好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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修学旅行そして晶の秘密

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「なぁ、今日の瑠衣さん、変じゃないか?ってこら、さり気なくピーマン入れるな」



ちっバレたか。
ピーマンを入れたくらいでいちいち怒らなくてもいいじゃん。


「蓮也もそう思ったか?」
「そりゃあわかるって」




俺が食事中に、蓮也と話していると先生に怒られた。
別にいいじゃん。
食事中に話すくらい。



そして食事が終わり、瑠衣さんがやってきた。


それからしばらくして、蓮也が呼びに来た。



「晶ー!そろそろ風呂の時間だぞ?」
「俺、部屋で入る」
「何で?」
「昨日、どっかの獣に噛みつかれたから」



すると、蓮也はふきだしていた。


「ひどいな。獣なんて……」



そう言いながら瑠衣さんはいきなり俺に抱きついてきた。



「別に俺はなんて言ってないけど?」
「晶。それやっぱり瑠衣さんの仕業か?」
「他に誰がこんなのつけるんだよ?」
「仲川とか……」
「やめろっ俺とぽちはんなことするような関係じゃない!」



マジでやめてくれ。
俺はアイツなんか好きじゃないんだから。
俺とぽちがなんて、冗談でもごめんだ。
うぇー、気持ち悪い。



「晶、俺は大浴場行くから。ま、1時間は戻らないから」
「あ?」



1時間もって。
風呂の時間そんなにあったっけ?
まぁ、蓮也が帰ってこないならゆっくり入るか。



「じゃあな瑠衣さん!」
「ちょっ」



俺は1人でゆっくり入りたかったんだけど……。



「何で瑠衣さんと風呂入んなきゃいけないんだよ……」



そう、俺は1人でゆっくり入りたかったのに。



「蓮也くんがいいって言ったんだから、ねっ?」



何故か瑠衣さんが一緒に入ってきた。



「風呂入るだけだからな!」



俺がそう言うと、瑠衣さんは凄い不服そうな声を出した。
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