131 / 304
第二部 お兄ちゃん、待っててね!/ラッキースケベは必・・・あぁ! そんなものねぇーよ!!
強欲の魔王・ジルド・ブラドー
しおりを挟む茜は一人先に着くと10mを超える化け物が背中を向けていた。
「ヒルって見たことないけど・・・・・あれが魔王なのね。シャクトリムシ?ミミズ? 何か気持ち悪いわね~
ハルフェルナの魔王ってこんなのばっかね。あまり近づきたくないわね」
背中を向けている巨大生物はの魔王はもう一人の空を飛んでいる魔王にファイヤーボールを一方的に喰らっている状態だった。
魔法が当たるたびに
「きえ~~~きえ~~~」
と叫び声とも悲鳴ともつかない声を上げる。
もう一人の魔王は銀髪のオールバックに黒い服、黒いマントを羽織っていた。
「あ~~~これ、メアリーと同じパティーン?」
色欲の魔王メアリークィーンと遭遇したときを思い出す茜であった。
あの時メアリーは新しい武器を新調するために薔薇の魔王を狩っていた。
今回も同じなのだろうか?
「あの~銀髪のお兄さん! 何しているんですか?お手伝いは必要ですか?」
と大声で叫ぶ。
銀髪の男は茜の声に気がついた。
「いや、けっこう。私一人で片付ける」
と手を振りながら答えた。
茜は一人と一匹が真横からよく見える位置に移動して近くにあった岩に腰掛けた。
その距離30mと離れていないだろう。
巨大なモンスターは叫び声を上げながら口から鋭く尖った舌のようなものを銀髪の男めがけ突き刺す。
ヒュッ!
ヒュッ!
と空気を切り裂く音が聞こえる速さだ。
男はギリギリでかわすがその避け方には余裕が感じられる。
明らかに大きな一匹の魔王を見下している様子が伺えた。
「余裕そうですね。お兄さん」
「あぁ、この程度のヒルくらい私の相手にはならんよ」
「あぁ~この魔王、やっぱりヒルなんだ。ミミズにしか見えないわ」
男はファイヤーボールとフレイムランスを交互に出しヒルの魔王のHPを体を削っていく。
虚空からサーベルを取り出し構えるとヒルの魔王は先ほどの鋭い舌を男めがけ突き刺す。
ヒュッ!
と音が聞こえた瞬間
パシュン!
キシェーーーーー!
ヒルの魔王は舌を切り落とされ血が噴出し叫び声をあげた。
「まさか、あの舌で武器を作ったりはしなわよね~」
「ハハハハ、勘弁してくれ。私も遠慮しておくよ」
銀髪の男は余裕を見せ付けるように笑いながら言った。
「キシェーーーー!!」
とヒルの魔王が大きな口を開けた瞬間
「ファイヤーボール!」
を叩き込み
「ヘルフレイム!」
と地獄の業火をヒルの魔王に浴びせるのであった。
ヒルの魔王は炎に包まれ絶命した。
そこには赤色の魔王石が落ちていた。
「茜~~~!」
「茜様!!」
そこへ馬に乗った加奈とアルファがやって来た。
「ご無事ですか?茜様」
「大丈夫、大丈夫。見学していただけだから」
茜は岩から降り銀髪の男に声を掛けた。
「私は白田 茜。異世界からの召喚者よ。あなた何者? 魔王だと思うけど、何してたの?」
と銀髪の男に声を掛ける。
銀髪の男は赤い魔王石を拾いながら答えた。
「ほ~異世界からの召喚者か。
私はジルド・ブラドー 吸血鬼だ。
強欲の魔王と呼ばれている。
このナイフを完成させるためにヒルの魔王を探していた」
と言うと胸のポケットからナイフを取り出し、拾い上げたヒルの魔王石を握りつぶし降りかけた。
ナイフはまばゆい光を放ち粉々になった魔王石を吸収した。
「吸血鬼と言う事は人間の敵なのね」
と茜は尋ねた。
「人間はすぐ敵味方で判断しようとする。くだらないな。
そして、敵はすべて抹殺すると」
「ブラドー、あなたは人間の血を吸うんでしょ。吸った者を下僕にして悪い事をしているんじゃないの?」
「確かに人間の血は吸う。が、下僕など不要だ。私は一人で好きなことをして生きる。
このナイフだって私の趣味で作ったものだ。そう趣味に生きるのだ。
生きていくために最低限の人間の血は貰うが強制的に下僕にした者は一人もいない。
血を頂くのも合意の上だ」
「あなたは好んで人と争う気はないのね」
「ない。人類を敵に回して私に得は無い。人間が全滅すれば私も死ぬ事になるのだからな。
まぁ~家畜の血でも生きていけるが人間の上質な血の方が好みでな。
今さら牛、豚の血を吸ってまで生きていたくわない」
「メアリー・クィーンを知っている?」
「無論、サキュバスの女王だ」
「え?アイツ女王なの?」
「サキュバス王家の女王だよ。彼女の下には数百のサキュバスが従っている。
メアリーが女王についたときの儀式にも出席した」
その話を聞いたとき加奈はぎょっとした顔をした。
そんな偉い女王様の胸を鷲掴みにして引き千切るって脅迫する茜って・・・・
と心の中で思った。
「ちょっと教えて欲しいのだけど、ゲートってあるじゃない。あれ何人まで一度で運べるの?」
「ゲートによってだな。高位のゲートは一度に2,30人運べるが使い捨てのゲートは5人までと言われている」
「言われている?」
「そう。言われている。私は一人旅しかしないのでな」
「ブラドー、あなたも何度か使ったことあるの?」
「大陸の西から東など行くときくらいだがね」
とニヒルに笑ってブラドーは答えた。
0
あなたにおすすめの小説
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる