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テルト王国編 第一章 王都スミ―レ
第96話 テルト王国
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あれから五日。
俺達はストーベリーの町で依頼をこなしていた。
薬草採取、モンスターの討伐などいろいろな依頼をやっていった。
そして、今日。
「そろそろテルトに向かわないの?」
シェリーが少しうんざりした顔で言ってくる。
この五日間、俺が選んだ依頼は全て低ランクの依頼ばかり。それに対してシェリーは毎日のように愚痴を言っていた。
「そうだな、そろそろ行くか!」
少しはいい経験を積めただろう。
俺達は冒険者になってからCランク以上の依頼しかこなしてこなかった。冒険者になる前の学院性時代からそうであった。そのためEランクやDランクの依頼をこなしたことがなかったのである。
実際に全ての依頼を失敗なくこなしてきたがそれではダメだと俺は思っていた。そのため今回の旅ではEやDランクの依頼をこなしていきながあ冒険者としての経験を積もうと考えたのである。
そしてこの五日間である程度の依頼もこなしていたため、そろそろ移動しようと考えていた。
「それじゃ、朝食を食べたら次の街に向けて出発だ!」
「おー!」
俺達荷物を片付けて宿の食堂へと向かった。
朝食はトーストとサラダと言うとてもシンプルなメニューであった。
その後俺達は某冒険者ギルドに顔を出してストーベリーの街を出発した。
それから二週間。
「いよいよ、テルト王国ね」
シェリーは震えた声でそんなことを言っている。
国と国の境目の国境を超えるには関所を通る必要がある。
前回俺達が関所を通ったときは護衛任務だったこともあり依頼主が全てやってくれた。
だが、今回別である。
「どうしたらいいのかな?」
先ほどの緊張からか慌て始めるシェリー。
いつもは強気な性格なのにこういう時は本当にダメな奴だ。
「これを見せれば大丈夫だよ」
俺は、服のバッチと冒険者カードを見せる。
「Sランク冒険者は関所を通るとき、これを見せるだけでいいって王様たちに言われただろう」
「そうだったわね」
少しずついつもの調子を取り戻していく。
そして俺達の番がやってきた。
「身分証の提示を!」
その言葉に従い冒険者カードとSランク冒険者である証のバッチを見せる。
「取っていいぞ」
冒険者カードを返してもらいあっさりと通ることが出来た。それに、普通は入国税と払わないといけないのだがそれもSランク冒険者は免除されている。
そして最後のシェリーも無事関所を通ること出来て全員テルト王国に入ることが出来た.
これから俺達が向かうのはアーサガと言う村である。
この関所から三日ほどの所にある村で一日宿をとって疲れを取り王都へと出発する予定である。
俺がこれからのことを考えていると、後ろで三人が騒いでいた。
なので、
「それじゃ行くぞ!」
浮かれている三人を無視して先へと行こうとした。
「待ってよ!」
俺が歩き始めると他の三人も慌ててついてくる。
「なんで一人で行こうとするのよ!」
「あんなところバカ騒ぎしてたら他の通行人に邪魔だろうが」
「バカ騒ぎって何よ!」
ただ関所を通っただけであんなに騒いでいるのをバカ騒ぎと言わずに何というのだ。
などと考えていたら、
「お兄ちゃん! 女の子が話しているのをバカ騒ぎと言うのは少しひどいよ!」
いつもは俺肯定派のミカがひどいと言うとは少し驚きである。
だがしかし、水着がどうなの、料理がどうなの今必要な話なんだろうか?
