最強剣士異世界で無双する

夢見叶

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Sランクトーナメント戦編　第1章Sランクトーナメント一回戦

第119話　城

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　馬車でお城へと連れてこられた後、王様と王妃様と久しぶりに再会をした。

　その後王様達から夕食へと誘われる事になった。俺達としても断る理由もなかった為にお話をお受けした。

「それでケンイチ殿達はこの三ヶ月間どうなされていたのかな？」

　食事をしながら王様聞いてくる。特に秘密にすることもなかったので、

「テルト王国でバカンスを楽しんでおりました」

「バカンスと言うことはスミーレかの？」

「はい。お魚もおいしくいい気晴らしになりました」

　その話しを聞いていた姫様が、

「ケンイチ様方だけ羨ましく思います。私もお魚料理食べたく思います。それにバカンスもしたいでございます」

　姫様は頬を膨らましながら王様にそんな事を言っている。

　さすがに困ったという顔をしている王様。そこに、

「わがままを言うのはおやめなさい。私共は王族のなのです。それなりの責務があるのです」

「それは分かっておりますが……」

　しょんぼりしながら何かを言い返そうとしているが何も言えない姫様。

　多分今までもいろいろな事を我慢してきたのだろうと思った。

「もしよければまたゆっくりとしたときにでも私共と一緒に行きますか」

「それは本当ですか!？」

「はい、ですので王様や王妃様を困らせないでください」

「分かりました」

　先程と違い凄くご機嫌になったお姫様。

「ケンイチ様はスミーレでは冒険者としてのお仕事はなさらなかったのですか？」

　凄く興味津々に聞いてくる。

「それでしたら、街に着いてすぐの時にクラーケンと言うモンスターを討伐いたしました」

「クラーケンとはどのようなモンスターなのだ？」

「大きなイカのモンスターにございます。動きも早く少々手こずらされました」

「でも殆どケンイチ一人で戦ってたわよ」

「そうそう、私達出番殆ど無かったわよね」

「私何もしてない」

　さっきまで食事集中していた三人が話しに入ってくる。

「でも。シェリーの魔法がなかったらもう少し苦戦してたさ。それにヒョウカがシェリーのそばで守っていたから俺は船の方を気にしないで戦えたんだ。それにミカのフライの魔法がなければ倒すことはできなかったんだからな」

　そうあの時のクラーケン討伐は俺一人では絶対に無理であった。それぞれの力が集って成し遂げることができたのだと思っている。

「さすが我々の国を魔族から救われた冒険者殿達だ」

　俺の話を聞き、酒を飲みながら笑っている王様。もの凄く上機嫌。

「そうですね、お父様。私の見込んだ冒険者様方です」

　姫様までも上機嫌。

「それから他には何もなかったのですか？」

　絶対にまだ何かある。姫様の目にはそう書いてあった。

「その翌日、私共は海底神殿に向いました」

「海底神殿ですか？」

「そうです。その中は迷宮になっておりまして罠などがございました」

　姫様もそうだが王様までもが興味津々になってきた。

「一階でモンスターの大群に襲われたときはどうなるかと思ったわね」

「でもお兄ちゃんが殆ど一人で倒しちゃったんだよね」

「さすがですね」

　別に一人と言う事も無いと思うのだが。

「それからどうなされたのですか？」

「最上階に着いたら大きな鬼のモンスターが二体もいたのです」

「二体もですか？」

「それを私達が二手に分かれて倒したのですが、ケンイチは余裕で倒していました」

「私殆ど何もしなかったよ」

「私とヒョウカなんてやっとの思いで倒したとのにですよ」

　少しこっちを睨みながら話しているシェリー。

　その後話しは進み俺が手に入れたリングの話しに入っていた。

　俺が指に付けていたリングを姫様達に見せると、

「これが伝説に神器なのですな」

　食い入るように見ている王様。

「もしよければその力を一度見せていただいてもよいかな？」

「はい、いですよ」

　指輪を付け直す。別にこの指輪なしにでも魔法は使えるのだが、それを仲間以外にばれるの避けたい。

　俺は、コップに入っている水を操って見せると、

「凄いの、こんな魔法は見たことがない」

　かなり驚いている王様。

　姫様はもっともっとと言う顔をしながらこっちを見ている。だがもう見せる物は無い。

　そう伝えると、少し泣きそうな顔になる姫様。

　俺は話しを変えようと、

「大会はいつからなのですか？」

　とても肝心な事を聞いていなかった。

「Sランクトーナメントは二日後、この街の中央に用意した舞台で行われる」

「もう出場する冒険者は決まっているのですか？」

　シェリーが王様に聞く。

「決まっておる。現ランキング一位と二位以外の八パーティーが今回参加予定だ」

「どうして一位と二位の冒険者パーティーは参加されないのですか？」

　最もな疑問。

「毎年の事で、我々も理由は分からんのだ」

　王様達でも分からないのかとおもった。だがこの大会自体参加は自由でもあるし仕方ないのだとも思う。

　それら食事を終えた俺達はお城で二日間を過ごした後、大会当日を迎える事になった。

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