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第三章 誰が為の
記憶とのズレ(2)
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「私の知っている未来とまっったく違うんだけど???」
ソルリアに帰国し、家族との感動の再会──もそこそこに、私はギルバート殿下に婚約解消の提案を拒絶されたことへの驚きを引き摺っていた。
懐かしいラスター公爵家に戻ってきたことも、お母様やお父様、そしてお兄様と家族団欒の晩餐の席でも、振られる話に上の空で、脳内は拒絶されたことにいっぱいいっぱいだった。
夜が深まり数年ぶりに自室の寝台に横になった今も、馬車移動で疲れているはずなのに彼の態度が理解できなくてぱっちり目が覚めている。
「まさかまだローズと出会っていないの!?」
ガバリと勢いよく上半身を起こすが、直ぐに否定する。
(一度目の人生ではこの時期には出会って数ヶ月が経っていたはず。多少前後したとしても、そんなにズレることあるかしら)
あんなにも愛し合っているアピールを私にしてきて、「これが真実の愛なんだ!」と高らかに告げてきたくらいなのに……今世ではボタンの掛け違いでも起こったのだろうか?
「いや、でも確か」
私は寝台から降りてアルメリアから持ち帰ったカバンの鍵を開けた。ゴソゴソと中を漁り、小さな箱を取り出す。中にはアルメリアに滞在中、ギルバート殿下から頂いた手紙が入っていた。
留学中、何度も何度も手紙を読んでいたので内容をほとんど覚えている。該当の手紙を取りだし、私の記憶が合っているか確認する。
「やっぱりここには市井のことが沢山書かれているわ」
その中に「とても美味しい店を見つけたんだ。今度、お忍びでシアとも行きたいよ」と書かれている一文があるのだ。私はてっきりこのお店がローズが働くお店だと思っていたのだけれど、早とちりだったのだろうか。
「お店の名前や場所までは書かれてないし、その線も有り得る。有り得るけど……!! ローズと出会ってないなんてこと、あるの?」
枕にぽふんと顔を埋めてポカポカと寝台を殴った。
「あーもうっ! ウダウダしてても仕方ないわ。どうせ暇なのよ。明日訪ねてみよう」
学校を卒業し帰国した今、やることもない。ならこの目で確かめよう。
記憶の彼は毎日のようにローズの元を訪れていた。今日の一件で彼は警戒してお店には来ないかもしれないが、ローズはそのまま働いているはずだ。
(記憶通りに彼女が働いているなら、もしかしたら何か話しを聞けるかも)
そうと決めたら今日はもう寝て、明日、万全の体調で挑まなければならない。私は寝る体勢を整えてきゅっと目を瞑った。
◇◇◇
翌日、私付きの侍女であるルーナに出来る限り質素な装いになるようお願いすると、彼女は不思議そうな顔をしつつも言われた通りに朝の支度をしてくれた。
「お嬢様、そのような装いでどこに行くおつもりですか。お顔も怖いですし。もしや、危険なことでも」
顰めっ面をして馬車に乗り込もうとする私に、彼女は心配そうに尋ねてきた。
「いいえ、敵の偵察よ」
「敵とは……?」
「ルーナは気にしなくていいわ。ただ、前々から気になっていたお店に行くだから」
ニコリと笑って誤魔化しながら、素早く馬車の扉を閉めた。
未だ不安そうに見送るアナベルに手を振りながら、彼女が見えなくなったところで真顔に戻る。
着いたらまず、彼女の姿を確認する。そして彼女から話を聞くことが出来れば尚良い。でも、それはリスクが高い。だからそこで働く同僚さんか店の主人に話を聞きたい。
その際、さりげなく青髪・碧緑色の瞳を併せ持つ、端正な顔立ちの青年が来てるか尋ねる。そしてローズとの関係性まで聞くことが出来れば万々歳だ。
ただ、そう上手くいくわけがない。むしろこの計画通りに物事が進むなら逆に驚いてしまうだろう。
(昨日、ギルバート殿下に尋ねてしまったから。彼が先んじて対策をしている可能性は高い)
ギルバート殿下は私よりも何倍も聡い。突然、突拍子もないことを告げた私の言動に違和を覚えて、昨日の今日だが既にローズに注意するよう促しているかもしれない。
そうなったら何の成果も得られない可能性が高いけれど、どちらにせよ現状を知っておく必要があるので行く価値はあるだろう。
しばらく道なりに進んでいた馬車は段々と人通りの多い街の中心部へ進み、大通りから少し離れたお店の近くで止まった。
「お嬢様到着しました」
「ありがとう」
喝を入れるためにペシンと頬を軽く叩き、もやもやを一旦頭の片隅に追いやる。
「よーし」
かつて私を死に追いやった原因を作った人と対面するかもしれないのだ。きゅっと握った手は心做しか汗を感じるし、心臓はうるさい。
深呼吸して馬車のタラップに足を置く。タンっと力強く踏み出した私は地面に足をついて視線を上げたのだけれど。
「え?」
無意識に臨戦態勢を整えた体の強ばりが呆気なく瓦解する。
「…………記憶の中の……お店と……変わって、る?」
吊り下がった看板には、ホカホカと湯気が立つお椀の絵ではなく、交差する剣が描かれていた。間違っても飲食店なんかではない。私の認識が間違っていなければこの看板は武器屋の証。
裏付けるように、窓ガラス越しに展示されている商品は盾や剣だ。
一度目の人生で私は一度だけ訪れたことがあった。大好きなギルバート殿下を奪って行ったローズが憎くて憎くて、身を焦がす程の怒りを覚えて────衝動的にこのお店を訪れた。
その時には既にギルバート殿下によってローズは安全な場所に避難していて相対することはなかったけれど、行き場のない感情に浮かされ、お店の場所、外観、はっきりと覚えている。
なのに目の前のお店は──見ず知らずの全く別のお店だ。
通りかかった男性に声をかける。
「すみません、リヴハイルというお店をご存知ですか?」
「リヴハイル…………?」
怪訝な男性は首を傾げ、私はますます焦る。
「このお店の位置にありましたよね? 日替わりスープが人気で……どこか別の場所に移ったのでしょうか」
指し示すと、彼はようやく思い至ったようだ。ポンっと手を叩いて、懐かしいなぁと呟いた。
「そんな昔のお店なんて覚えちゃいないよ。ただでさえここら辺の店は入れ替わりが激しいのに。お嬢ちゃん、よく知っているな」
「昔のお店?」
「そりゃあそうさ。とっくの昔に潰れたお店じゃないか」
ソルリアに帰国し、家族との感動の再会──もそこそこに、私はギルバート殿下に婚約解消の提案を拒絶されたことへの驚きを引き摺っていた。
懐かしいラスター公爵家に戻ってきたことも、お母様やお父様、そしてお兄様と家族団欒の晩餐の席でも、振られる話に上の空で、脳内は拒絶されたことにいっぱいいっぱいだった。
夜が深まり数年ぶりに自室の寝台に横になった今も、馬車移動で疲れているはずなのに彼の態度が理解できなくてぱっちり目が覚めている。
「まさかまだローズと出会っていないの!?」
ガバリと勢いよく上半身を起こすが、直ぐに否定する。
(一度目の人生ではこの時期には出会って数ヶ月が経っていたはず。多少前後したとしても、そんなにズレることあるかしら)
あんなにも愛し合っているアピールを私にしてきて、「これが真実の愛なんだ!」と高らかに告げてきたくらいなのに……今世ではボタンの掛け違いでも起こったのだろうか?
