純情令嬢は執事の大きすぎる愛に包まれる。

咲蓮

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本編

優しいルイ

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マイラside

朝の支度をしているとなんだか、部屋の外が騒がしい。

「エミリー!大丈夫ですか?」

ルイの声だわ。どうしたのかしら?

扉を開けて廊下を見ると、ルイ。に、お姫様抱っこされている女の子のメイド。

『え?』

ポツンと放置されたティーワゴンを見る。
零れているお湯。

あの子にかかったのかしら…。

そして、再び歩いてゆくルイを見る。

「………………」

なによ、お姫様抱っこまでしちゃって…。
ルイは優しすぎるわ。

なんだか、朝から嫌な気分だわっ。

バタン、と扉を閉めた。




「マイラ様…なんだか今日はご機嫌ななめですね?」
クスリと笑うルイ。

「そんな事ないわよー」
自然と膨らむ頬。

ふん。なによ。
私見たんだから。

実はあの後、2人が気になった私はこっそりついて行った。

「少し水脹れになるかもしれないね…治るまで無理して作業はやらなくていいよ」
「いえ、そんな…このくらいすぐ治しますわ」

水場で女の子と手や足を水で流してあげながら、微笑むルイ。
私へ向ける笑顔と同じもの。

『誰にでもそうやって微笑むのね…』

すぐに見ていられなくなって、その場を後にした。

ふーんだ。
ルイったら、ほかの女の子に優しくしすぎよっ。
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