セカンドラブ ー30歳目前に初めての彼が7年ぶりに現れてあの時よりちゃんと抱いてやるって⁉ 【完結】

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日曜日。昼下がり。
スカイツリーが見える駅前で、桐生さんと待ち合わせている。

散歩と買い物をして、豆腐料理でお詫びする。

だけなんだけど、

付き合っているのか、奥様はどうされているのか。
ちゃんと聞くように言われているから、
妙に意識してしまい、落ち着かない。

もしかしたら、これはいわゆるデートというヤツでは。
そんなことを思うとますますそわそわしてしまう。

穏やかな小春日和で、街行く人々もどこか優しい。家族連れやカップルが次々と訪れては去っていく。

一際目を引くカップルが近づいて来た。男女ともにスタイルが良く、雑誌から抜け出してきたみたい。

なんて。

そんなのん気な考えが頭をかすめたのは一瞬で、すぐに、

「あ、…」

それが柚くんだと分かった。

ほぼ同じくらいに、相手も私に気づいて、傍らにスタイル抜群の女の子を連れたまま、足を止めた。

スウェットトレーナーの上に羽織られた濃紺のジャケット。長い脚を引き立てる黒のスキニーパンツ。
手首を彩る銀の時計。無造作に肩掛けしたバッグ。

私服姿の柚くんは洗練された大人そのもので、少年っぽさはどこにも残っていなかった。

「…紘弥?」

隣に寄り添う彼女は、
驚くほど小顔で透けるように色が白い。
細く伸びた足を惜しげもなくさらし、
華奢ながらメリハリのある身体つきは女性でも見惚れてしまう。

「…ああ」

柚くんは私から目を逸らし、

「今度入る会社の人」

女の子に優しく告げた。

目の前の2人が余りにも絵になって、

『昔の彼も前に進んでるみたいだし』

ナミちゃんの言葉が妙に説得力を持って響いた。

「ごめん、待たせた」

頭の上に置かれた温かな手の重みが、私を現実からすくい上げた。

「…桐生さん」

変わりのない優しい笑顔に、なんだか泣いてしまいそうだった。

「…ん?」

桐生さんが私をのぞき込みながら、頭の上でその大きな手をバウンドさせた。

「あ、えーと、…」

何とか落ち着きを取り戻し、

「今度入社する方なんですけど、実は先日、彼のスーツを汚してしまって、…」

自分の失態を説明した。

「ああ」

桐生さんは心得たとばかりに、目の前に並ぶ2人に挨拶すると、

「もし時間が大丈夫なら、スーツの採寸だけさせてもらえないかな」

スマートに2人を説き伏せ、

「少しだけ歩くけど」

スーツショップに誘導した。
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