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第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!
俺は逃げた!
しおりを挟む「おお!! あの大剣すげーーな! 大量の水を上空へ吹っ飛ばしたぞ!」
俺は智弘にぶら下がりながら言うと
「偽物だが、侮れないな! あの剣の力か偽物の力か分からないが舐めてかかると大火傷するな」
と智弘は言うと俺をぶら下げながら龍之介の背中に乗った。
するとミリアも小さいからだのクセに自分よりも大きい将太とエイジアさんを両脇に抱え背中に乗ってきた。
「とにかく東へ向かおう! 東へ向かってオリタリアに戻るしかないな。
龍之介! そのまま東へ飛べ!」
智弘が指示をすると龍之介はスピードを上げた。
「白田君! ○×■△●×・・・・・・」
とビッカーズさんが何か叫んでいる。
龍之介の手に握られたビッカーズさんに注目して耳を澄ますと
「降ろしてくれ!! 私は残る! 大使としての仕事が・・・・・・」
と大声で叫んでいた。
智弘と顔を見合わせると智弘が龍之介に指示を出す。
「どこか林か森が・・・・・ !?あった! 龍之介! あの森の中へ降りてくれ」
「分かったよ、小さいお姉ちゃん」
龍之介は森の上空に着くと地上に降りチーフテン外務大臣とビッカーズ大使を静かに下ろした。
「大使、ワイハルトに残るのは危険だ! 私と一緒に国へ戻ろう!」
「いえ、大臣! 私は大使としての責任があります。
外交交渉の窓口として私が国に戻るわけにはいきません。
部下を残していくことなど出来ません」
「が、しかし、相手は情け容赦の無いアクアオーラ皇帝陛下だぞ!
有無を言わせず君の事を・・・・・」
「それでも私だけが国へ戻る事は出来ません!」
「では大臣、後の事はよろしくお願いします」
と言うとビッカーズ大使は背を向け歩いていこうとした。
「大使! せめても馬車を使うといい。 白田君、馬車を出してやってくれ」
大臣に言われたとおり馬車を出すと大使は乗り込み
「では失礼します」
と言うと馬にムチを入れ走り去って行った。
「マズイことになったな~」
とチーフテン外務大臣が言う。
確かにそうだろう。確実に外交問題となる。
エイジアさんを助けるまでは、知り合いを助けただけと言い逃れできるかもしれないが、アクアオーラ皇帝陛下に対して直接、敵対行動をとったわけだし、王城を水浸しどころか、ワイハルトの騎士たちを溺死させようとしたわけだ。
こりゃワイハルトから身柄引き渡しを要請されるだろう。
「碧の引き渡し要求がワイハルトから来ると思いますがチーフテン外務大臣はどのようにお考えですか?」
智弘がチーフテンさんを見上げながら聞いた。
「分からない。私一人では判断することが出来ない。
早くオリタリアへ戻って大統領に事の顛末を報告してだね」
「先に行っておきますけど碧をワイハルトに引き渡すというのは承服できません!
もしオリタリアが碧を引き渡すような事をしたら俺たちとの協力関係は無くなると思っておいてください。
碧を監禁するような事をしても同じですからね。
俺たちは碧を全力を上げて取り戻しますからね」
と俺の隣に来て言ってくれた。
智弘はオリタリアとワイハルトの外交的なことより俺の身を案じてくれていた。
お!智弘! お前、泣かせる事を言ってくれるな!
「分かった、その旨、留意しておく」
と短く答えた。
それを聞いた智弘はチーフテンさんの死角になるような角度で俺の尻を抓った。
それは智弘からの『警戒しておけ』という合図だった。
「俺の名前が分かった途端に何故、拘束しようとしたのだろう?」
「勇者が偽物とバレルから拘束しようとしたのではないかと思うが・・・・・」
「あ~~それよりも一国の皇帝陛下を溺死させようとしたのはやばかったな」
思わず俺は頭を抱えた。
「それは仕方ないだろ。 拘束されたら何されるか分からないからな。
地球とは違って拷問を受ける可能性だって無いわけじゃないからな」
「仕方ないか・・・・・」
あとはオリタリアの大統領や政府がどう判断するかだ。
「ダメだよ! エイジアさん! まだ休んでいて!」
将太の声で振り向くとエイジアさんが殴られた脇腹を押さえ立ち上がろうとしていた。
「エイジアさん! 無理しないでください!
