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第十四幕 転生歌姫と繋がる運命の輪
第十四幕 20 『戦勝祝3』
しおりを挟む「ご歓談中、失礼します。皆様お揃いで……私もお話に加わってよろしいですか?」
「私もご一緒に」
「あの……私も……」
ウィラー王家の方々と話をしていると、更に声がかかる。
やって来たのは……
「イスファハン王子、良いんですか?折角、両手に花なのに」
イスファハン王子とジークリンデ王女、そしてステラである。
両手に花……と言うか、ジークリンデ王女は相変わらず男装してるのだけど。
「いや、せっかく英雄達が集まっているのだから……と思ってね」
「それを言うのならば、そなた達もだな。見てみるが良い、皆がこちらを注目しておるわ」
メルド陛下が言う通り、今回の戦いにおける功労者が一堂に会する場面には会場中から注目が集まっている。
「まぁ、力は尽くしましたが、私は英雄と言うほどではないですね。大将倒したカティア殿や、エメリナ様、メリアドール様と比べれば……」
「何を言われるか。我が軍の兵たちを鼓舞して獅子奮迅の活躍だったと聞いておるぞ」
「そうだよ!リンデお姉ちゃんもそうだし、ステラの支援攻撃も!兵士の皆も!皆が勝利に貢献してくれたよ!」
メリエルちゃんが力説する声が会場に響く。
それを聞いて嬉しそうに頷いてる人達は、きっと戦いに参加した騎士や兵たちなのだろう。
自分達が仕える王族からそう言われるのは嬉しいだろうね。
メリエルちゃんの言葉は本心からのものだと分かるから尚更だ。
「あぁ、そうだな。皆が英雄だ。もちろん、メリエルちゃんもな」
「おお、あれは凄かったな……まさかあのような形で精霊樹の力を引き出すとは。妹のように思っていたメリエルがあんなにも成長して……私は嬉しいよ。なあ、メリエナ」
「ええ、本当に」
「えへへ~……もっと褒めて」
得意げに胸を張るメリエルちゃん。
カワユス。
「そうだ……イスファハン王子、ジークリンデ王女。私達は明日には帰国しようと思うのですが……」
予め伝えてはいたけど。
念のための二人に確認しておく。
「ああ、俺も飛竜籠に同乗させてもらえると助かる。レーヴェラントに展開してるウチの部隊に戻らなければ……な」
「私はこのままデルフィアに戻る。デルフィアはデルフィアで、国境に軍を展開しているので、そちらに合流する」
と言う事だ。
明日は先ずエメリナ大神殿にお参りしてから、飛竜籠でアクサレナに向けて出発だ。
ジークリンデ王女が抜けて、ルシェーラとシフィルが加わる形だね。
ちなみに、二人は今回の戦勝祝いには参加してない。
『何も働いてないのにパーティーだけ参加するなんて出来ませんわ』だって。
気にしなくても良いとは思うけど、確かに参加はしづらいか……
「テオフィルス殿とはもう少し手合わせしたかったがな」
「あ~、確かにな」
「あ、三人で手合わせしてたんでしたっけ?どうだったの?」
私も参加したかったけど、色々やることがあったからね。
対戦成績が気になったのでテオに聞いてみる。
「三人とも殆ど互角だったぞ」
「いやいや、全勝のやつに言われてもなぁ……」
「全くだね。私とイスファハン殿は一勝一敗で互角だったが。いつかまた再戦して、今度こそは一本取りたいところだ」
「今度は私も参戦します!」
こんな面白そうな手合わせは逃せないからね!
テオは苦笑してるけどさ。
さて、そんなこんなでパーティーを楽しんでいく。
リナ姉さんとメリアさんは、皆に囲まれて話をしながらも、しっかり料理に舌鼓を打ち満足そうにしている。
私とテオも、ウィラーの貴族たちや将校たちと交流する。
顔繋ぎは王族としても大切だからね。
そして宴も酣。
夜は更け、明日はウィラー王国で過ごす最後の日となる。
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