異世界転移 異世界へと召喚された神様達は世界の常識をぶち壊す!

夢見叶

文字の大きさ
15 / 26

迷宮探索 8

しおりを挟む
 俺は言った何を見せられているのか良くわからなかった。

 ギルドマスターからは全員は戦闘未経験の者ばかりだと聞いていた。それと勇者達の特徴。

 それを理解した上で俺は全員に戦い方を教えるために丁寧に説明をしていた。

 それにより多少は戦えるようになった。

 俺の想定では、この地下三階層までで全員に三回ほどの戦闘を経験してもらいパーティーでの戦闘のやり方やスキルに慣れてもらうことを考えていた。

 だがその想定がこの三階層に来て潰された。

 十二人の中でも目立たない。後衛から指示出ししかせずに攻撃に参加していなかった奴が急にとんでもないことを言いやがった。

 自分とレナと言う少女二人で二回ほど戦わせてほしいなどと言い始まる。こいつらはこの国のために戦ってもらわないといけない存在。

 それにこいつらは、まだ戦闘経験などさっきの数回程度。そんな奴らに危険な事させられるわけがない。

 だが、少年は俺にモンスターの居場所と数を言ってきやがった。

 まさか探知を使えるのかと少し驚きもしたが、俺はその時嘘をついていると思っていた。

 何故なら探知とは魔法を使える者でもかなりの使てじゃないと数まで言い当てることなどなどできない。

 それにだ、魔力の消費自体も大きくある程度練習しないと使うことが出来ない。

 だからこそ嘘だと思ったのだが、少年のいった時間と同じタイミングでモンスターが二体俺達の前に姿を現した。

 少年の言った通りになった。しかも少年はモンスターの方を一切見ずに一言、レナと言う少女の名前を叫ぶ。

 名前を呼ばれた少女はただ一言返事を返した後、モンスター二体をたった一撃で倒して見せたのだ。

 俺は一体何を見せられているのか意味が分からなくなりそうであった。

 この二人は一体に何者なのか? 凄く興味深い。

 俺はそんなこと思いながら三階層の探索中彼ら二人に注目していた。

 だが、最初の戦闘以外モンスターに出くわすことがなく、彼ら二人の実力を確かめることが出来ない。

 それからしばらくして、彼が叫びを上げた。

 この階層を離れるようにと、俺は一体何が起きたのか聞こうとすると先に、『上位種だ!』彼の声が響いた。

 この階層には通常モンスターしか出てこない。上位種が存在しているのはこの下の階層以降にしか存在しなはずだ。

 思わず聞き返してしまったが返ってきた答えは変わらなかった。それ以上に最悪なものであった。

 俺にできることは、全員を無事に街へと戻ること。

 そのために全員へと指示を出した。それに答えてくれた皆。

 俺はこれで帰れる。そう思い心のどこかで安心してしまった。

 だがそれは一時の事。すぐに全員の顔が絶望へと染まることになる。

 上の階段、それを塞ぐようにしてバラテンと呼ばれるモンスターが階段を防いでいた。

 サボテンのような体を持ち、手にはバラ茎、頭にはバラの花咲いているモンスター。こいつには接近戦は不利だ。基本的に後衛の魔法で倒し切るの基本戦術としている。

 俺自身、パーティーメンバー達と戦ったこともあるし、ソロで戦闘したこともある。ただ、全員を守りながら戦える自身はない。最低限数人に被害が出る。

 今は、ただ俺が戦うしかない。そう思った時、彼が前に出た。

 一人でバラテンと戦うという彼を一度は止めようとしたが、無理であった。

 その後、俺の目の前で起きたことを夢かと考えてしまうほどであった。

 基本属性と呼ばれる四属性の魔法。基本的に魔法とは一人一属性から二属性、多くても三属性くらいしか使えない。しかも、サブ属性と呼ばれる物を含めてのことである。そのために基本四属性を使える者などこの世界に存在するはずがない。

 だが目の前では、そのあり得ない出来事が起きていた。

 それに、後衛の魔法使いとしてでは考えられない身のこなし。これはかなりの戦闘経験を積まないとできないもの。

 それを戦闘経験未経験と聞いていた者がやっている。

 それに、彼はモンスターの攻撃を完全に回避し、ダメージを受けずに倒してしまった。

 そんなことが出来るのは俺と同じAランク以上の冒険者ぐらいのものだ。しかもこの短時間でと考えると殆どいないだろう。

 彼がいったい何者なのか俺の中で気になって仕方がなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました

かにくくり
ファンタジー
 魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。  しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。  しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。  勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。  そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。  相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

処理中です...