マチ恋 ―君に捧げるLove song― 一夜の相手はスーパースター。誰にも言えない秘密の恋。【完結】

remo

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3章. ゆい

machi.38

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『寝耳に水!Yumaも知らなかった衝撃の事実』

どうして…

「しばらく周りが騒々しくなりそうね。心無いことを言う人もいるかもしれない。…大丈夫かしら?」

杏子師長が心配してくれているのがわかるけれど、
言葉が頭に入ってこない。

誌面に並ぶ文字がぐるぐる回る。

どうしよう。
どうしよう。

「看護部長から注意があったの。厳しいことを言うようだけど、ここはあくまでも病院だから、患者さんに迷惑がかかることは避けなければいけない。報道関係者や野次馬が詰めかけるようなら、しばらく休んでもらった方がいいかもしれないわ」

自分の心臓の音がうるさいくらい頭に響く。

「個人での解決が難しければ、事業に連絡して、職場を異動することも考えましょうか」

師長の冷静な声が頭の中をすり抜けていく。
多分、頷いたのだろうけれど、どうやってその場を後にしたのか、全く覚えていない。

どうしよう。
どうしよう。

知られてしまった。

悠馬の日常を邪魔するつもりじゃなかった。
悠馬を悩ませるつもりじゃなかった。

一生、誰にも言わないつもりだったのに。


「リナ、かわいそう」

「認知するのかな」

「一夜限りなのを勘違いして、迷惑なんじゃないの」

「子どもをだしにされたら、無下にできないよねぇ」

ナースステーションから聞こえてくる会話に足がすくむ。

悠馬とリナさんの邪魔をするつもりじゃなかった。

再会した時に言えなかったのは、
私が臆病なせいだけど、
悠馬がもう結婚してたから。

悠馬の邪魔を、したい訳じゃなかった。

私の存在に気付いたナースさんたちが話を止め、無言のまま回診に出ていった。


ステーションの清掃と点検を終えて、トイレの清掃に回っていると、中から出てきた女性2人組に冷ややかな視線を向けられた。

「あり得ないよね」

「身の程を知れ」

小さいけれど悪意のこもった言葉がはっきりと聞こえる。

そのトイレの中では、全てのトイレットペーパーが便器に捨てられていて、詰まった汚物が床に溢れていた。
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