そんな体でどこへ行こうというのですか?」
「みなさんに迷惑を掛けられませんので・・・・・」
「ダメですよ! 完全に治るまで俺が護りますから!」
「あ、ありがとうございます。でも・・・・・やっぱり・・・・・」
「俺たちは何度もエイジアさんに助けてもらいました。
今度は俺たちがエイジアさんの役に立つ番ですよ。
急いでどこか行かなくてはならいのですか?」
「いえ、行く当てはありませんけど、みなさんに迷惑がかかるのが・・・・・」
「そうですよ。エイジアさん。体が完全に治るまでは一緒に行動しましょう?
僕はエイジアさんがいなかったら死んでいました。
あのときの御礼をしたいと思います」
将太がエイジアさんの両手を握りながら訴えた。
「エイジアさん、もし宜しければ俺たちと一緒に行動しませんか?
これからオリタリアのリーパスへ向かい、残りの仲間達と合流する予定です。
行く当てが無いのなら俺たちと一緒に。
俺、こう見えても料理、上手いんですよ!
エイジアさんにご馳走したいので、俺たちと一緒に!」
「・・・・はい、みなさんがご迷惑でなければご一緒させてください」
一瞬、悩んだようだが将太が両手を握りながら「行きましょう! 行きましょう!」の押し攻撃に負けたようだった。
「良し! 龍之介! オリタリアまで頼むぞ!!
チーフテンさん、良いですよね。緊急事態なので一刻も早くオリタリアへ戻らないとなりませんよね」
「あぁ~そうだね。個人的には遠慮したいが、そうは言っていられないからね」
龍之介は龍の姿に変身し俺たちを背中に乗せ飛びあがった。
^-^-^-^-^-^-^-^
「何故だ! 何故だ!! 何故だ!!!」
そのころ旧イズモニ首都ワセンで山中は苛立っていた。
「最近、奴らの命令違反が多すぎる! クソ! 何故なんだ!!」
『奴ら』とは山中のスキル『一個師団』のよって召喚されるコリレシア軍のことだ。
召喚当初は命令に対して『イエッサー!』とビシッと敬礼して答えていたのが、今ではやる気の無い声での返答しか無い。
脱走兵も続出し戦いで失った兵より逃げ出した兵の方が多い。
1万人いた兵も今では8000人を切っている。
そして、司令官のキム・ブーンの反抗的態度。
以前は命令を素直に了承するのだが、今は何か必ず一言余計な事を言う。
それどころかガルメニア王・フェルナンドの命に従うことが多くなっている。
「クソ! 何故なんだ!」
「ジョア! ジョジョジョアー!」
「お、鈴木なんだ? 作戦会議がある。分かった。行く」
鈴木は命からがらにルホストから戻ってからというもの人間に戻ることが出来ず24時間中、ワレトラマンの姿になってしまった。
体の色も灰色だった所は真っ黒に、赤いラインは真っ赤な血の色に、目じりはは悪魔のように鋭く、指先も悪魔の爪ように鋭く・・・・・
正義の味方だった面影はどこかに消えてしまった。
今では「ジョワ!」 「ジュアッチ!」などの擬音しか話せなくなってしまった。
が、俺だけは何を言っているのか分かる。
それは異世界人だからかもしれない。
鈴木も危うくルホストの町とともに消えるところだったらしい。
ガルメニアの魔道師、イシス・メイザースの指示がなければこの世にいなかったのかもしれない。
一瞬にしてルホストの町は消滅してしまったらしい。
敵側に強力な魔道師がいるようだ。
敵側・・・・・いや、俺にとって自分の手駒のコリレシア軍も敵になるのかもしれない。
そう思ったら嫌な汗が流れ落ちた。
指揮能力値が徐々に0に近づいていくことを山中は知らなかった。
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