を踏み入れれば簡単には抜けないようになって足止めできるようにしてある。また砦から先も同じ様に罠を多数作って足止め出来るようになっている。
☆☆☆
土魔法の得意なジャヌソンが周りを見回しながら同じ土魔法を使うデルフィーヌに話しかけた。
「なぁトラーオって良くこれだけエゲツない事考えるよな」
「そうだね、あいつには正々堂々とか騎士の矜持みたいなのは無いんじゃないかな?」
「だよな、でも勝たないと話にならないし正々堂々と戦っても死んだら終わりだもんな」
そんな会話をしているのを聞いていたマヌエーラが口を挟む。
「先日トラーオさんに聞いた事があります。こんな卑怯な戦いは家でも学校でも習った事はありませんので、あまり気乗りがしませんとお伝えしたら、『では貴方は言葉も通じない魔物に我こそはと声をかけ正々堂々と戦いをしようとでも思っているんですか? 魔物は言葉を理解しません。単独では無く数の暴力でこちらを蹂躙しようと攻めてきます。今考えなければいけないのは貴方が無傷で出来るだけ多くの魔物を倒す事です。対人での戦いであれば騎士としての作法もあるでしょうが、現在は1匹でも多く魔物を倒す事です。残念ながらまだまだ僕らの魔法は弱いのでまともに向かっても蹴散らされるだけです。少しでも生存率が上がるのであれば僕はどんな卑怯な手でも考え実行しますよ』そんな風に言われて初めて私も気が付きました。死んだら終わりだと……」
「そ、そうだな…… とにかく少しでも魔物を減らせるように皆ができることを考えてやらないといけないな」
「そうです、でもトラーオさんって何者なのでしょう。魔物とも戦った事あるみたいですし……」
「少なくともSランクだから、今までとんでもない戦いをしていたのでは?」
ジャヌソンがそう言うと、デルフィーヌとマヌエーラは先を歩いていたタイーガを見ながらウンウンと頷いていた
☆☆☆
30分程歩くと砦に着いたのでそれぞれが今後の戦いに向けての準備を始めた。
「では俺とカテリーナは右前方をタイーガは左前方を中心に殲滅していく。小物はあまり相手に出来ないかもしれないのでここまで来るであろう。決して無理をせず練習の通りに行動すればみんなの敵ではないからな! 夜間がどのタイミングで進行が止まるかわからないが進行が止まるまで十分気をつけるように! では今から殲滅作戦を開始する!」
唐辛子で出来た口の腫れが引いたペイロンが全員に声を掛けていよいよ作成が開始された。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
無属性魔法しか使えない少年冒険者!!
藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。
不定期投稿作品です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる