麗しのランジェリー 〜交際0日婚から始まる、鬼上司の執着愛〜

有明波音

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Epilogue

1.


 あっという間に年も明け、結婚式も近づいてきた頃。私とアキくんは少し休みを取って、ある場所に来ていた。

 それはどこかと言うと……

 
「わぁ! すごい! さすが本場、フランス。人が沢山……ランジェリーもいっぱい!」 

「プハッ 麗、興奮し過ぎ。まぁ仕方ないか」

 
 そう、私たちはフランス・パリで開催されているランジェリー展にやってきていた。『下着界のパリコレ』と称されるだけあり、この展示会には世界中から沢山の人が来場する。


 各ブランドから次のシーズンのコレクションをお披露目したり、各ブースで商談をしたりと、大規模な展示会が催されていた。


 これまで多くのランジェリーブランドが『ボディポジティブ』や『ジェンダーフリー』をテーマにしていたものの、ここ数年はそれだけでなく、『サステナブル』も注目ワードらしい。

 今回の展示会でも、天然素材に注目した新商品を沢山目にした。


「まさか、本当にアキくんとフランスに来れると思わなかったよ」

「そうか? 俺は行けると思ってたけど」

「うん。私はフランス語喋れないし……でも、アキくんと一緒なら安心だね。連れてきてくれて、本当にありがとう」

「今日は一日展示会で潰れるけど、明日は路面店でも見に行くか? せっかくだし」

「行く!!」


 こうして、パリ滞在2日目はランジェリー展に、3日目はパリを観光して過ごすことになった。

 3日目のパリ観光では、前日に訪れたランジェリー展の感想を言い合いながら、街を散策していた。


「なんかさ、『サステナブル』もわかるんだけど。私的には『ボディポジティブ』の方が結構印象が強くて」

「あぁ、分かるよ。数年前、ちょうどフランスに滞在してたからこの展示会には参加してて。まさに業界全体で『ボディポジティブ』を強く打ち出してる時期だった。
 ショーにも色んな体型の人とか、色んな人種のモデルさんが歩いてて、結構、衝撃受けたもんな。何なら、若い人だけじゃなくて年配の人もステージ歩いてたし」

「そうだよね。私はその頃日本にいたし、全然違う仕事してたけど。そうやってランジェリー業界も変わっていってるんだね。
 それにしても……日本とフランスじゃ、お店の多さも全然違うよね? こんなにランジェリーショップが並んでると思わなかったよ!」


 路面店の散策に来たものの、ショップの多さや実際に扱っている商品のデザインを見ても、こうも日本とフランスでランジェリーに対する考え方が違うのか……と驚くことも多かった。

 もっともっと、ランジェリーについて勉強したいなと改めて感じる。

 
 路面店の散策を終えた私たちは、その足で観光地に向かった。テレビでしか見たことの無かった、凱旋門やエッフェル塔を見て回る。

 エッフェル塔の撮影スポットとして有名な、トロカデロ広場でアキくんに写真を撮ってもらった。

 パリの景色を堪能しながら、ふと、アキくんに尋ねる。

 
「アキくん、ちょっと真面目な話しても良い?」

「どうした? 急に。もちろん良いけど」

「今はさ、体も鍛えてるし、頑張って体型も維持してるけど。もし子供が生まれたり、歳を取ったら、どうしても体型が変わっちゃうと思うの。でも、それでもランジェリーは楽しみたいなと思ってて」

「あぁ、そうだな」

「体型が変わったり、皺が増えたりしても……アキくんは、好きでいてくれるかな……」


 いくら世の中が『ボディポジティブ』の流れであったとしても、まだ不安を払拭しきれていなくて。きっと、アキくんは好きだと言ってくれるとは思うけど。
感想 3

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