どこにでもある異世界転移~第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

ダメ人間共同体

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第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

決闘!

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ジルドが再度、俺と茜ちゃんの前にやって来て跪き頭を垂れた。

「姫様、降臨、お疲れ様です」

「伯爵さんもお疲れ様です」

茜も跪きながらジルドの手を取った。

「念願の碧さまとの再会、臣下を代表してお祝いいたします」

「止めてよ!伯爵さん、臣下とか! 私たちは友人なのだから」

俺は目が点になりながら茜ちゃんとジルドのやり取り見ていた。

「おい、碧! 一体どういう事になっているんだ?」

「俺に聞くなよ・・・・俺も教えて欲しいくらいだよ」

近くにいる茜の友人の雨宮 加奈に尋ねた。

「加奈ちゃん、一体どうなっているの? 何が何だかよく分からないんだけど・・・・
 紅姫が茜ちゃんで間違いないの? クリムゾン魔国って・・・・・どうなっているの?」

加奈は碧を見上げながら

「それは間違いありませんけど・・・
 話せば色々と長くなるんですよ~ 落ち着いたら説明しますね」

「加奈ちゃんがいるということは、詩織ちゃんも一緒なの?」

!!

と加奈は驚き

「し、詩織も一緒です。詩織は桜城にいます」

と歯切れが悪く一瞬、曇った顔をした。

「桜城?」

一瞬の間が気にはなったが『桜城』という聞きなれない言葉に注意がいってしまった。

「人間界の人は桜城のことを朱殷城しゅあんじょうって呼ぶんですよ。
 ピンク色した桜色した綺麗なお城なんですが、満月の夜、お城の前にある湖に移る様が血塗られた城のように見えるらしくて・・・・人間界では朱殷城しゅあんじょうが定着しているみたいです。
 あと、城の一番高い天守閣が角の生えた悪魔に見えるらしくて・・・・・・」

俺はナミラーの近隣にあったアルファンブラ商会の第3倉庫の蒸留塔を思い出した。

「白田さん!!」

「平内!!」

装甲車を運転していた少年が茜ちゃんの下にやって来ると

「良かったーーー!!」

というと茜ちゃんは少年に飛びつくようにして少年の両腕の上から抱きしめた。
というより捕まえた。

え?何? 茜ちゃんの彼!? お父さんは許しませんよ!!
茜ちゃんの彼は、このお兄ちゃんが認めた男でないと交際は許しません!!

「白田さん、痛いし・・・・恥ずかしいよ」

と少年はボソッと言った。
その声に茜ちゃんは抑えている両腕を離した。

「平内もハルフェルナに召喚されていたのね!
 他の世界ならどうしようかとみんなで心配していたのよ!!
 良かった! 良かった!」

と言うとポンポンと少年の肩を叩き「良かった、良かった」と続けた。
その様は『無事合流できたから、もう大丈夫!』と・・・・・・あまり感心が無さそうな・・・いや、あっさりした様子だった。

「加奈ちゃん、ちょっと聞きたいんだけど。
 茜ちゃんが俺に関係する女子だけ尋問と言うか・・・・・・問い詰めたんだけど、何かスキルとかあるの?」

「そんな便利なモノありませんよ! ただの勘ですから。
 あの子は碧さんの事になると異常な集中力と言うか、何と言うか・・・・・
 特別な力が働きますからね」

スキルじゃないのかよ!! 恐るべし! 女の勘!! 


サキュバスっ子が俺たちの側にやって来て頭を垂れながら

「宰相閣下、お疲れ様です」

「「ええ!!!!!」」

と智弘と声を合わせ驚いた。

「か、か、加奈ちゃんが噂の『宰相閣下』なの!!」

「碧さんまで止めてくださいよ!! 『宰相閣下』なんて!!」

「だって、人間界でも『クリムゾン魔国の宰相閣下』といえば5人いる四天王と並ぶ・・・いや、四天王さえ黙るという話を聞いているよ」

「俺が読んだ本には『クリムゾン魔国は宰相の知略・策略があってこそ!と書いてあったよ!!
 だから俺も四天王より『宰相閣下』を一番警戒していたんだけど・・・・まさかなぁ~」

智弘が続けた。

「私はそんな知略や策略なんてありませんよ」

と両手を振りながら加奈が答えた。
小さい水色の髪の幼女を見て加奈は

「本当に水原さんなんですか?」

「あぁ~本物の水原智弘だ」

「将太さんも黒木さんも女性になっちゃって・・・・私たちより碧さんたちの方が色々と複雑だったようですね」

そこへミリアがつかつかとやって来て

「紅姫!! 妾と決闘じゃ!! ジルドを掛けて決闘じゃ!!」

と言うとわざわざ手に白い手袋をはめたかと思うと外し茜に投げつけた。

「え?? なに? どういうこと?」

と茜ちゃんのすっとんきょな声が聞こえた。

「お前は妾からジルドを奪った!! 今、取り戻すのじゃ!!」

「ミ、ミ、ミリア様! お止めください!!」

ジルドがうろたえながらミリアの右手を後から掴んだ。

「こちらのお子様は?」

と茜は右手の平を天に向け指す。

「バンパイア族の姫、次期女王のミリア・アルカート様です」

とジルドが説明する。

「次期女王様!?」
と茜は不審そうな顔でミリアを見た。

「そうじゃ、妾がミリア・アルカートじゃ!
 ジルドを取り戻すのじゃ!! 決闘じゃ!!」

とジルドが掴んでいる右手を振りほどき人差し指で茜を指した。

「何言っているのよ! ジルドさんは我が国の伯爵で外務大臣よ! 
 こんなに優秀な人を『はい、そうですか!』と言って手放すわけ無いじゃないの!!」

「良かろう! なら決闘じゃ!!」

とミリアが言うと二人はいきなり両手を組み合った。

「ふんぬーーーー!」

「おりゃー 妾は負けないのじゃ!!」

「うりゃうりゃうりゃ!!」

背の高い茜がミリアを上から押し付ける。

「愛は勝つ!!」

今度はミリアが押し返し茜を上から押さえつける。

「フフフ! どうじゃ! ジルドを想う愛の力じゃ!!」

「にゃにおーーー! ジルドさんを渡すわけにはいかないのよ!!」

と今度は茜が上になりミリアを押さえつける。

「妾は負けないのじゃ!! 負けるわけにはいかないのじゃ!!」

ミリアが押し返す。

俺の隣では加奈ちゃんが頭を押さえながら左右に首を振っている。

「ちょっと加奈ちゃん、止めてよ」

「碧さん、大丈夫ですよ! 茜がふざけているだけですから」

確かに言われてみれば当たり前のことだろう。
ズガーンダムの腕をへし曲げて簡単に一刀両断にした力を考えれば茜がミリアに力負けすることは無いはずだ。

「ミリア様、お止めください!!」

二人の力比べを見かねたモテ男・ジルドがミリアを後ろから止めに入った。

「止めるでない! ジルド! これはそなたを掛けた女と女の戦い!! 引くわけにはいかぬのじゃ!!引くわけには!!」

「碧さま!! 姫様をお止めください!!」

ジルドは俺の顔を見て仲裁を願い出た。

「え!? 俺?」

ジルドの言葉に一瞬たじろぎながらも

「茜ちゃん、どうどう! はい、終了! 終了!!」

と後ろに回り腰に手をやり止めた。

ミリアは一瞬の隙を見逃さなかった!!
茜の右腕に噛み付いた!

「痛い、痛い!! お兄ちゃん! こいつ、噛んだ!噛んだ!! 吸ってる!! 吸ってる! 血ーーーー!! 吸われてる!!」

と茜が叫んだとき

「プッ! さすが兄弟! 血を吸われたときのリアクションも同じだ」

と智弘が吹きやがった。

「ハハハハハ! このときを待っていたのじゃ!! 妾の勝ちじゃ!!」

確かにミリアはこのときを狙っていたのだろう。
ミリアが紅姫と呼ばれていた茜を倒す、いや出し抜くとしたらこの手しかないのだ。

「これでお前は妾の眷属じゃ!!
 兄弟だけ有ってお前の血も良い味をしておるの~ 良い味じゃ!! ハハハハハ!」

『眷属化!!』と辺りに響き渡るくらい大きな声を上げた!

「お前! お兄ちゃんの血を吸ったの!!」
茜は何事も無かったようにミリアに問い返した。

「そうじゃ!! お前と同じ甘美な味じゃったぞ!!・・・・・・って、なぜ眷属に為らないのじゃ!!」
ミリアは眷属化が効かなかった事に驚いた。
今まで唯一、碧だけには効かなかったが、ミリアのバンパイアの眷属化の力は絶大で聖女の将太さえ眷属化させることが出来た。
茜で二人目だった。
(この兄妹は特別な体質なのだろうか?)と思ったが『女神さまの加護』と碧が言っていたことを思い出した。

「眷属なんかになるわけないでしょ!!」

茜は名無しの女神から多くの祝福を貰って・・・いや、正確に言うと力ずくで奪ったのである。
当然、その中には多くの耐性も含まれている。

「く、く、悔しい!! お兄ちゃんの血を吸うなんて!! 私! 私だって!!」

と言うと碧の右腕に噛み付いた!

「いで、いで、いで! あ、あ、茜ちゃん! 何んで俺の腕、噛んでるの!!!」

「らって、くらしいやないの!! ほにーちゃんのいをすあえたおよ! ああしだっえ!」

と茜は噛み付きながらいった。
どうも茜は『だって、悔しいじゃないの! お兄ちゃんの血を吸ったのよ! 私だって!」と言っていたようだ。


「あ、茜ちゃん! 何言っているのか分からないから、とりあえず離して、何でもいいから噛むの止めて!!」

「ヤーーーー!」

「ヤーじゃないの!! 噛むの止めて!! 痛い! 痛いの!!」

組み合う茜とミリア、後から押さえる碧とジルドの下に加奈が近寄りボカ、ボカと杖で茜とミリアの頭をはたいた。

「あなたたち、何を馬鹿やっているんですか!!」

そして、トントンと杖の下で地面を叩き

「茜はいつも通りの馬鹿ですけど碧さんも碧さんですよ!
 茜がわがまま言うときは私みたいにぶん殴っちゃえば良いんですよ!
 そちらのお嬢様も事情は良く分かりませんが、女同士が力ずくでというのは感心しませんね。
 話し合いでの解決を提案します!」

とビシッと言い放った。

なんか少し会わないうちに加奈ちゃんが過激なことを言うようになったのは気のせいなのだろうか?

そして、俺は詩織ちゃんの事を聞いたとき加奈ちゃんの顔が曇ったことをすっかり忘れてしまっていた。


 
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