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手と手をあわせて
コボルトの技
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──どうしてこんなことになった?
僕は今、コボルト達の集落の中心、その広場に立っている。手には短めの棍棒。ホブおじさんの棍棒と比べたら子供のおもちゃみたいものだ。
対するは目付きの鋭い灰白の毛並みをなびかせたコボルト。その手にはしっかりとした作りの槍が握られている。どう考えたってこの棍棒とじゃつり合いが取れっこないのは誰が見たってそう思うだろう。
思ってないのは僕の目の前にいる灰白のコボルトと、少し離れた場所でこちらを楽しそうに見つめる3色の長い体毛が立派なコボルトの族長くらいだろう。
「先手は譲ってやろう。何処からでもかかってくるといい」
「・・・じゃあ、降参してもいいですかね・・・冗談です」
半分冗談、半分本気で言ってみたけど、ギロリとした視線だけで『ふざけたことを。いいから早くかかってこい』と、言っているのが分かった。
「そんなこと言われたって、ねぇ・・・?これじゃただの弱いものいじめじゃない?」
「泣き言は聞かん。語るのはその"剣"でだけだ」
精いっぱいか弱いゴブリンアピールをしてみたが、分かってはいたけれどまったく効果はなかった。この人はきっと、ホブおじさんと同じ分類の人だ。『考えるよりも手を動かせ。手を動かしてダメならもうひとつの手も動かせ』みたいな、単純構造の脳ミソをしているのだろう。
そんな相手を言葉で惑わせるのは難しい。罠でも仕掛けられればどうにかできるかもしれないけど、生憎僕にはトラップさんのような能力はない。
コボルトの族長は『共に奴等と戦うだけの力を貴殿が持っているのかを確かめさせて貰いたい』と言っていた。ということは別に勝つ必要はない。なんとか隙をついて一撃でも入れさえすれば認めてくれるかもしれない。問題はどうやってその隙を作るかってこと。
向かい合った相手の爪先から耳の先までじっと見つめる。素人目でもこの人が強いのは分かるけど、隙があるのかないのかなんてどれだけ見たって分かるはずがない。相手がどんな攻撃をしてくるかも分からないのに、戦闘ど素人の僕に隙なんて見つけられるわけがない。
見つけられないのならどうするか──そう。作るしかない。
ピコンッ!
これまで何度も僕に閃きを与えてくれたいつもの明かりが、隙を作り出すためのヒントを僕に照らしてくれる。ふ~ん。なるほどなるほど。ちょっと大変そうだけど、これならどうにかなりそうかな?
あとは、この目の前の相手に隙を作ってもらうだけだ。
「ねぇ、ハスキーさん?だったっけ?」
「・・・なんだ。泣き言は聞かんと言ったぞ」
何度も話しかけてくる僕にちょっとずつ苛立っているようで、声の様子にそれが見てとれる。・・・いい感じじゃない?これなら上手くいきそうだ。
「まぁ聞いてよ。ちょっと提案があるんだけど」
「・・・提案、だと?」
よし、食いついたかな?
「そう。あのさぁ、このまま戦っても誰がどう見たって僕の負けは決まってるようなものでしょ?」
「それは、やらなければ分からん」
「いやいや。そんなこと本当は思ってないでしょ?僕なんかよりホブおじさんと戦いたかったって顔に書いてあるよ」
「・・・む?」
ハスキーさんは空いてる手で自分の顔を撫でる。本心を見抜かれたことに驚いているようだ。
後ろのほうに名前を呼ばれたことで騒ぎだした人がいるみたいだけど、放っておこう。
「どうやったってハスキーさんが勝つのに、普通に戦っても面白くないよね?──そこでさ、提案なんだけど・・・」
「・・・・・・」
返事はないけど完全に興味は引けたようだ。さっきまで横を向いていたふたつの耳が揃って正面を向いている。
「僕へのハンデとして、お互いに一発だけの真剣勝負にしない?」
決して自暴自棄になったわけではない。僕はこの作戦に勝機を見出だした。
「・・・"ハンデ"?というのが何かは知らないが、一発ならなんでも良いというのか?」
「うんいいよ。ハスキーさんの使える一番強い技でも構わないよ。それを当てられたら僕の負け。なんとか躱して反撃できたら僕の勝ち・・・で、どうかな?」
さあ、『うん』と言え。戦闘狂ならこの提案に乗ってこい。
「・・・愚かな。俺の最大最強の技がなんたるかも知らずにそんなことを言うとはな。・・・いいだろう。その提案に乗ってやろう。後から後悔しても知らんぞ」
「もちろんっ。僕が負けたらゴブリン全員、コボルトの小間使いにしてくれて構わないよ」
また後ろのほうが騒がしいけど気にしない。大丈夫。僕が勝つから・・・きっとね?
ハスキーさんはグルグルと槍を振り回すと、柄を脇に抱え身体を低く屈める。槍使いのコボルトが使う技は3つ。この体勢は僕が狙っていたあの技で間違いないだろう。
あとは上手くいくことを願う──
「・・・いくぞっ『獣皇咆哮突っ!』
ハスキーさんがカッコよく技名を叫ぶと同時に、耳が壊れてしまいそうなほどの咆哮をあげる。その叫びは相手の身体を硬直させる。そのまま地面すれすれまで身体を低くすると、獣人特有の強靭な脚力を使って飛び出すように槍を突き出し突進をしてきた。
そのままくらったら僕の身体にはきっと大きな風穴が開いてしまうだろう。さらには勢いよく吹き飛ばされて地面を転がり、それはもう悲惨な結末が想像できる。
でも、残念ながら僕には分かっていた。
技名を叫んだと同時に耳をふさぐ。少し足が痺れたがこれくらいなら硬直せずに動ける。すぐさま横へと転がり、ハスキーさんの直線上から外れる。ハスキーさんはすでに突進を始めている。
この『獣皇咆哮突』というなんとも胸踊る名前の技は、前方一定距離の敵を突進によって吹き飛ばす技。その早さと威力は食らわなくても十分に伝わってくるが、くるのが分かってさえいれば全然怖くもなんともない。横に避ければいいだけだから。
「──なっ!?か、躱しただとっ!」
あとは簡単。ハスキーさんの後ろを追いかけて、技が止まり反動で硬直しているところを殴れば──はい、おしまい。
「ぐっ・・・」
「ふふーん。僕の勝ちだね」
ハスキーさんは悔しそうに、でも何が起こったか分からない顔で後ろを振り向いた。
「──そこまで。この勝負、ゴブリンのシダ殿の勝ちとする」
コボルト族長による勝者の宣言が夜空に響いた──
僕は今、コボルト達の集落の中心、その広場に立っている。手には短めの棍棒。ホブおじさんの棍棒と比べたら子供のおもちゃみたいものだ。
対するは目付きの鋭い灰白の毛並みをなびかせたコボルト。その手にはしっかりとした作りの槍が握られている。どう考えたってこの棍棒とじゃつり合いが取れっこないのは誰が見たってそう思うだろう。
思ってないのは僕の目の前にいる灰白のコボルトと、少し離れた場所でこちらを楽しそうに見つめる3色の長い体毛が立派なコボルトの族長くらいだろう。
「先手は譲ってやろう。何処からでもかかってくるといい」
「・・・じゃあ、降参してもいいですかね・・・冗談です」
半分冗談、半分本気で言ってみたけど、ギロリとした視線だけで『ふざけたことを。いいから早くかかってこい』と、言っているのが分かった。
「そんなこと言われたって、ねぇ・・・?これじゃただの弱いものいじめじゃない?」
「泣き言は聞かん。語るのはその"剣"でだけだ」
精いっぱいか弱いゴブリンアピールをしてみたが、分かってはいたけれどまったく効果はなかった。この人はきっと、ホブおじさんと同じ分類の人だ。『考えるよりも手を動かせ。手を動かしてダメならもうひとつの手も動かせ』みたいな、単純構造の脳ミソをしているのだろう。
そんな相手を言葉で惑わせるのは難しい。罠でも仕掛けられればどうにかできるかもしれないけど、生憎僕にはトラップさんのような能力はない。
コボルトの族長は『共に奴等と戦うだけの力を貴殿が持っているのかを確かめさせて貰いたい』と言っていた。ということは別に勝つ必要はない。なんとか隙をついて一撃でも入れさえすれば認めてくれるかもしれない。問題はどうやってその隙を作るかってこと。
向かい合った相手の爪先から耳の先までじっと見つめる。素人目でもこの人が強いのは分かるけど、隙があるのかないのかなんてどれだけ見たって分かるはずがない。相手がどんな攻撃をしてくるかも分からないのに、戦闘ど素人の僕に隙なんて見つけられるわけがない。
見つけられないのならどうするか──そう。作るしかない。
ピコンッ!
これまで何度も僕に閃きを与えてくれたいつもの明かりが、隙を作り出すためのヒントを僕に照らしてくれる。ふ~ん。なるほどなるほど。ちょっと大変そうだけど、これならどうにかなりそうかな?
あとは、この目の前の相手に隙を作ってもらうだけだ。
「ねぇ、ハスキーさん?だったっけ?」
「・・・なんだ。泣き言は聞かんと言ったぞ」
何度も話しかけてくる僕にちょっとずつ苛立っているようで、声の様子にそれが見てとれる。・・・いい感じじゃない?これなら上手くいきそうだ。
「まぁ聞いてよ。ちょっと提案があるんだけど」
「・・・提案、だと?」
よし、食いついたかな?
「そう。あのさぁ、このまま戦っても誰がどう見たって僕の負けは決まってるようなものでしょ?」
「それは、やらなければ分からん」
「いやいや。そんなこと本当は思ってないでしょ?僕なんかよりホブおじさんと戦いたかったって顔に書いてあるよ」
「・・・む?」
ハスキーさんは空いてる手で自分の顔を撫でる。本心を見抜かれたことに驚いているようだ。
後ろのほうに名前を呼ばれたことで騒ぎだした人がいるみたいだけど、放っておこう。
「どうやったってハスキーさんが勝つのに、普通に戦っても面白くないよね?──そこでさ、提案なんだけど・・・」
「・・・・・・」
返事はないけど完全に興味は引けたようだ。さっきまで横を向いていたふたつの耳が揃って正面を向いている。
「僕へのハンデとして、お互いに一発だけの真剣勝負にしない?」
決して自暴自棄になったわけではない。僕はこの作戦に勝機を見出だした。
「・・・"ハンデ"?というのが何かは知らないが、一発ならなんでも良いというのか?」
「うんいいよ。ハスキーさんの使える一番強い技でも構わないよ。それを当てられたら僕の負け。なんとか躱して反撃できたら僕の勝ち・・・で、どうかな?」
さあ、『うん』と言え。戦闘狂ならこの提案に乗ってこい。
「・・・愚かな。俺の最大最強の技がなんたるかも知らずにそんなことを言うとはな。・・・いいだろう。その提案に乗ってやろう。後から後悔しても知らんぞ」
「もちろんっ。僕が負けたらゴブリン全員、コボルトの小間使いにしてくれて構わないよ」
また後ろのほうが騒がしいけど気にしない。大丈夫。僕が勝つから・・・きっとね?
ハスキーさんはグルグルと槍を振り回すと、柄を脇に抱え身体を低く屈める。槍使いのコボルトが使う技は3つ。この体勢は僕が狙っていたあの技で間違いないだろう。
あとは上手くいくことを願う──
「・・・いくぞっ『獣皇咆哮突っ!』
ハスキーさんがカッコよく技名を叫ぶと同時に、耳が壊れてしまいそうなほどの咆哮をあげる。その叫びは相手の身体を硬直させる。そのまま地面すれすれまで身体を低くすると、獣人特有の強靭な脚力を使って飛び出すように槍を突き出し突進をしてきた。
そのままくらったら僕の身体にはきっと大きな風穴が開いてしまうだろう。さらには勢いよく吹き飛ばされて地面を転がり、それはもう悲惨な結末が想像できる。
でも、残念ながら僕には分かっていた。
技名を叫んだと同時に耳をふさぐ。少し足が痺れたがこれくらいなら硬直せずに動ける。すぐさま横へと転がり、ハスキーさんの直線上から外れる。ハスキーさんはすでに突進を始めている。
この『獣皇咆哮突』というなんとも胸踊る名前の技は、前方一定距離の敵を突進によって吹き飛ばす技。その早さと威力は食らわなくても十分に伝わってくるが、くるのが分かってさえいれば全然怖くもなんともない。横に避ければいいだけだから。
「──なっ!?か、躱しただとっ!」
あとは簡単。ハスキーさんの後ろを追いかけて、技が止まり反動で硬直しているところを殴れば──はい、おしまい。
「ぐっ・・・」
「ふふーん。僕の勝ちだね」
ハスキーさんは悔しそうに、でも何が起こったか分からない顔で後ろを振り向いた。
「──そこまで。この勝負、ゴブリンのシダ殿の勝ちとする」
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