Blue Bird ―初恋の人に再会したのに奔放な同級生が甘すぎるっ‼【完結】

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いやいやいや。
あの詰め込みをあーんというのか?

「奏くんは、すごいマイペースなんだよ。彼女には色違いのヘルメットだし。昼も夜もラーメンだし。スマホの登録だって"俺”だし。そのおかげでどんなにヒヤヒヤ、…」

奏くんのマイペースぶりを力説したつもりが、ミオちゃんサリちゃんのニヤニヤ笑いはむしろマックスになった。

「聞きました? 奥さん」
「俺ですって。めっちゃけん制してるじゃ―――ん」

…けん制? 誰が、誰を。

理解が追い付かない私を置いてけぼりにして、2人は一致団結。

「許せんな、おサル」
「独占禁止法を破ったからには、」
「今すぐ彼に電話して」
「合コンお願いして!」

あ。…そういうこと。
サリちゃんは彼氏に飽きて、ミオちゃんは彼氏に飽きられたんだっけ。

でもなあ、奏くんにそんなこと言ったら怒られそうな気がするけどなぁ。

「は? お前、合コンしたいの?」

奏くんに初めて電話したものの、呼び出しコールが鳴ったとたん、なんだか急に緊張してきて、思わずワン切りしてしまった。

わー、やばいと思ってパニックになっていたら、
間髪入れずに"俺”コールがあって、絶対怒られると思ってビビッて出たら、

「どうした?」

意外と優しい声で、ホッとして合コンを提案してみたところ、一気に機嫌が悪くなった。

「いや、あのね、昨日社食で会ったミオちゃんとサリちゃんがね、…」

まあ。
奏くんには腐るほど女子が寄ってくるでしょうから合コンなんて必要ないだろうけど。

普通女子には出会いが必要なんです―――――っ

頑張って主張してみると、

「わかった。今日迎えに行く」

急だな、おい。ということになり、

「でかした、ジョージ」
「持つべきものは、賢いおサル」

ミオちゃんサリちゃんを躍り上がらせた。

…誰だよ、ジョージ。
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