女心なんてわからない。
「ケンイチ君、ダメだよ」
ヒョウカ、一体何がダメなのか全く分からないぞ。
たまにヒョウカのことが分からない時がある。
「バカ騒ぎ何て言って悪かったよ」
俺が折れて謝った。
「分かればいいのよ」
すごく満足そうな顔のシェリー。
ミカ達も頭を縦に振りながら「うん、うん」と頷いている。
俺が完全に悪いことになっていた。
俺達はストーベリーの町で依頼をこなしていた。
薬草採取、モンスターの討伐などいろいろな依頼をやっていった。
そして、今日。
「そろそろテルトに向かわないの?」
シェリーが少しうんざりした顔で言ってくる。
この五日間、俺が選んだ依頼は全て低ランクの依頼ばかり。それに対してシェリーは毎日のように愚痴を言っていた。
「そうだな、そろそろ行くか!」
少しはいい経験を積めただろう。
俺達は冒険者になってからCランク以上の依頼しかこなしてこなかった。冒険者になる前の学院性時代からそうであった。そのためEランクやDランクの依頼をこなしたことがなかったのである。
実際に全ての依頼を失敗なくこなしてきたがそれではダメだと俺は思っていた。そのため今回の旅ではEやDランクの依頼をこなしていきながあ冒険者としての経験を積もうと考えたのである。
そしてこの五日間である程度の依頼もこなしていたため、そろそろ移動しようと考えていた。
「それじゃ、朝食を食べたら次の街に向けて出発だ!」
「おー!」
俺達荷物を片付けて宿の食堂へと向かった。
朝食はトーストとサラダと言うとてもシンプルなメニューであった。
その後俺達は某冒険者ギルドに顔を出してストーベリーの街を出発した。
それから二週間。
「いよいよ、テルト王国ね」
シェリーは震えた声でそんなことを言っている。
国と国の境目の国境を超えるには関所を通る必要がある。
前回俺達が関所を通ったときは護衛任務だったこともあり依頼主が全てやってくれた。
だが、今回別である。
「どうしたらいいのかな?」
先ほどの緊張からか慌て始めるシェリー。
いつもは強気な性格なのにこういう時は本当にダメな奴だ。
「これを見せれば大丈夫だよ」
俺は、服のバッチと冒険者カードを見せる。
「Sランク冒険者は関所を通るとき、これを見せるだけでいいって王様たちに言われただろう」
「そうだったわね」
少しずついつもの調子を取り戻していく。
そして俺達の番がやってきた。
「身分証の提示を!」
その言葉に従い冒険者カードとSランク冒険者である証のバッチを見せる。
「取っていいぞ」
冒険者カードを返してもらいあっさりと通ることが出来た。それに、普通は入国税と払わないといけないのだがそれもSランク冒険者は免除されている。
そして最後のシェリーも無事関所を通ること出来て全員テルト王国に入ることが出来た.
これから俺達が向かうのはアーサガと言う村である。
この関所から三日ほどの所にある村で一日宿をとって疲れを取り王都へと出発する予定である。
俺がこれからのことを考えていると、後ろで三人が騒いでいた。
なので、
「それじゃ行くぞ!」
浮かれている三人を無視して先へと行こうとした。
「待ってよ!」
俺が歩き始めると他の三人も慌ててついてくる。
「なんで一人で行こうとするのよ!」
「あんなところバカ騒ぎしてたら他の通行人に邪魔だろうが」
「バカ騒ぎって何よ!」
ただ関所を通っただけであんなに騒いでいるのをバカ騒ぎと言わずに何というのだ。
などと考えていたら、
「お兄ちゃん! 女の子が話しているのをバカ騒ぎと言うのは少しひどいよ!」
いつもは俺肯定派のミカがひどいと言うとは少し驚きである。
だがしかし、水着がどうなの、料理がどうなの今必要な話なんだろうか?
女心なんてわからない。
「ケンイチ君、ダメだよ」
ヒョウカ、一体何がダメなのか全く分からないぞ。
たまにヒョウカのことが分からない時がある。
「バカ騒ぎ何て言って悪かったよ」
俺が折れて謝った。
「分かればいいのよ」
すごく満足そうな顔のシェリー。
ミカ達も頭を縦に振りながら「うん、うん」と頷いている。
俺が完全に悪いことになっていた。
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