29 / 91
火の竜の王との邂逅
出発
しおりを挟む
#フェンス
火竜の峰へ向かう日となった。
早朝に炭鉱街への街道に繋がる南門前に集合する。
メンバーは儂の他に、騎士団から二人、魔結晶の選定を行う要員として王立魔道院から魔法使いが一人、王都守護隊から志願者を二人の計6人である。
騎士団の二人は初級の治癒魔法を使えるそうで回復要員も兼ねている。魔道院の魔法使いは山登りに不安が募る如何にも研究者といった風貌だ。大丈夫だろうか・・・。
守護隊からは2番隊隊長のアベルと3番隊副隊長のジョルジュ。なんでも各隊の隊長副隊長の6人で誰が行くかを賭けて勝負したらしい。勝負の内容は飲み比べだそうだ。誰が言い出したかは知らないが任務の重要性を理解しているのか?戻ったら訓練量を倍にして気合いの入れ直しだな。
アベルはスピードを活かして戦う軽戦士。ジョルジュは3番隊隊長のゴードンと同じく弓使いである。
まずまずバランスの取れた編成だとは思うが少し魔法要素が少ないか。
まぁ火竜の討伐が目的ではない。問題はないだろう。
そして見送りの面々が横一列に並んでいる。
まずは国王であるフリオニール。その背後には護衛の若い騎士が二人。よく儂の屋敷に来るときに連れてくる二人だな。その隣にマリアとユリア、それにヒルダも来ている。
「フェンス。お前なら何も心配はないが皆を宜しく頼む」
「ああ。任せておけ。フリオニールこそ俺が留守の間、街のことは頼むぞ」
魔結晶を手に入れて戻るまで5日程だろう。あれだけの規模での襲撃を防いだので、魔人達もすぐには仕掛けては来ないと思うが絶対ではない。留守の間は騎士団と魔法ギルド員、マリア経由で神殿騎士団にも王都の防衛をお願いをしてある。守護隊の指揮もカインとゴードンがいれば大丈夫だろう。
「マリアも宜しく頼む」
「ええ。留守のことは心配なく。アナタは安心して任務を遂行してきてください」
そもそもマリアがいれば大群でもない限り心配などまったくないと言っていい。マリアの使う聖結界に囚われれば魔王かその側近クラスの魔人でもなければゴブリン並に弱体化するからな。
魔人に産まれなくて良かったと心から思う。
「おじいちゃん、いってらっしゃい。ホントはあたしも行きたいけど・・・」
「フェンスさん。お気をつけて」
「ああ、行ってくるよ。ヒルダ、ユリアを宜しく頼む」
「は、はいっ!」
「ユリアは儂が留守の間も早朝の鍛練とヒルダ先生の授業を真面目にやるようにな。帰ったら冒険者登録に行こうか」
「うん!」
火竜の峰は文字通り火竜の住む山。ユリアには色々と経験を積ませるつもりだが流石に今回はまだ早い。戻ったら冒険者登録を済ませ近隣のゴブリン退治辺りから始めるとしよう。
見送りの面々に挨拶を済ませ二頭引きの大型馬車に乗り込む。帰りには大きな魔結晶を載せるため余裕があるものを用意してもらっている。6人で乗り込んでもかなり余裕だ。これは快適な旅になりそうだ。
徐々に手を振るユリアが見えなくなる。大人しく留守番をしてくれるようだ。一緒に行きたいと言ったのを強く否定したときは、昼も摂らずに部屋に籠り言い過ぎたかとも思ったが、外出して戻ってからはやけに機嫌が良かった。出発の際にごねるかと危惧していたがそれもなく笑顔で見送りをしてくれている。
フリオニールも「久々に共闘と行こうか!」などと狂言を吐いていたがマリアの一睨によって発言を撤回していた。 王の権限で同行者としてねじ込んでくるかとも思ったが、こちらも大人しく見送りをしていた。
どちらとも若干態度が怪しかったが流石に単独行動まではしないだろう。
既にもう王都は見えなくなり進行方向遠くに炭鉱街がある岩山が朧気に見える。ハリルの散歩や守護隊の訓練等で王都の外にも出ていたし、ごく稀にフリオニールの依頼で隣街やこれから向かう炭鉱街などにも出向いていたが、こうやってパーティを組んでの遠出はあの旅以来になる。
年甲斐もなく少し弾む気持ちを周りに気付かれないよう抑える。同乗の面々はどうだろうか。何気なく馬車内を見渡してみると何故か全員少年の様な目で儂を見ていた。まさか気付かれたか?
