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第十三幕 転生歌姫と生命神の祈り
第十三幕 14 『認定式』
しおりを挟む「いや、凄い人出だったよ……結局、大がかりな式になっちゃいそうだね」
裏口からギルドに入れてもらって、そのまま人目につかないように応接室に通されて一息ついたところだ。
「なんと言っても、もともとのカティア様の人気に加えて、久しく無かったSランク冒険者の誕生ですので……」
部屋まで案内してくれたスーリャさんが言う。
そう言われると、まぁそう言うものか……と思えてくる。
「式典の内容自体はカティア様の意向もあって比較的簡素なものなのですが。とは言っても、国王陛下ご夫妻も来られますし、ある程度は体裁を整えないと……ですので」
「ま、地味に……って言うのは土台無理な話ですよ」
「ケイトリンの言う通りですね。王都民は祭り好きなところがありますし……」
確かにSランク認定の冒険者と言うのは、歴史を振り返ってみてもそれほど多く無く、錚々たる英雄たちの名前が並んでいる。
私もその中に名を連ねる事になると言うのが、いまいち実感がわかないけど……新たなSランク冒険者の誕生の瞬間を一目見ようというのは理解できるよ。
それに、王都民が祭り好きと言うのも同意だ。
「それでは、ごゆっくりどうぞ。後ほど担当の者が認定式の流れについて説明に伺いますね」
「はい、お願いします」
そうして、部屋で暫く寛いでいると、スーリャさんとは別のギルド職員がやって来て説明をしてくれた。
そして、認定式の時間となる。
会場となるのは、ギルド前の広場に設営された特設ステージだ。
元々はギルドの中で行われる予定だったところ、多くの観客が予想されたため変更されたらしい。
ギルドの正面入口を出て直ぐのところに特設ステージが作られて、そこで式が執り行われる。
そして、ステージを囲むように関係者席が設けられ、さらに数メートルほど距離を取ったところにロープが張られ、一般の観客が取り囲むようになってる。
関係者席の一部は貴賓席となってるらしく、父様母様がそこにいた。
一般の観客たちの中に、父さんを始めとしたエーデルワイスの面々、テオにミーティア、シェラさん、レティたち学園の友人の姿も確認できた。
……みんな見に来てくれたんだ。
『お集まりの皆様、お待たせ致しました。ただ今より、Sランク認定式を開催致します』
オオーーーーッッッ!!!
会場にアナウンスの声が響くと、観客から大きな歓声が上がった。
大分盛り上がってるね~。
『先ずは当ギルドのギルド長、アイザックよりご挨拶申し上げます』
そして、ステージに上がったアイザックさんが挨拶を始める。
『皆様、本日はSランク認定式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。これだけ多くの人々に注目されているのは、カティア様の功績が如何に素晴らしく、また多くの民に愛されているということを如実に物語っているものと思います』
ちょ、ちょっと持ち上げ過ぎでむず痒い感じが……
『日頃より我々ギルドはギルド員の皆様の日頃の活動によって支えられることで、地域貢献を行うことができているのです。この場を借りて御礼申し上げます。特に、カティア様のご活躍については皆様も『星光の歌姫』の二つ名とともに聞き及んでることでありましょう』
皆聞き及んでる……そうですか。
まぁ、もう諦めてるけど。
『その名が初めて歴史に刻まれた、ブレゼンタムの魔軍襲来におけるご活躍。そして、その後もレーヴェラントの魔軍襲来でも大きな役割を果たされた。更に、先の王都騒乱において、カティア様のご活躍無くしては勝利は有りえなかった事でしょう!』
何れの戦いも、多くの人が力を合わせたから勝利できた……とは思ってるけど。
でも、その中でも大きな役割を果たすことができた、とも。
『そのご活躍は、かつてSランクに認定された英雄たちにも決して劣るものではないと、我々ギルドは判断しました。よって、ここにSランク認定の式典を執り行う運びとなった訳であります』
そこで再び大きな歓声が、上がった。
そして、このタイミングで係の人からステージに上がるよう促される。
ステージに上がって周りを見渡すと、広場中に押しかけた人、人、人……
歌姫として舞台に立つのとはまた違う緊張感があるよ。
カティアさまーーーっっ!!!
おめでとうございます!!!
私がステージに立つと、更なる歓声が上がる。
私はそれに応えて笑顔で手を振った。
そして、しばらく観客の声援に応えてから、私はゆっくりとアイザックさんに近付く。
彼が手を上げると、少しずつ会場は静かになっていった。
その様子を見計らってから、彼は私の方に向き直って……
『カティア=カリーネ=イスパル殿。我ら請負人相互扶助組合は、あなた様のこれまでの数々の功績を称え、ここにギルドにおける真の最高位……Sランクに認定するものである』
そう宣言してから、虹色に輝くギルド証を渡してくるので両手で恭しく受け取った。
そして、この日一番の歓声が上がった。
こうして、私は正式にSランク冒険者として認定されるのであった。
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