「いや、でも確か」
私は寝台から降りてアルメリアから持ち帰ったカバンの鍵を開けた。ゴソゴソと中を漁り、小さな箱を取り出す。中にはアルメリアに滞在中、ギルバート殿下から頂いた手紙が入っていた。
留学中、何度も何度も手紙を読んでいたので内容をほとんど覚えている。該当の手紙を取りだし、私の記憶が合っているか確認する。
「やっぱりここには市井のことが沢山書かれているわ」
その中に「とても美味しい店を見つけたんだ。今度、お忍びでシアとも行きたいよ」と書かれている一文があるのだ。私はてっきりこのお店がローズが働くお店だと思っていたのだけれど、早とちりだったのだろうか。
「お店の名前や場所までは書かれてないし、その線も有り得る。有り得るけど……!! ローズと出会ってないなんてこと、あるの?」
枕にぽふんと顔を埋めてポカポカと寝台を殴った。
「あーもうっ! ウダウダしてても仕方ないわ。どうせ暇なのよ。明日訪ねてみよう」
学校を卒業し帰国した今、やることもない。ならこの目で確かめよう。
記憶の彼は毎日のようにローズの元を訪れていた。今日の一件で彼は警戒してお店には来ないかもしれないが、ローズはそのまま働いているはずだ。
(記憶通りに彼女が働いているなら、もしかしたら何か話しを聞けるかも)
そうと決めたら今日はもう寝て、明日、万全の体調で挑まなければならない。私は寝る体勢を整えてきゅっと目を瞑った。
◇◇◇
翌日、私付きの侍女であるルーナに出来る限り質素な装いになるようお願いすると、彼女は不思議そうな顔をしつつも言われた通りに朝の支度をしてくれた。
「お嬢様、そのような装いでどこに行くおつもりですか。お顔も怖いですし。もしや、危険なことでも」
顰めっ面をして馬車に乗り込もうとする私に、彼女は心配そうに尋ねてきた。
「いいえ、敵の偵察よ」
「敵とは……?」
「ルーナは気にしなくていいわ。ただ、前々から気になっていたお店に行くだから」
ニコリと笑って誤魔化しながら、素早く馬車の扉を閉めた。
未だ不安そうに見送るアナベルに手を振りながら、彼女が見えなくなったところで真顔に戻る。
着いたらまず、彼女の姿を確認する。そして彼女から話を聞くことが出来れば尚良い。でも、それはリスクが高い。だからそこで働く同僚さんか店の主人に話を聞きたい。
その際、さりげなく青髪・碧緑色の瞳を併せ持つ、端正な顔立ちの青年が来てるか尋ねる。そしてローズとの関係性まで聞くことが出来れば万々歳だ。
ただ、そう上手くいくわけがない。むしろこの計画通りに物事が進むなら逆に驚いてしまうだろう。
(昨日、ギルバート殿下に尋ねてしまったから。彼が先んじて対策をしている可能性は高い)
ギルバート殿下は私よりも何倍も聡い。突然、突拍子もないことを告げた私の言動に違和を覚えて、昨日の今日だが既にローズに注意するよう促しているかもしれない。
そうなったら何の成果も得られない可能性が高いけれど、どちらにせよ現状を知っておく必要があるので行く価値はあるだろう。
しばらく道なりに進んでいた馬車は段々と人通りの多い街の中心部へ進み、大通りから少し離れたお店の近くで止まった。
「お嬢様到着しました」
「ありがとう」
喝を入れるためにペシンと頬を軽く叩き、もやもやを一旦頭の片隅に追いやる。
「よーし」
かつて私を死に追いやった原因を作った人と対面するかもしれないのだ。きゅっと握った手は心做しか汗を感じるし、心臓はうるさい。
深呼吸して馬車のタラップに足を置く。タンっと力強く踏み出した私は地面に足をついて視線を上げたのだけれど。
「え?」
無意識に臨戦態勢を整えた体の強ばりが呆気なく瓦解する。
「…………記憶の中の……お店と……変わって、る?」
吊り下がった看板には、ホカホカと湯気が立つお椀の絵ではなく、交差する剣が描かれていた。間違っても飲食店なんかではない。私の認識が間違っていなければこの看板は武器屋の証。
裏付けるように、窓ガラス越しに展示されている商品は盾や剣だ。
一度目の人生で私は一度だけ訪れたことがあった。大好きなギルバート殿下を奪って行ったローズが憎くて憎くて、身を焦がす程の怒りを覚えて────衝動的にこのお店を訪れた。
その時には既にギルバート殿下によってローズは安全な場所に避難していて相対することはなかったけれど、行き場のない感情に浮かされ、お店の場所、外観、はっきりと覚えている。
なのに目の前のお店は──見ず知らずの全く別のお店だ。
通りかかった男性に声をかける。
「すみません、リヴハイルというお店をご存知ですか?」
「リヴハイル…………?」
怪訝な男性は首を傾げ、私はますます焦る。
「このお店の位置にありましたよね? 日替わりスープが人気で……どこか別の場所に移ったのでしょうか」
指し示すと、彼はようやく思い至ったようだ。ポンっと手を叩いて、懐かしいなぁと呟いた。
「そんな昔のお店なんて覚えちゃいないよ。ただでさえここら辺の店は入れ替わりが激しいのに。お嬢ちゃん、よく知っているな」
「昔のお店?」
「そりゃあそうさ。とっくの昔に潰れたお店じゃないか」
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