「な、なんだ?儂はお、落ち着いてるぞ。確かにこうやって外に出るのはかなり久しぶりだが、儂も一応は冒険者だっからな・・・」
「総隊長?どうしました?具合でも?」
「い、いや!どこも悪くはない」
気づかれては・・・いないようだな。
「そうですか。しかし、今回こうして同行出来るのがとても光栄です!普段から総隊長の武技や指揮の素晴らしさには感服するばかりですが、いつもと違う冒険者としての総隊長のお姿を間近で見れるとは・・・。感無量です!」
隣に座っていたアベルがぐっと身を寄せてくる。目には涙まで浮かべている。まぁ確かに守護隊の面々とこういった機会はないからな。
「総隊長は弓の腕も素晴らしいとゴードン隊長から聞きました。もし機会があれば拝見させて頂ければと思います」
アベルの背後からはジョルジュ。3番隊は隊長のゴードンが弓の名手なこともあり弓使いの割合が多い。訓練の際に儂が弓を射ることもあるがジョルジュは入隊してまだ三ヶ月程と浅く、見せたことはなかったか?
しかし、隊長の人選は儂がしているが隊内の役職や役割は各隊の長に任せている。たった三ヶ月で副隊長に任命された実力を考えると儂などよりも弓の腕は上なのでは?と思うが。
「フ、フェンス殿!改めてご挨拶を。第3騎士団第7小隊所属ロディと申します」
「同じくルークです。魔王討伐の伝説の英雄の戦いを学ばせて頂きたいと思っております」
儂の正面に座る騎士団の二人が会話の流れに乗って話しかけてくる。二人とも少し緊張した顔付きしている。
「ああ。宜しく頼む。だが、儂から学ぶことなどないだろう?君達の近くにはより英雄たる勇者王がいるではないか」
「いえ!勿論陛下は王としても戦士としても素晴らしいお方ではありますが、フェンス殿もまごうことなき英雄のおひとり!我らが学ぶことが尽きることなどありません」
「そ、そうか。まぁあまり気負わずにな」
なかなかに熱い志しを持った二人のようだ。騎士団にはこういった考えのものが多いのだろうか……。滅多に城へ行くことはないが騎士団の詰所などにはあまり近付かないようにしておこう。とても疲れそうだ。
その隣、静かにだが分厚い眼鏡越しの視線をしっかりと儂に向けている魔道院の魔法使いに目をやる。
「君も宜しく頼むよ。ええと、名前はなんといっただろうか・・・」
儂がそう尋ねると魔法使いの口元がニタッと笑う。
「ル、ルーテと申します。こちらこそ、よ、宜しくお願い致します。フェンス様っ」
「さ、様っ?!」
「ええ♪モデル──い、いえっ!英雄のお一方、そう呼ばせて頂くのが当然かと・・・」
ん?何かおかしなことを言わなかったか。
「い、いや。そんなに大層なものではないから自然にしてくれないか。くすぐったいというかなんというか・・・」
儂のことをそう呼ぶものはほとんどいない。家族と昔からの仲間に知りあい、後は守護隊の面々くらいとしか普段は接しない。皆互いに気の知れた仲であるため気安いのもあるだろうが、儂が落ち着かないのでそうお願いをしている。
「分かりました。では自然に呼ばせて頂きます。フェンス様」
「は、ははっ・・・」
身体つきが細いとは思っていたが女性だったか。眼鏡とやたらサイズの大きいローブのせいもあって気づかなかったな。王立魔道院の代表であるため実力は問題ないだろうが、なかなか変わった人物のようだ。
「フェンス様のご活躍をぜひとも取材──い、いえっ!拝見させて頂きたいと思っております」
また何かおかしなことを言った気がしたがあまり気にしないようにしておこう。
さて、炭鉱街への到着は夜。一泊して翌朝に火竜の峰の麓にある村まで馬車で移動し、そこからは徒歩になる。
休めるうちに休んでおくとしよう──
火竜の峰へ向かう日となった。
早朝に炭鉱街への街道に繋がる南門前に集合する。
メンバーは儂の他に、騎士団から二人、魔結晶の選定を行う要員として王立魔道院から魔法使いが一人、王都守護隊から志願者を二人の計6人である。
騎士団の二人は初級の治癒魔法を使えるそうで回復要員も兼ねている。魔道院の魔法使いは山登りに不安が募る如何にも研究者といった風貌だ。大丈夫だろうか・・・。
守護隊からは2番隊隊長のアベルと3番隊副隊長のジョルジュ。なんでも各隊の隊長副隊長の6人で誰が行くかを賭けて勝負したらしい。勝負の内容は飲み比べだそうだ。誰が言い出したかは知らないが任務の重要性を理解しているのか?戻ったら訓練量を倍にして気合いの入れ直しだな。
アベルはスピードを活かして戦う軽戦士。ジョルジュは3番隊隊長のゴードンと同じく弓使いである。
まずまずバランスの取れた編成だとは思うが少し魔法要素が少ないか。
まぁ火竜の討伐が目的ではない。問題はないだろう。
そして見送りの面々が横一列に並んでいる。
まずは国王であるフリオニール。その背後には護衛の若い騎士が二人。よく儂の屋敷に来るときに連れてくる二人だな。その隣にマリアとユリア、それにヒルダも来ている。
「フェンス。お前なら何も心配はないが皆を宜しく頼む」
「ああ。任せておけ。フリオニールこそ俺が留守の間、街のことは頼むぞ」
魔結晶を手に入れて戻るまで5日程だろう。あれだけの規模での襲撃を防いだので、魔人達もすぐには仕掛けては来ないと思うが絶対ではない。留守の間は騎士団と魔法ギルド員、マリア経由で神殿騎士団にも王都の防衛をお願いをしてある。守護隊の指揮もカインとゴードンがいれば大丈夫だろう。
「マリアも宜しく頼む」
「ええ。留守のことは心配なく。アナタは安心して任務を遂行してきてください」
そもそもマリアがいれば大群でもない限り心配などまったくないと言っていい。マリアの使う聖結界に囚われれば魔王かその側近クラスの魔人でもなければゴブリン並に弱体化するからな。
魔人に産まれなくて良かったと心から思う。
「おじいちゃん、いってらっしゃい。ホントはあたしも行きたいけど・・・」
「フェンスさん。お気をつけて」
「ああ、行ってくるよ。ヒルダ、ユリアを宜しく頼む」
「は、はいっ!」
「ユリアは儂が留守の間も早朝の鍛練とヒルダ先生の授業を真面目にやるようにな。帰ったら冒険者登録に行こうか」
「うん!」
火竜の峰は文字通り火竜の住む山。ユリアには色々と経験を積ませるつもりだが流石に今回はまだ早い。戻ったら冒険者登録を済ませ近隣のゴブリン退治辺りから始めるとしよう。
見送りの面々に挨拶を済ませ二頭引きの大型馬車に乗り込む。帰りには大きな魔結晶を載せるため余裕があるものを用意してもらっている。6人で乗り込んでもかなり余裕だ。これは快適な旅になりそうだ。
徐々に手を振るユリアが見えなくなる。大人しく留守番をしてくれるようだ。一緒に行きたいと言ったのを強く否定したときは、昼も摂らずに部屋に籠り言い過ぎたかとも思ったが、外出して戻ってからはやけに機嫌が良かった。出発の際にごねるかと危惧していたがそれもなく笑顔で見送りをしてくれている。
フリオニールも「久々に共闘と行こうか!」などと狂言を吐いていたがマリアの一睨によって発言を撤回していた。 王の権限で同行者としてねじ込んでくるかとも思ったが、こちらも大人しく見送りをしていた。
どちらとも若干態度が怪しかったが流石に単独行動まではしないだろう。
既にもう王都は見えなくなり進行方向遠くに炭鉱街がある岩山が朧気に見える。ハリルの散歩や守護隊の訓練等で王都の外にも出ていたし、ごく稀にフリオニールの依頼で隣街やこれから向かう炭鉱街などにも出向いていたが、こうやってパーティを組んでの遠出はあの旅以来になる。
年甲斐もなく少し弾む気持ちを周りに気付かれないよう抑える。同乗の面々はどうだろうか。何気なく馬車内を見渡してみると何故か全員少年の様な目で儂を見ていた。まさか気付かれたか?
