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第1章 魔法学園入学編
新しい常識⑨Fクラス対全クラス苦手属性のはず
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治療を終えフィールド外へ出ていく生徒を見届けるとネリーとスザンナが階段を上ってきた。
「お疲れ様! 無駄なMP使わせちゃったね」
「大丈夫よ、そこまでは使ってないし、どうせ今からはMP使うこともなさそうだしね」
二人を確認するとデルフィーヌが階段を崩そうとしたが、こっちを向いて提案してきた。
「このままだと、いつまでも進展しないから、この階段はそのままでもいいんじゃない? 階段を上手く使って攻めてくるも良し、その他の戦略で攻めてくるも良しでいいんじゃない?」
それを聞いたティモがデルフィーヌに質問していた。
「その心は?」
「崩すのが面倒……」
「「「はははは」」」
みんな笑っていたが、それもそうかと考え、階段はそのままにしておくことになった。リュシが審判に階段はこのままの状態で初めて構わないと伝えた。
「それでは再開をする始め!」
審判の合図で戦いが始まるが、向こうの方は全然攻めてこない。先ほどの戦いを見てみなしり込みしているようだった。
「さっさと戦え!」
「早くっどうにかしろ!」
またヤジが飛び始めたが今度は今度はこちらの方へもヤジが飛び始めた。
「お前ら壁作って卑怯だぞ!」
「正々堂々戦え!」
金を賭けているから結構怒号にも聞こえる状態だ。このままでは試合も全然進まないのでみんなと相談する。
「どうする?」
「そろそろちゃんと戦う?」
「そうだね、じゃ最初の打ち合わせ通りに自分の特異な属性以外で戦ってみよう!」
「じゃ何か所か隠れる事ができる小さな壁を作ったら、この壁を壊そう」
話が終わるとそれぞれが3人組になって高さ1メートルくらいの隠れる場所を作ると、デルフィーヌが面倒くさそうに壁を一気に崩していった。土埃が上がるが少しでも嫌がらせしたくて風魔法の得意なエリックとマリアが相手チームの方へ土埃を吹き飛ばした。相手チームは防御することなく、埃のせいで咳き込んだり目を抑えたりしていた。今のうちに攻撃をしても良かったがそれでは面白くないので、相手チームが立て直すまでしばらくの間静観していた。
「お前ら何をしているんだ! 壁が無くなったんだからさっさと彼奴等を倒せ!」
ステファン先生がSクラス達に叫んでいるが、まだまだ目に入った砂埃が取れないようだ。仕方ないから洗い流してやろう。
「誰か水魔法で洗い流してあげようよ」
「じゃ俺達でやってみるよ」
本来は水魔法の属性を持っていないクラリスとハイーネが手を上げて立候補した。
「じゃ私達が風魔法で飛ばすわね」
こちらも風魔法の属性をもっていないブランジュとネリーが手を上げた。さすがに苦手な属性なので4人とも詠唱をしながら魔法を練っていた。
「いいか! アクアボール!」
「せーの! ウィンド!」
クラリス達が作った水のボールに向けてブランジュ達の風魔法が当たり小さな小粒の水滴が相手チームに降り注いだ。残念ながら水の量が足りずに洗い流す程では無かったので頭からドロドロになってしまった。
「ははは、ちょっと足りないようだね。可愛そうだからちゃんと流してやろうよ」
そういいながら水魔法の得意なティモとディタリーが無詠唱で大きな水玉を頭上に作って相手チームに飛ばすと風魔法の得意なエリックとマリアが相手チームの真上に飛んだ水玉に風魔法をぶつけると雨のように相手チームの上に水が滴り落ちた。ようやく相手チームも土埃を洗い流すことができたようだが、相手チームはこちらがお情けで洗い流した事に気が付かないようだった。
「おい、Fクラスのへっぽこ魔法なんか効かないぞ、むしろ俺らに有利な魔法を使ってくれたようだな。一斉に攻撃して終わらせるぞ!」
Sクラスのリーダーらしい金髪の男の子が号令をかけると全員で詠唱を始めた。たぶん自分たちが出せる最大出力の魔法を使おうとしているのか、結構詠唱に時間がかかる。
「ねぇ、どうする? 今のうちに叩く?」
「それじゃ面白くないし、とりあえず防御の準備だけしておこうよ」
「そうだね」
相手の詠唱の時間を利用してみんながそれぞれで防御の準備を始めた。最初の打ち合わせ通りに自分らの適正属性以外で比較的得意な魔法を準備しているようだ。
「いくぞ! ファイアランス!」
詠唱が終わりSクラス以下Bクラスまでの火魔法が一斉に飛んで来た。それに対してそれぞれの壕からアースウォールだったりアクアウォールやウィンドカッターなどが飛び相手の火魔法を打ち消していく。
「な、何故だ?」
「おい、あいつら違う属性使ってないか?」
「そんな馬鹿なことはないだろ?」
「いや、ティモとは同郷であいつは火と水のダブルで馬鹿にしていたんだが、今あいつが使ったのはウィンドカッターだったぞ」
「私の知り合いのネリーも土属性もっていないのにアースウォール出していた……」
「どういうことだ?」
こちらが苦手な属性で防御していた事に相手チームは混乱しているようだった。
「お疲れ様! 無駄なMP使わせちゃったね」
「大丈夫よ、そこまでは使ってないし、どうせ今からはMP使うこともなさそうだしね」
二人を確認するとデルフィーヌが階段を崩そうとしたが、こっちを向いて提案してきた。
「このままだと、いつまでも進展しないから、この階段はそのままでもいいんじゃない? 階段を上手く使って攻めてくるも良し、その他の戦略で攻めてくるも良しでいいんじゃない?」
それを聞いたティモがデルフィーヌに質問していた。
「その心は?」
「崩すのが面倒……」
「「「はははは」」」
みんな笑っていたが、それもそうかと考え、階段はそのままにしておくことになった。リュシが審判に階段はこのままの状態で初めて構わないと伝えた。
「それでは再開をする始め!」
審判の合図で戦いが始まるが、向こうの方は全然攻めてこない。先ほどの戦いを見てみなしり込みしているようだった。
「さっさと戦え!」
「早くっどうにかしろ!」
またヤジが飛び始めたが今度は今度はこちらの方へもヤジが飛び始めた。
「お前ら壁作って卑怯だぞ!」
「正々堂々戦え!」
金を賭けているから結構怒号にも聞こえる状態だ。このままでは試合も全然進まないのでみんなと相談する。
「どうする?」
「そろそろちゃんと戦う?」
「そうだね、じゃ最初の打ち合わせ通りに自分の特異な属性以外で戦ってみよう!」
「じゃ何か所か隠れる事ができる小さな壁を作ったら、この壁を壊そう」
話が終わるとそれぞれが3人組になって高さ1メートルくらいの隠れる場所を作ると、デルフィーヌが面倒くさそうに壁を一気に崩していった。土埃が上がるが少しでも嫌がらせしたくて風魔法の得意なエリックとマリアが相手チームの方へ土埃を吹き飛ばした。相手チームは防御することなく、埃のせいで咳き込んだり目を抑えたりしていた。今のうちに攻撃をしても良かったがそれでは面白くないので、相手チームが立て直すまでしばらくの間静観していた。
「お前ら何をしているんだ! 壁が無くなったんだからさっさと彼奴等を倒せ!」
ステファン先生がSクラス達に叫んでいるが、まだまだ目に入った砂埃が取れないようだ。仕方ないから洗い流してやろう。
「誰か水魔法で洗い流してあげようよ」
「じゃ俺達でやってみるよ」
本来は水魔法の属性を持っていないクラリスとハイーネが手を上げて立候補した。
「じゃ私達が風魔法で飛ばすわね」
こちらも風魔法の属性をもっていないブランジュとネリーが手を上げた。さすがに苦手な属性なので4人とも詠唱をしながら魔法を練っていた。
「いいか! アクアボール!」
「せーの! ウィンド!」
クラリス達が作った水のボールに向けてブランジュ達の風魔法が当たり小さな小粒の水滴が相手チームに降り注いだ。残念ながら水の量が足りずに洗い流す程では無かったので頭からドロドロになってしまった。
「ははは、ちょっと足りないようだね。可愛そうだからちゃんと流してやろうよ」
そういいながら水魔法の得意なティモとディタリーが無詠唱で大きな水玉を頭上に作って相手チームに飛ばすと風魔法の得意なエリックとマリアが相手チームの真上に飛んだ水玉に風魔法をぶつけると雨のように相手チームの上に水が滴り落ちた。ようやく相手チームも土埃を洗い流すことができたようだが、相手チームはこちらがお情けで洗い流した事に気が付かないようだった。
「おい、Fクラスのへっぽこ魔法なんか効かないぞ、むしろ俺らに有利な魔法を使ってくれたようだな。一斉に攻撃して終わらせるぞ!」
Sクラスのリーダーらしい金髪の男の子が号令をかけると全員で詠唱を始めた。たぶん自分たちが出せる最大出力の魔法を使おうとしているのか、結構詠唱に時間がかかる。
「ねぇ、どうする? 今のうちに叩く?」
「それじゃ面白くないし、とりあえず防御の準備だけしておこうよ」
「そうだね」
相手の詠唱の時間を利用してみんながそれぞれで防御の準備を始めた。最初の打ち合わせ通りに自分らの適正属性以外で比較的得意な魔法を準備しているようだ。
「いくぞ! ファイアランス!」
詠唱が終わりSクラス以下Bクラスまでの火魔法が一斉に飛んで来た。それに対してそれぞれの壕からアースウォールだったりアクアウォールやウィンドカッターなどが飛び相手の火魔法を打ち消していく。
「な、何故だ?」
「おい、あいつら違う属性使ってないか?」
「そんな馬鹿なことはないだろ?」
「いや、ティモとは同郷であいつは火と水のダブルで馬鹿にしていたんだが、今あいつが使ったのはウィンドカッターだったぞ」
「私の知り合いのネリーも土属性もっていないのにアースウォール出していた……」
「どういうことだ?」
こちらが苦手な属性で防御していた事に相手チームは混乱しているようだった。
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