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柚くんの滑らかな肌と温かい腕と爽やかな匂いに包まれて、
心地いいまどろみの中を漂っていると、
遠くの方でチャイム音が聞こえた。
目、開けたくない。
動きたくない。離れたくない。
チャイム音が繰り返し響く。
目覚めたくない。
このままがいい。
鍵を開ける音に続いてドアが開く音。
かすかな靴音。
「…紘弥、居るんだろう?」
人の声。 ん? この声。
「あ、…来ちゃった」
私とぴったりくっついていた柚くんがもぞもぞ動く。
「ちょっと待ってて」
柚くんが私の中からするりと抜けて、声を出しそうになった私の唇を優しくふさいだ。
もうなされるがまま、ベッドから動けない私の頭を軽くなでて、
「今、行く」
柚くんはドアの向こうに声をかけると、服を着て部屋を出て行った。
「紘弥、大丈夫か? どこも何ともないか?」
「…絶好調」
「それは、…良かった。すまない、苦労をかけた」
隣の部屋から、話し声が聞こえる。
この声、多分、柚くんのお父さんだ。
「何か必要なことはあるか。欲しい物はあるか」
「…いや、もう手に入れた」
「そうか。大丈夫なら、警察には一緒に行こう」
笑った感じが柚くんに似ている、穏やかで温かみのあるお父さん。
物腰は柔らかいけど、毅然と信念を貫く感じが素敵で、付いて行きたくなる。
「あのさ、…俺、あおいと結婚するから」
「は?」
やばい。お父さんとハモってしまった。
ていうか、柚くん。
今、さらっと何言った!?
いきなりの爆弾投下⁉︎
まさかの、相手より先に親に申告―――――っ!?
いや待てよ。
あれをプロポーズと言うのなら。
『結婚するよ。お前がしたいなら』
言ってなくもなくもなくない??
「…そうか」
そう言ったきり、お父さんが黙り込む。
…沈黙が痛い。痛いから! 柚くん! 謝って!
ていうか、ここは私が謝りに行くべき??
「分かった。…橘さん、すみません」
うわ―――、お父さん、多分こっち向いた!
っていうか、全部バレてる!!
「わがままな息子ですが、どうかよろしくお願いします」
「あ、…いえ、…はい」
声がっ、カスカスだし、
なんなら、こんな状態だし、
なんかいろいろ段取りってもんを、
全部すっ飛ばしてるよ、柚くん―――――っ
「改めて、挨拶させてください。食事でもご一緒しましょう」
「あ、…はい。あの、…すみません」
…死。
どんな顔してお父さんに会えと?
すみません。
息子さんに手を出した挙句、結婚を迫りました…
私がベッドで追加懺悔していると、
「…紘弥、良かったな。お前、あの頃からずっとだろう。…そうか、良かったな」
優しいお父さんの声が聞こえた。
…お父さん。
あの柔和な笑顔が見える気がする。
すみません、お父さん。
ちゃんと改めてご挨拶に伺います。
ちゃんと謝り倒します。
でも。
私もずっと好きです。
今までも、これからも、多分一生、生まれ変わっても、柚くんだけです。
それだけは誰にも負けません。大好きです。
なんか、お父さんに認めてもらったら、余計好きが込み上げてきて、
訳もなく泣けてきた。
お父さん、ありがとうございます。
心地いいまどろみの中を漂っていると、
遠くの方でチャイム音が聞こえた。
目、開けたくない。
動きたくない。離れたくない。
チャイム音が繰り返し響く。
目覚めたくない。
このままがいい。
鍵を開ける音に続いてドアが開く音。
かすかな靴音。
「…紘弥、居るんだろう?」
人の声。 ん? この声。
「あ、…来ちゃった」
私とぴったりくっついていた柚くんがもぞもぞ動く。
「ちょっと待ってて」
柚くんが私の中からするりと抜けて、声を出しそうになった私の唇を優しくふさいだ。
もうなされるがまま、ベッドから動けない私の頭を軽くなでて、
「今、行く」
柚くんはドアの向こうに声をかけると、服を着て部屋を出て行った。
「紘弥、大丈夫か? どこも何ともないか?」
「…絶好調」
「それは、…良かった。すまない、苦労をかけた」
隣の部屋から、話し声が聞こえる。
この声、多分、柚くんのお父さんだ。
「何か必要なことはあるか。欲しい物はあるか」
「…いや、もう手に入れた」
「そうか。大丈夫なら、警察には一緒に行こう」
笑った感じが柚くんに似ている、穏やかで温かみのあるお父さん。
物腰は柔らかいけど、毅然と信念を貫く感じが素敵で、付いて行きたくなる。
「あのさ、…俺、あおいと結婚するから」
「は?」
やばい。お父さんとハモってしまった。
ていうか、柚くん。
今、さらっと何言った!?
いきなりの爆弾投下⁉︎
まさかの、相手より先に親に申告―――――っ!?
いや待てよ。
あれをプロポーズと言うのなら。
『結婚するよ。お前がしたいなら』
言ってなくもなくもなくない??
「…そうか」
そう言ったきり、お父さんが黙り込む。
…沈黙が痛い。痛いから! 柚くん! 謝って!
ていうか、ここは私が謝りに行くべき??
「分かった。…橘さん、すみません」
うわ―――、お父さん、多分こっち向いた!
っていうか、全部バレてる!!
「わがままな息子ですが、どうかよろしくお願いします」
「あ、…いえ、…はい」
声がっ、カスカスだし、
なんなら、こんな状態だし、
なんかいろいろ段取りってもんを、
全部すっ飛ばしてるよ、柚くん―――――っ
「改めて、挨拶させてください。食事でもご一緒しましょう」
「あ、…はい。あの、…すみません」
…死。
どんな顔してお父さんに会えと?
すみません。
息子さんに手を出した挙句、結婚を迫りました…
私がベッドで追加懺悔していると、
「…紘弥、良かったな。お前、あの頃からずっとだろう。…そうか、良かったな」
優しいお父さんの声が聞こえた。
…お父さん。
あの柔和な笑顔が見える気がする。
すみません、お父さん。
ちゃんと改めてご挨拶に伺います。
ちゃんと謝り倒します。
でも。
私もずっと好きです。
今までも、これからも、多分一生、生まれ変わっても、柚くんだけです。
それだけは誰にも負けません。大好きです。
なんか、お父さんに認めてもらったら、余計好きが込み上げてきて、
訳もなく泣けてきた。
お父さん、ありがとうございます。
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