「な、なんだ?儂はお、落ち着いてるぞ。確かにこうやって外に出るのはかなり久しぶりだが、儂も一応は冒険者だっからな・・・」
「総隊長?どうしました?具合でも?」
「い、いや!どこも悪くはない」
気づかれては・・・いないようだな。
「そうですか。しかし、今回こうして同行出来るのがとても光栄です!普段から総隊長の武技や指揮の素晴らしさには感服するばかりですが、いつもと違う冒険者としての総隊長のお姿を間近で見れるとは・・・。感無量です!」
隣に座っていたアベルがぐっと身を寄せてくる。目には涙まで浮かべている。まぁ確かに守護隊の面々とこういった機会はないからな。
「総隊長は弓の腕も素晴らしいとゴードン隊長から聞きました。もし機会があれば拝見させて頂ければと思います」
アベルの背後からはジョルジュ。3番隊は隊長のゴードンが弓の名手なこともあり弓使いの割合が多い。訓練の際に儂が弓を射ることもあるがジョルジュは入隊してまだ三ヶ月程と浅く、見せたことはなかったか?
しかし、隊長の人選は儂がしているが隊内の役職や役割は各隊の長に任せている。たった三ヶ月で副隊長に任命された実力を考えると儂などよりも弓の腕は上なのでは?と思うが。
「フ、フェンス殿!改めてご挨拶を。第3騎士団第7小隊所属ロディと申します」
「同じくルークです。魔王討伐の伝説の英雄の戦いを学ばせて頂きたいと思っております」
儂の正面に座る騎士団の二人が会話の流れに乗って話しかけてくる。二人とも少し緊張した顔付きしている。
「ああ。宜しく頼む。だが、儂から学ぶことなどないだろう?君達の近くにはより英雄たる勇者王がいるではないか」
「いえ!勿論陛下は王としても戦士としても素晴らしいお方ではありますが、フェンス殿もまごうことなき英雄のおひとり!我らが学ぶことが尽きることなどありません」
「そ、そうか。まぁあまり気負わずにな」
なかなかに熱い志しを持った二人のようだ。騎士団にはこういった考えのものが多いのだろうか……。滅多に城へ行くことはないが騎士団の詰所などにはあまり近付かないようにしておこう。とても疲れそうだ。
その隣、静かにだが分厚い眼鏡越しの視線をしっかりと儂に向けている魔道院の魔法使いに目をやる。
「君も宜しく頼むよ。ええと、名前はなんといっただろうか・・・」
儂がそう尋ねると魔法使いの口元がニタッと笑う。
「ル、ルーテと申します。こちらこそ、よ、宜しくお願い致します。フェンス様っ」
「さ、様っ?!」
「ええ♪モデル──い、いえっ!英雄のお一方、そう呼ばせて頂くのが当然かと・・・」
ん?何かおかしなことを言わなかったか。
「い、いや。そんなに大層なものではないから自然にしてくれないか。くすぐったいというかなんというか・・・」
儂のことをそう呼ぶものはほとんどいない。家族と昔からの仲間に知りあい、後は守護隊の面々くらいとしか普段は接しない。皆互いに気の知れた仲であるため気安いのもあるだろうが、儂が落ち着かないのでそうお願いをしている。
「分かりました。では自然に呼ばせて頂きます。フェンス様」
「は、ははっ・・・」
身体つきが細いとは思っていたが女性だったか。眼鏡とやたらサイズの大きいローブのせいもあって気づかなかったな。王立魔道院の代表であるため実力は問題ないだろうが、なかなか変わった人物のようだ。
「フェンス様のご活躍をぜひとも取材──い、いえっ!拝見させて頂きたいと思っております」
また何かおかしなことを言った気がしたがあまり気にしないようにしておこう。
さて、炭鉱街への到着は夜。一泊して翌朝に火竜の峰の麓にある村まで馬車で移動し、そこからは徒歩になる。
休めるうちに休んでおくとしよう──
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる