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第3章 将来の目標をみつけるにゃ
すり替えられたエリクサーだにゃ
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俺は井垣の後をつけていくとペットボトルを持ったまま医院長室へ駆け込んだ。
「医院長、取ってきました。後はどうすれば良いですか?」
「ここにあるフラスコに1本を移して、残った1本を半分空になった方に移して水で薄めてくれ」
井垣は言われたとおりに1本をフラスコに移し、残りを希釈して2本のペットボトルにして蓋を閉めた。
「これでいいですか?」
「ふむ……それで良いぞ、あとは検査するくらいの時間をおいて飲ませてやれ。二人の状態をすぐに確認して完治するかどうか確認しろ。もし完治していなくても状況を報告しろ」
「わかりました」
そう言うと2本のペットボトルを持って医院長室から出ていった。
「これがエリクサーですか?」
井垣がそう言うと医院長は怪訝そうな顔で
「エリクサー? なんだそれは?」
「エリクサーって良くゲームで使われる万能薬の事を指すんですよ、どんな病気でも治り下手すると手足が無くなっても再生すると言われている薬です」
「なるほど、そう言われるとエリクサーだな…… 外傷にも効くんだろうか? もう少しサンプルが欲しいがこれは高く売りたいよな?」
「ええ、それの買い手はもう決まっています。あの子達が半分で治れば半分は研究に使えますが、もしも治らなければ2割分くらいしか研究用に取れないかもしれませんね」
「そうだな、まずは報告を待とう」
その会話を聞きながら、このエリクサーをどうするかを考えていた。無効化することも簡単にできるが、これで治す相手がどんな奴かも確認したい。単なる金持ちの老人とかであれば無効化してもいいし、子供だったら……
やっぱり治ってほしいよなぁ……
後で確認してみるしかないなと思いボイスレコーダーを机の裏に貼り付けて病室へ向かった。病室に着くとまりの達はおしゃべりをして笑っていたが、親たちは井垣が戻ってこないのでソワソワしていた。二人の親もなな子や梢が完治したのを知っているし、その完治に関わった水を飲ませてもらえると子供から聞いてそろって待機していたのだった。
トントンとノックの後に井垣が病室へ入ってきた。
「問題なさそうなので、飲んで頂いても構いません。でも何か体調に変化あればすぐに検査しますからね? それが体調が良くなった場合にでも……」
二人は井垣からペットボトルをもらい蓋を開けて一気に飲んだ。
梢が飲んだ時同様に体が少し金色に輝きそして輝きが無くなっていった……
二人はそれぞれ自分の体をパンパンと叩いてみたりしている。
「ねぇちか、どうなの? 良くなった感じする?」
「綾香はどうなの?」
「「わかんなーい」」
そこまでまだ容態が悪くない二人はすぐに実感するほどではないようだが、井垣がさっきの光を見て
「体が発光したように見えましたが、何か効果があったのか? それとも害があったのか? とりあえず簡単な検査をしましょう。二人共いいですね?」
飲む条件で検査を言われていたので、二人も素直に頷いて井垣の後ろを付いて歩いていった。残されたメンバーはまりの親子はニコニコしていたが二人の親はまだ心配そうな顔をしていた。
「大丈夫なの、ママも梢ちゃんもあんなに光って治ったの」
「そうですよ、私は自分のは気が付きませんでしたが、梢ちゃんはあんな感じで治ったから大丈夫ですよ」
「そうだといいんですけど……」
「でも顔色もいいし、本当に治ってたらいいな」
それから1時間程病室で待たされたが二人は井垣と戻ってきた。
「お二人共に病変が全く見えなくなってました…… 信じられない……」
「えっ? どういうことですか?」
「どういうも何も治ってます。簡単な検査では異常が全く見当たりませんでした。そればかりか、ちかさんってお腹辺りにやけどの跡がありましたよね?」
「えぇ、小さい時にアイロンが当たってやけどの跡が残ってしまってますが……」
「それが…… 無くなっています」
「えぇーー」
ちかの母親は周りに人がいるのも関係なしにちかの前をめくった。そこには全く傷跡のないきれいな体があった。
「まじか……」
お母さんらしからぬ言葉を吐き出し絶句していた。
「とにかく今言える事は全くの健康体に見えます。明日にでも精密検査をして問題なければすぐ退院しても大丈夫でしょう」
「「ありがとうございます」」
「いや…… 僕は何もしていないので、もしお礼するならまりのさんですよ」
「「まりのちゃんありがとう」」
ちかと綾香がまりのにお礼を言い、母親もなな子にお礼を言った。
「私はお水を持ってきただけ、このお水は猫神様のおかげなの、だから体がよくなったら猫神社にお参りをしないとだめなの」
「うんうん、退院したらその足でみんなで行ってお参りしましょう。あの神社は猫が沢山いるらしいから、キャットフードの差し入れも持っていきましょう」
ちかの母親が提案すると全員が頷いた。
そんな様子をベッドの下から伺っていたが、二人が完治したのを確認したので、医院長室へ向かおうと思ったら綾香達からまさかのリクエストがあった。
「まりのちゃん、ここには私と同じ病気のお友達がまだ3人いるんだけど、そのお薬ってもうないのかな?」
「うーん、猫神様は葉っぱがあればずっと取れるって言ってたから大丈夫だとおもうの」
「ちかもお友達だから治ってほしいな」
「わかったの、明日の朝採って夕方持ってくるの。ママいいでしょう?」
「そうね、その3人だけ治らないのは可愛そうだし、猫神様にお願いして採りにいきましょう」
あの様子だと、あいつらは今日中にはあの苗を回収して行きそうだけどどうするかな? 最悪は3本予備あるからそれで大丈夫だろう。今日の夜にでもまたまりのの家にお邪魔しよう。
そろそろ医院長室へ行くかな……
「医院長、取ってきました。後はどうすれば良いですか?」
「ここにあるフラスコに1本を移して、残った1本を半分空になった方に移して水で薄めてくれ」
井垣は言われたとおりに1本をフラスコに移し、残りを希釈して2本のペットボトルにして蓋を閉めた。
「これでいいですか?」
「ふむ……それで良いぞ、あとは検査するくらいの時間をおいて飲ませてやれ。二人の状態をすぐに確認して完治するかどうか確認しろ。もし完治していなくても状況を報告しろ」
「わかりました」
そう言うと2本のペットボトルを持って医院長室から出ていった。
「これがエリクサーですか?」
井垣がそう言うと医院長は怪訝そうな顔で
「エリクサー? なんだそれは?」
「エリクサーって良くゲームで使われる万能薬の事を指すんですよ、どんな病気でも治り下手すると手足が無くなっても再生すると言われている薬です」
「なるほど、そう言われるとエリクサーだな…… 外傷にも効くんだろうか? もう少しサンプルが欲しいがこれは高く売りたいよな?」
「ええ、それの買い手はもう決まっています。あの子達が半分で治れば半分は研究に使えますが、もしも治らなければ2割分くらいしか研究用に取れないかもしれませんね」
「そうだな、まずは報告を待とう」
その会話を聞きながら、このエリクサーをどうするかを考えていた。無効化することも簡単にできるが、これで治す相手がどんな奴かも確認したい。単なる金持ちの老人とかであれば無効化してもいいし、子供だったら……
やっぱり治ってほしいよなぁ……
後で確認してみるしかないなと思いボイスレコーダーを机の裏に貼り付けて病室へ向かった。病室に着くとまりの達はおしゃべりをして笑っていたが、親たちは井垣が戻ってこないのでソワソワしていた。二人の親もなな子や梢が完治したのを知っているし、その完治に関わった水を飲ませてもらえると子供から聞いてそろって待機していたのだった。
トントンとノックの後に井垣が病室へ入ってきた。
「問題なさそうなので、飲んで頂いても構いません。でも何か体調に変化あればすぐに検査しますからね? それが体調が良くなった場合にでも……」
二人は井垣からペットボトルをもらい蓋を開けて一気に飲んだ。
梢が飲んだ時同様に体が少し金色に輝きそして輝きが無くなっていった……
二人はそれぞれ自分の体をパンパンと叩いてみたりしている。
「ねぇちか、どうなの? 良くなった感じする?」
「綾香はどうなの?」
「「わかんなーい」」
そこまでまだ容態が悪くない二人はすぐに実感するほどではないようだが、井垣がさっきの光を見て
「体が発光したように見えましたが、何か効果があったのか? それとも害があったのか? とりあえず簡単な検査をしましょう。二人共いいですね?」
飲む条件で検査を言われていたので、二人も素直に頷いて井垣の後ろを付いて歩いていった。残されたメンバーはまりの親子はニコニコしていたが二人の親はまだ心配そうな顔をしていた。
「大丈夫なの、ママも梢ちゃんもあんなに光って治ったの」
「そうですよ、私は自分のは気が付きませんでしたが、梢ちゃんはあんな感じで治ったから大丈夫ですよ」
「そうだといいんですけど……」
「でも顔色もいいし、本当に治ってたらいいな」
それから1時間程病室で待たされたが二人は井垣と戻ってきた。
「お二人共に病変が全く見えなくなってました…… 信じられない……」
「えっ? どういうことですか?」
「どういうも何も治ってます。簡単な検査では異常が全く見当たりませんでした。そればかりか、ちかさんってお腹辺りにやけどの跡がありましたよね?」
「えぇ、小さい時にアイロンが当たってやけどの跡が残ってしまってますが……」
「それが…… 無くなっています」
「えぇーー」
ちかの母親は周りに人がいるのも関係なしにちかの前をめくった。そこには全く傷跡のないきれいな体があった。
「まじか……」
お母さんらしからぬ言葉を吐き出し絶句していた。
「とにかく今言える事は全くの健康体に見えます。明日にでも精密検査をして問題なければすぐ退院しても大丈夫でしょう」
「「ありがとうございます」」
「いや…… 僕は何もしていないので、もしお礼するならまりのさんですよ」
「「まりのちゃんありがとう」」
ちかと綾香がまりのにお礼を言い、母親もなな子にお礼を言った。
「私はお水を持ってきただけ、このお水は猫神様のおかげなの、だから体がよくなったら猫神社にお参りをしないとだめなの」
「うんうん、退院したらその足でみんなで行ってお参りしましょう。あの神社は猫が沢山いるらしいから、キャットフードの差し入れも持っていきましょう」
ちかの母親が提案すると全員が頷いた。
そんな様子をベッドの下から伺っていたが、二人が完治したのを確認したので、医院長室へ向かおうと思ったら綾香達からまさかのリクエストがあった。
「まりのちゃん、ここには私と同じ病気のお友達がまだ3人いるんだけど、そのお薬ってもうないのかな?」
「うーん、猫神様は葉っぱがあればずっと取れるって言ってたから大丈夫だとおもうの」
「ちかもお友達だから治ってほしいな」
「わかったの、明日の朝採って夕方持ってくるの。ママいいでしょう?」
「そうね、その3人だけ治らないのは可愛そうだし、猫神様にお願いして採りにいきましょう」
あの様子だと、あいつらは今日中にはあの苗を回収して行きそうだけどどうするかな? 最悪は3本予備あるからそれで大丈夫だろう。今日の夜にでもまたまりのの家にお邪魔しよう。
そろそろ医院長室へ行くかな……
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