冒険者を引退してバーのマスターになりました

ぜーたまっくす

文字の大きさ
36 / 60

36 アラシャの葛藤 

しおりを挟む
そんなレベリングが次の日も、また次の日も続いていく・・・

俺はBB弾を乱射しているだけだが、カズキ曰く、かなりの高ランクの魔物らしい。

正直に言います。そんなこと言われてもカズキが全部瞬殺してるんで敵の強さなんか微塵も感じません!

わかっているのはEXPの伸びが半端じゃない事、なんかレベルが200超えたんですが?

休憩中にスキルを振ったんだが、ギター、ベース、ドラム、サックス、キーボードを一つずつ上げたら『楽器演奏』スキルになったわ

これをしこたま上げていく。

そんでもって、アマゾンのレベルも上げられたので振っておく。商品拡張は後で見よう。

そんな感じでのレベリングが俺の方では続いてた。


一方フィリアンハンティとアラシャが賢者に引き連れられて魔瘴気の強いポイントに行ってる。

「マサノリ様、全員OKです!」

そうフィリアンが叫ぶとマサノリが炎の魔法で消し飛ばす

「次に行くよ、ちゃんと着いてきて」

そう言って歩き出す。しっかりした足取りで着いていくフィリアンとハンティ、肩で息をしながらなんとか着いて行ってるアラシャ

「ん~、意気込みは買うけど、アラシャは向こうのパーティーの方が良かったんじゃない?」

こんな細っこいハーフエルフと獣人の子供が行ける中級コースに自分が着いて行けないなんて思いもよらなかったアラシャだが

「初心者向けの温い修行なんて性に合わないんだよ!」

「いえ、私とハンティの足を引っ張ってるな・・・と」

グサリと突き刺す悪気の無いフィリアン、家族であるハルとハンティ、フェル以外には容赦がない。

「今度こそ上手くやるから黙って見てろよ!」

そう言って気合を入れなおし大股で歩き出す。

「そこの右にいるぞ」とマサノリが小声で言う

「大丈夫です!捕捉しました」

フィリアンとハンティーが93Rで狙い撃つ!

一歩遅れてアラシャが発砲しマサノリが魔法で止めってかダメージ全般を与える。

勇者とハルのやってる事とほぼ一緒なのだが、どうにもテンポが悪い。

「まだまだですね」「わかってる!」

どうやらアラシャはフィリアンをライバル認定したようだ。

「ひだりがわ、ほそくしたよ~」

「了解、一斉射撃!」

マサノリの号令でフルオートで連射する

「止め、来るよ!」

狼の魔物が飛び出てきた所をマサノリが焼き払った

「ハンティ、今のは早かったね」

「おとと、かすかにいぬくさかったのだ~」

満面の笑みで答えるハンティ

「さすが白狼族だな、索敵は自分も敵わないかもな」

そんな感じでマサノリは大げさに褒める

こんな小さな子供より戦力にならないと肩を落とすアラシャだが、目は諦めていない

少しでも差を縮めようと必死についていく

指示の出た方向にBB弾を打ち込み、次のポイントに走る

やってる事はこれだけだが、レベルが上がる毎に精錬された動きになっていく

マサノリはそれに合わせてスピードを上げていく

どんなに頑張っても差が縮まっていかない・・・

でも確実に強くなっていた。

「最初に比べて2倍くらい後半は早くなったね」

全員に労りの言葉を投げるマサノリだが

「あらしゃは、さくてきがまだまだおそいの」

ハンティも言うようになったなぁ・・・

「頑張った方ではないでしょうか?マサノリ様だからかなり安全でしたし」

「ハルは安全じゃないの?」

「勇者様達と違って結構ギリギリです、安全マージンは取ってると仰ってますが・・・」

失敬な、ちゃんと取ってるぞ、一撃で戦闘不能にする範囲の敵でしか戦わないし

「ハルらしいな、今のハルならワイバーンの巣でクレー射撃しそうだが・・・」

「それだと私達のレベリングにならないからでは?」

「そっかぁ」

そう言ってマサノリは笑った・・・


そんな安全、高効率なレベリングだったが、この日は何かが違った、

カズキとハルヒトの方は何も問題が無くいつも通りのハイスピードだったが、

マサノリが引率する方に問題が発生していた。


「できれば今日は遠慮してほしいのですが」

申し訳なさそうにフィリアンがアラシャに言うが

「はぁ?誰に向かって命令してんの?何様だよ!」

フィリアンに怒りをぶつける

「いえ、ハル様が求めてるレベリングの妨げになっていると言いたいのです」
「俺が邪魔だって事か?」
「遠回しに言ってましたがそういう事です、自分の力量に合ったパーティーに参加すべきでは?」
「なんだよ!偉そうに!」
「貴女はハル様の奴隷なのです、その自覚を持ちなさい!」

ってな感じでフィリアンVSアラシャのバトルである

見ていたマサノリが仲裁に入る

「あのさぁ、多分フィリアンやハンティとアラシャの間にどれだけの差があるかわかってないからだよ」

仲裁じゃなくて火に油を注いだわ

「わたしをこどもだとおもってかくしたにみてるんだよね」
「この際はっきりとさせましょう!」
「望む所だコノヤロー!」

「じゃぁ、今回はその電動ガンで対決ね、先に5回当てられた方の負けって事で審判は僕がするよ」

「上等だぁ!」

そんな感じでサバゲー対決となりました

森ステージです

マサノリが決めたスタート地点から始める事になり、索敵も勝負の内になる。

「僕が開始の合図でファイヤーボール打つからそしたら開始ね」

そう言って二人に使い魔をつける

この子が当たり判定をカウントするから頑張って

ふたりがスタート地点に着いたのを確認するとファイヤーボールを放った


そもそも勝負になるわけがない・・・

気配を殺し、気配を探りながら索敵を進めるフィリアンと、猪突猛進で目視だけで索敵をするアラシャ

戦う前から勝負が決まってるようなものだ

そして10分・・・

シュパパパパパパ

背中に当たるBB弾、マサノリの使い魔が無情にも「1234ヒット5 アラシャのライフはゼロです」

アラシャ本人はフィリアンの姿を未だに捉えられず辺りを見渡しているが、ようやく完敗したことに気付く

そしてマサノリは転移の魔法で剣聖組の方にアラシャを送るのだった。

その日以降、フィリアンとハンティに対して逆らわなくなったらしい・・・他の奴らには高圧的だが・・・


そんなイベントもありながら6日間のパワーレベリングは終了する。

ちなみに楽器演奏スキルは25まで上がりました。

余ったSPでアマゾンを1レベル上げたら、もう一回店舗拡張売り場を見るのが楽しみです。

フィリアン達も思い思いの楽器スキルを会得したようで

後、このレベリングの中で剣聖の名前を初めて知りました。

イッセイ:ヤマモト だそうです日本語だと山本一誠との事

楽器の振り分けは

俺  楽器演奏の統合スキルなんで何でもありだ・・・これってチートかチーターやろ!

カズキ ギター
マサノリ ドラム
イッセイ 歌唱
フィリアン ギター、歌唱
ハンティ キーボード
ミッフィー バイオリン
パルゥ サックス
エミリア ドラム
アラシャ ギター
サキ ベース

こんな感じで楽器スキルを覚えた

明後日以降の閉店後にボチボチ音合わせしていこうって話になった。



そして今日は完全休養日!

それでも店に来る俺ってワーカーホリックでしょうか?

2階の方はまだテーブルすら入れていないただの空間

予約制VIP専用の茶会ダンスパーティー貸し切りルームって感じにすればいいのか?

お茶会用のテーブルとかはアーリア様達に相談してみよう、きっといい奴紹介してくれるはず。


VIP専用ってなると・・・そうか連れてきた護衛の方が扉を守るだろ・・・


屋上はまだオープンしない、何にも用意してないからだ!

ビアガーデンはいいんだが、この辺りも勇者達と詰めていかなきゃだよな・・・

今の所は基本的に階段は封鎖だな。

2階ホールの扉は閉めっぱなしでいいか・・・

なんて事をぼーっとしながら考える。



俺は下の階だけで十分なんだよなぁ・・・

テーブル席を6つまで増やすと店らしく見えてくる・・・

そしてライブスペースも、オールスタンディングでも80人ってとこかな

テーブル片付ければ倍くらい行けるか・・・

そんな感じのライブ&バー&カフェになっちゃってます。

照明とかどうすっかなぁ・・・

ミラーボールを吊るして、スポットを置いて・・・やっぱり考えるだけじゃなく動き始めました・・・

ある程度照明を決めちゃうと音を出したくなるってもんです。


まずはドラム、スキルが上がってるとは言えブランクが相当ある。

本当に簡単な8ビートから基本となるビートをいくつか刻む

ドツタツドツタツって感じからドンパンドドパン的な・・・

ってこれで伝わるといいんだが(筆者談)

16ビートまで軽く流すと一つ頷き・・・

高速タム回しからのツーバスの16ビート

曲も何もない気の赴くままに叩いただけ

これがまた気持ちいいんだ!


次にベース、もともと少し手を出したことのある楽器から触っていく

「Taijiのチョッパーに憧れて練習したよなぁ・・・こんな感じで」

思い通りに弾ける自分・・・そうそう、この音この音・・・ってスキルってスゲェ!

難しくて引けなかった曲を弾いてみる・・・それは見事な完璧な演奏・・・

「あはははは、スキルレベル上げすぎた」

その後、ギターやサックス、キーボード、バイオリン

どの楽器も思いのまま弾きこなせてた。

おっし、楽譜と曲を買っておこ~っと

そう言ってアマゾンのスキルウィンドウを出す。

鼻歌交じりに買い物をしている・・・

実はこれ、スキルレベル上げ過ぎによる予想外の腕を見なかったことにする現実逃避である


コンポで曲を流しながら適当にギターで合わせているとフィリアンとハンティが顔を出す。

「聞きなれない音が聞こえてくると思ったらハル様でしたか」

「はるさま、わたしもピコピコするの~」

俺はベースに持ち替えてコンポの曲に合わせて弾いていく

勿論ジャズだ!曲名はWaltz For Debby

ハンティのキーボードが前面に立てる曲

二人で合わせていく。雰囲気的にはウッドベースの方があってるんだが、スラップ混ぜたいんだよ~

ミディアムスケールのキラーインパルスは弾きやすいんだよぉ~

って自分に言い訳してます。

<注>スラップってのはスラップ奏法の事でいわゆるチョッパーって奴です。詳しくはグーグル先生で


交代で演奏しながら店を回すのも面白そうだなって思ってます。

ハンティもご機嫌でアップテンポのこの曲を弾いている

そんな感じで演奏してるとフィリアンもギターを持つ俺と同じのが使いたいとの事で俺のモッキンバードをそのまま使ってる

自分専用のを買ってあげるって言ったのに・・・

それはさておき、三人でセッションを続ける。

いや~、楽しいわぁ・・・

昔は身体が付いてこなかった速弾きだって弾けちゃうんだ

一時間くらい弾いた後3人で休憩する

「3人でまったり過ごすの久しぶりだね~」
「そうですね」
「はるさまは、はたらきすぎなの~」

ハンティにまで言われてしまった・・・

ちなみに今日の奴隷っ子ちゃん5人はカズキと一緒に身の回りの生活必需品とかを買いに行ってる。

用意するのは夕食だけでいいそうだ。


「今日は外食にしよっか」

そう言ってフェルも呼んで昼食に出かける俺達だった。
しおりを挟む
感想 347

あなたにおすすめの小説

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

処理中です...