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すぐ隣には大好きなジークヴァルトがいる。
そう思うとオリヴィアの心は昂ぶり、そして二ヶ月ぶりということも相まって緊張から体が強ばっていく。
もしかしたら表情にもそれが現れているのかもしれないと思うと、オリヴィアはそわそわとしてしまう。
(どうしよう……落ち着かないと! だけど、隣にはジーク様がいる。ずっと会いたかったのだから、落ち着くなんて無理だわ!)
心の中でオリヴィアは一人で葛藤していた。
そんな時「リヴィ」とジークヴァルトに名前を呼ばれ、オリヴィアはビクッと体を震わせる。
「どうした? 随分と驚いている様子だな」
「いえ、なんでもありませんわ。それよりも、先程のお話を聞かせてください」
「ああ、そうだったな。勿論、リヴィには全て話すよ」
「お願いします」
オリヴィアはなんとか冷静を装い、いつもの落ち着いた口調で話を続けた。
しかし彼女の鼓動は未だに速い速度で鳴り響いている。
「まず彼女、リーゼル・テレーゼ嬢についての話から始めようか」
「今は『リーゼ』と、お呼びにならないのですか?」
オリヴィアがしれっと言ってのけると、ジークヴァルトは困ったように苦笑した。
「もしかして、怒っているのか?」
「いえ、そんなことはございません。ただ、私の知らない間に何があったのか少し気になっただけです」
「絶対に怒っているよな」
「…………」
オリヴィアは否定はしなかった。
実際、不満を感じていることは事実であったし、そのことをオリヴィアだけが知らないのは面白くなかった。
表情を隠しているはずなのに、ジークヴァルトはオリヴィアの心を読み解くように答えた。
「彼女に対して特別な感情は持っていない。ただ……」
「ただ?」
「リーゼル嬢は国が認めた聖女だから、無碍には扱えない」
「聖、女……? リーゼル様が?」
ジークヴァルトの言葉を聞いて、オリヴィアは目を丸くさせた。
聖女の話は聞いたことがあるが、この時代には存在していないものだと思っていた。
聖女が現れる時は、何らかの災難が訪れることを示唆している。
「ああ、そうだ。リヴィが王都を離れた直後に判明して、今や王宮は大騒ぎだ。リヴィの王妃教育も出来る状態にないほどに、混乱している」
「それってこれから訪れるかも知れない災難を案じて?」
「その通りだ。王都周辺の強化を増したり、魔物の動きにも敏感になっている」
「わたし……そんなこと全然知らなかった」
「当然だ。リヴィにはこの件は伝えないようにと、公爵に口止めさせていたからな」
「どうして……」
オリヴィアは王宮で混乱が起こっていることなど、今の今まで知らなかった。
勿論、聖女の話も今知ったばかりだ。
「決まっているだろう。そんなことを知らせでもしたら、リヴィは直ぐにでも王都に戻ってくると思ったから。折角体を休めるために休養に入ったのに、不安を抱えさせては何の意味もなくなるからな」
「そんな……」
オリヴィアは言葉を失い表情を曇らせていると、膝に置かれている手の上に温かいものが触れた。
視線を手元に向けるとジークヴァルトに掌が重ねられていて、オリヴィアは顔を上げて彼の瞳を見つめた。
「そんなに不安そうな顔はするな。まだ何も起こっていないし、これから何かが起こるという確証もない」
「ですが、可能性はあるのですよね」
「ないとは言えない。まだ調査中であるからな。それから万が一何か起こった場合に備えて、リーゼル嬢には戦闘術を学ばせている」
「それで昨日は一緒にいらしたのですか?」
「まあな。私は事情を知っている人間から、傍にいるのは都合が良い。このことはまだ周知していないから、リヴィも黙っていて欲しい」
「分かりました。あの、私に出来ることは……」
オリヴィアが困惑した表情で問いかけると、ジークヴァルトは首を横に振った。
そしてオリヴィアに向けて優しく微笑んだ。
「今は何もない。災時の時には、リヴィの力を借りることになるかもしれない。その時のために、今は万全の状態でいて欲しい」
それは遠回しに休んでおけと言われているようにオリヴィアは感じとった。
だけど何かあった時に直ぐに動ける状態にしておくためには、今は大人しくしておくのが一番なのかもしれない。
「わかり、ました……。ですが、何かあったらすぐに知らせてください。わたしはジーク様の婚約者ですから、……あなたの心配くらいはさせてください」
「ありがとう、リヴィ。頼りになる婚約者だな」
この時、オリヴィアは気付いた。
ジークヴァルトは二ヶ月前と何も変わっていないのだと。
こんな事情があったから、リーデルの傍にいただけなのだと分かると、一気に不安が安心感へと変わっていく。
「リヴィが王都に戻って来たことは、王宮の者も知っている。こんな状況だから、暫くは王宮には近づかない方がいい。暫くの間はリヴィと落ち着いて会うことも出来ないとは思うが、我慢していてくれるか?」
「はい……。そんな事情でしたら仕方がないことですし、私のことはお気になさらず、ご自身のやるべきことにだけ尽力してください」
オリヴィアが凜とした態度で答えると、ジークヴァルトは小さく苦笑した。
何故そんな態度をジークヴァルトが取ったのか、オリヴィアもは分からず不思議そうに首を傾げた。
「何か失礼なことを言いましたか?」
「いや、その逆だ……」
「え……?」
「少しくらい文句を言ってもいいのだぞ。二ヶ月ぶりに会ったと言うのに、私はまたリヴィのことを放っておかなくてはならなくなるのだから」
「それは事情があるからで……」
「分かっているが、それでも……。少し寂しく感じるな」
寂しそうな表情を浮かべるジークヴァルトに、オリヴィアは戸惑った顔を見せた。
するとジークヴァルトが満足そうに小さく笑った。
「困らせてしまったか? すまない。だけど、リヴィの素直な表情を見ていると、なんだか落ち着くものだな。私の前では、昔のようにそのような姿を見せてくれても構わないのだぞ」
「それはっ……」
王妃教育を受けるようになってからは、素顔を隠し常に凜々しい態度を表に出してきた。
それは立派な王太子妃になりたいという強い思いがあってのことだ。
だからそのようなことを言われると、オリヴィアはどう答えて良いのか分からなくなってしまう。
「まあいい。今日は久々にリヴィと話せて気分が良い」
「……わたしもです」
「そうか」
「はい」
こんな風にジークヴァルトと二人きりで話せるのは、もう当分先になってしまうのかもしれない。
束の間の幸せというわけでもないが、オリヴィアはこの穏やかな時間を大切に胸へとしまった。
今日はジークヴァルトと話が出来て良かった。
誤解も解けて、今王宮で起こっている出来事も知ることが出来た。
「リヴィ、膝枕をしてもらってもいいか?」
「え? 突然なんですか?」
「久しぶりにお前の顔を見ていたら、少し甘えたくなった」
「……っ、構いませんが……」
突然そんなことを言われてオリヴィアは慌ててしまう。
それに僅かだが、頬の辺りが熱くなっていくのを感じる。
ジークヴァルトは「では頼む」と言って体を倒し、オリヴィアの膝の上に頭を乗せた。
顔を下を向けば、仰向けになっている彼と視線が直ぐに合ってしまう。
オリヴィアは羞恥心に似た感情を抱き、あたふたと視線を泳がせていた。
「どうした? 照れているのか? 私の婚約者は随分と可愛らしいな」
「ち、違います」
「安心しろ、照れているのはもうバレている」
「……っ!」
ジークヴァルトはオリヴィアの反応を愉しむかのようにクスクスと笑い始めた。
笑われてしまうと、更にオリヴィアの頬は真っ赤に染まってしまう。
「こんな時間がずっと続けばいいのにな……」
「そうですね」
オリヴィアも心の中でジークヴァルトと同じようなことを考えていた。
この穏やかな時間がずっと続いて欲しい。
そしてこの人の心を独り占めにしたいと、つい思ってしまいたくなる。
そう思うとオリヴィアの心は昂ぶり、そして二ヶ月ぶりということも相まって緊張から体が強ばっていく。
もしかしたら表情にもそれが現れているのかもしれないと思うと、オリヴィアはそわそわとしてしまう。
(どうしよう……落ち着かないと! だけど、隣にはジーク様がいる。ずっと会いたかったのだから、落ち着くなんて無理だわ!)
心の中でオリヴィアは一人で葛藤していた。
そんな時「リヴィ」とジークヴァルトに名前を呼ばれ、オリヴィアはビクッと体を震わせる。
「どうした? 随分と驚いている様子だな」
「いえ、なんでもありませんわ。それよりも、先程のお話を聞かせてください」
「ああ、そうだったな。勿論、リヴィには全て話すよ」
「お願いします」
オリヴィアはなんとか冷静を装い、いつもの落ち着いた口調で話を続けた。
しかし彼女の鼓動は未だに速い速度で鳴り響いている。
「まず彼女、リーゼル・テレーゼ嬢についての話から始めようか」
「今は『リーゼ』と、お呼びにならないのですか?」
オリヴィアがしれっと言ってのけると、ジークヴァルトは困ったように苦笑した。
「もしかして、怒っているのか?」
「いえ、そんなことはございません。ただ、私の知らない間に何があったのか少し気になっただけです」
「絶対に怒っているよな」
「…………」
オリヴィアは否定はしなかった。
実際、不満を感じていることは事実であったし、そのことをオリヴィアだけが知らないのは面白くなかった。
表情を隠しているはずなのに、ジークヴァルトはオリヴィアの心を読み解くように答えた。
「彼女に対して特別な感情は持っていない。ただ……」
「ただ?」
「リーゼル嬢は国が認めた聖女だから、無碍には扱えない」
「聖、女……? リーゼル様が?」
ジークヴァルトの言葉を聞いて、オリヴィアは目を丸くさせた。
聖女の話は聞いたことがあるが、この時代には存在していないものだと思っていた。
聖女が現れる時は、何らかの災難が訪れることを示唆している。
「ああ、そうだ。リヴィが王都を離れた直後に判明して、今や王宮は大騒ぎだ。リヴィの王妃教育も出来る状態にないほどに、混乱している」
「それってこれから訪れるかも知れない災難を案じて?」
「その通りだ。王都周辺の強化を増したり、魔物の動きにも敏感になっている」
「わたし……そんなこと全然知らなかった」
「当然だ。リヴィにはこの件は伝えないようにと、公爵に口止めさせていたからな」
「どうして……」
オリヴィアは王宮で混乱が起こっていることなど、今の今まで知らなかった。
勿論、聖女の話も今知ったばかりだ。
「決まっているだろう。そんなことを知らせでもしたら、リヴィは直ぐにでも王都に戻ってくると思ったから。折角体を休めるために休養に入ったのに、不安を抱えさせては何の意味もなくなるからな」
「そんな……」
オリヴィアは言葉を失い表情を曇らせていると、膝に置かれている手の上に温かいものが触れた。
視線を手元に向けるとジークヴァルトに掌が重ねられていて、オリヴィアは顔を上げて彼の瞳を見つめた。
「そんなに不安そうな顔はするな。まだ何も起こっていないし、これから何かが起こるという確証もない」
「ですが、可能性はあるのですよね」
「ないとは言えない。まだ調査中であるからな。それから万が一何か起こった場合に備えて、リーゼル嬢には戦闘術を学ばせている」
「それで昨日は一緒にいらしたのですか?」
「まあな。私は事情を知っている人間から、傍にいるのは都合が良い。このことはまだ周知していないから、リヴィも黙っていて欲しい」
「分かりました。あの、私に出来ることは……」
オリヴィアが困惑した表情で問いかけると、ジークヴァルトは首を横に振った。
そしてオリヴィアに向けて優しく微笑んだ。
「今は何もない。災時の時には、リヴィの力を借りることになるかもしれない。その時のために、今は万全の状態でいて欲しい」
それは遠回しに休んでおけと言われているようにオリヴィアは感じとった。
だけど何かあった時に直ぐに動ける状態にしておくためには、今は大人しくしておくのが一番なのかもしれない。
「わかり、ました……。ですが、何かあったらすぐに知らせてください。わたしはジーク様の婚約者ですから、……あなたの心配くらいはさせてください」
「ありがとう、リヴィ。頼りになる婚約者だな」
この時、オリヴィアは気付いた。
ジークヴァルトは二ヶ月前と何も変わっていないのだと。
こんな事情があったから、リーデルの傍にいただけなのだと分かると、一気に不安が安心感へと変わっていく。
「リヴィが王都に戻って来たことは、王宮の者も知っている。こんな状況だから、暫くは王宮には近づかない方がいい。暫くの間はリヴィと落ち着いて会うことも出来ないとは思うが、我慢していてくれるか?」
「はい……。そんな事情でしたら仕方がないことですし、私のことはお気になさらず、ご自身のやるべきことにだけ尽力してください」
オリヴィアが凜とした態度で答えると、ジークヴァルトは小さく苦笑した。
何故そんな態度をジークヴァルトが取ったのか、オリヴィアもは分からず不思議そうに首を傾げた。
「何か失礼なことを言いましたか?」
「いや、その逆だ……」
「え……?」
「少しくらい文句を言ってもいいのだぞ。二ヶ月ぶりに会ったと言うのに、私はまたリヴィのことを放っておかなくてはならなくなるのだから」
「それは事情があるからで……」
「分かっているが、それでも……。少し寂しく感じるな」
寂しそうな表情を浮かべるジークヴァルトに、オリヴィアは戸惑った顔を見せた。
するとジークヴァルトが満足そうに小さく笑った。
「困らせてしまったか? すまない。だけど、リヴィの素直な表情を見ていると、なんだか落ち着くものだな。私の前では、昔のようにそのような姿を見せてくれても構わないのだぞ」
「それはっ……」
王妃教育を受けるようになってからは、素顔を隠し常に凜々しい態度を表に出してきた。
それは立派な王太子妃になりたいという強い思いがあってのことだ。
だからそのようなことを言われると、オリヴィアはどう答えて良いのか分からなくなってしまう。
「まあいい。今日は久々にリヴィと話せて気分が良い」
「……わたしもです」
「そうか」
「はい」
こんな風にジークヴァルトと二人きりで話せるのは、もう当分先になってしまうのかもしれない。
束の間の幸せというわけでもないが、オリヴィアはこの穏やかな時間を大切に胸へとしまった。
今日はジークヴァルトと話が出来て良かった。
誤解も解けて、今王宮で起こっている出来事も知ることが出来た。
「リヴィ、膝枕をしてもらってもいいか?」
「え? 突然なんですか?」
「久しぶりにお前の顔を見ていたら、少し甘えたくなった」
「……っ、構いませんが……」
突然そんなことを言われてオリヴィアは慌ててしまう。
それに僅かだが、頬の辺りが熱くなっていくのを感じる。
ジークヴァルトは「では頼む」と言って体を倒し、オリヴィアの膝の上に頭を乗せた。
顔を下を向けば、仰向けになっている彼と視線が直ぐに合ってしまう。
オリヴィアは羞恥心に似た感情を抱き、あたふたと視線を泳がせていた。
「どうした? 照れているのか? 私の婚約者は随分と可愛らしいな」
「ち、違います」
「安心しろ、照れているのはもうバレている」
「……っ!」
ジークヴァルトはオリヴィアの反応を愉しむかのようにクスクスと笑い始めた。
笑われてしまうと、更にオリヴィアの頬は真っ赤に染まってしまう。
「こんな時間がずっと続けばいいのにな……」
「そうですね」
オリヴィアも心の中でジークヴァルトと同じようなことを考えていた。
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