最強剣士異世界で無双する

Sランクトーナメント戦編 第1章Sランクトーナメント一回戦

第120話 Sランクトーナメント

　大会当日、参加者の冒険者は王都の中央広場へと集っていた。中央広場には大きな舞台が一つ作られている。

　そして、参加者を囲むように観客達も多く集っている。多分この国以外から来ている者も多く居るのだと思う。

　それ以外にも屋台なども出ており国を上げてのお祭り騒ぎとなっていた。それを見て、ここまで街が復旧したのが嬉しくもあった。

　舞台上へと俺達参加者が登っていくと、それに合わせて王様達もそれに続き舞台の上に登ってきた。そのまま舞台の中央へと行く。

「ただいまより、第五回Sランク冒険者ランキングトーナメントを開催いたします」

　王様の言葉と同時に観客から歓声が上がる。そして俺達冒険者は今年の冒険者ランキングを決める戦いが始まることを心に刻むのである。

　今回参加冒険者パーティーの紹介が行われた。三位から順番に行われていき最後が俺達の番となっていた。

「それでは最後に今年新たにSランク冒険者として登録された者達の紹介となる。ソウルメイトよ前に」

　その言葉に従い王様達の元へと行く。王様達の横に並ぶと、

「この者達がソウルメイトの四人である」

　俺達が観客達の前に姿を現わすと同時に歓声がまた響いた。一部不思議そうにこちらを見ている者達が居る。その者達は、他国から今回の大会を見に来た者達であろうと思う。多分、何故こんな子供がSランク冒険者になどと考えているのだろう。俺達以外のSSランク冒険者は皆、四十は超えているように見える者達ばかりである。

「全員がそれぞれSランク冒険者としての資格を有しておる」

　その言葉により不信感を持つ者達が増えたように見える。王様達の話しでは、Sランク冒険者パーティーとして登録していてもパーティー全員がSランクではなくそのリーダーや数人がSランクでそれ以外の者はAランク冒険者だったりする。そして、俺達を除いてパーティー全員がSランクのパーティーは現ランキング一位のパーティーのみらしかった。

「このソウルメイトは三ヶ月前、魔族によって滅ぼされかけたこの国をたった四人で救ってくださったのである。その際に我が王家が証人となりSランク冒険者として登録した」

　その言葉を聞き歓声を上げる者、まだ十代くらいにしか見えない子供達がたった四人で魔族を討伐、それも国を滅ぼすような軍勢の魔族を、また少し信じられないと思う人が増えた気がした。

「この者達の活躍に期待して欲しい」

　その言葉を最後に俺達の紹介が終了した。

　俺達は元の場所まで戻り開会式は進んでいき、いよいよ対戦相手の発表となった。

「ではまず今日の第一試合、現ランキング十位ソウルメイト対現ランキング四位雷鳴」

　俺達は第一試合しかも一位と二位を除けば冒険者でも最強のパーティーとの試合になった。それからもし合いの組み合わせが発表された。

　そして最後に、

「これで開会式は終了とする。皆、全力を尽くして戦ってくれ」

　王様の最後の言葉が終り開会式は終了となった。今日から三日間行われ、今日は第一第二試合、明日に第三と第四試合、そして準決勝と決勝が三日目になる。その間舞台の観覧は自由、それ以外にも、街中にいろいろな屋台のお店が出ていてそれを食べて回ったりもできる。

　俺達は、この後の第一試合の為にすぐに準備に入るのだが、舞台から降りていく王様達の方を見てみると、いかにもな貴族の人達が集っていた。多分俺達の事を聞かれているのだと思う。だからこそ、俺達この大会でその力を示さないといけない。俺達をSランクに選んだことは間違えじゃなかった事をここにいる全員に示すために。