最強剣士異世界で無双する

夢見叶

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テルト王国編 第一章 王都スミ―レ

第92話 ストーベリーの街 1

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 王都を出発してから二週間ストーベリーのへと到着した。

「確かに小さな街ね~。村って言った方がいいんじゃない」

 街に入ってすぐそんな事をシェリーが口にするもんだから回りからの視線が全てこちらに集る。

 中に事らに何か言っている者までいる。

「シェリー何言ってるんだよ。とっても言い街じゃないか」

 フォローを入れておく。

 周りの人が少し散らばっていく。

「ふ~」

 これで一安心と思っていると、

「シェリーちょっとこい!」

 俺は一度街の外へと出る。

「お前、あんな所でなんてこと口にするんだ!」

 正直思ったことを口にするいいことなんだが時と場合を考えて欲しい。

「だって実際に小さいじゃない。一応門はあるみたいだけどこれはもう村よ」

 何故こんなことをシェリーが言ったのか、俺はふと一週間前の出来事が頭に思い浮かんだ。




 一週間前。

「ケンイチこの村に酢日いようよ」

 俺達はパイップ村に来ていた。この村はお温泉で有名な村で数十種類もの温泉が存在している。

 全てを回ろうと思うと二、三日くらいかかるらしくシェリーは一週間ほど滞在を臨んでいたが、

「ダメだ! 俺達の目的はテルト王国の王都に一ヶ月で着く事だろう。それに途中でストーベリーの街に夜予定なんだから、寄り道している暇はないぞ」

 俺はシェリーのお願い断った。

 また三年前のようなことがあっても嫌だからでもあった。

「別にいいじゃん。それにストーベリーの街によらなくてもいいじゃん」

 今回のテルト王国への旅の目的を完全に忘れているようだ。

「お前、今回の旅の目的を忘れてないか」

「……」

 そっぽを向くシェリー。

 なんだか昔に比べて少し性格が変わってきているような気もするが、温泉を目にしたときのシェリーはこんな感じだったような気がする。

「ミカ!」

「はい! 今回の旅の目的は冒険者としての経験を積むこと。そしてストーベリーの街に冒険者が少なく私達向けの依頼がある可能性が高い」

 俺の呼びかけに対して即答するミカ。

「思い出したか」

「はい」

 しゅんと肩を落とすシェリー。

 横でミカとヒョウカが腹を抱えて笑っていたのである。



 つまりシェリーが街の門であんなことを言ったのは俺への嫌がらせであった。

「お前、まだ一週間前の事根に持っているのか」

 頭を縦に振って答える。

 意外と根に持つ奴だな。

「あの時は悪かったよ。また今度連れて行ってやるから機嫌直してくれないか?」

「それならいいわよ」

 いきなり笑顔に戻る。さっきまでの不機嫌な顔は何処に行ったんだか?

「ケンイチ君、お話終った?」

 ヒョウカがこちらを除いていた。

「待たせてごめんな」

 俺はシェリーと一緒にミカ達の元へと戻った。

 俺達が街に着いたのは昼を少し過ぎた辺りだったことも有り最初に冒険者のギルドへと向かった。

 その道中、待ちの人達に頭を下げながら先程シェリーのセリフについて謝っていった。

 冒険者ギルドの中には殆ど人が居ない。

 まだお昼であり皆さん仕事に行って出払っているのかなと思いながら中に入っていく。

 ギルドの掲示板を見てみると、いろいろな依頼が張ってある。だがしかし、お昼間にこれほどの数の依頼が張ってあるなんて変だと思いながら見ていくと、

 Aランク依頼  地竜退治

 街の近くで最近地竜と思わしき魔物が暴れていて困っています。討伐をお願いします。

 また大変な依頼があった物だ。

「これ受けようと思うんだけどどうかな?」

「私はいいよ」

「私も問題ないわ」

「大丈夫です」

 皆賛成のようなので依頼書を持って受付へと持っていく。

 周りにいる冒険者はこちらを見ながら何かを話しているようだが聞こえない。

「済みません! 依頼を受けたいのですが?」

 受付にいたお姉さんに依頼書を出すと、

「ダメだね! この依頼はAランクだ。お前らみたいなガキが受けれる依頼じゃないよ」

 ちょっとむかっときた。

 何で見た目けで判断するかな。

「俺達、Sランク冒険者なんですが!」

「あはははは、いくら何でもそれはないわ。お前らみたいなガキがSランク、何の冗談だよ」

 むか! 頭に怒りマークが三つほど浮かんだ気がした。

 そして、服に付けているバッジと冒険者カード、王様から貰ったセレモニア王家の紋章を見せる。

「これでも信じられませんか」

 俺は、ギルド全体に響くように言うと、

「うそでしょ!」

 いまだに信じられないという顔をしている。

「それなら証明しましょうか? そこで暇をしている冒険者の人達でも使って」

 いつもならそんな事言わないが、今回は別である。この女性の態度に対して凄く頭にきていたのであった。
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